第一話
「クソッ、なかなかしぶといな」
歳が15〜16ぐらいの少年が吐き捨てるように言った
言った相手は人の二倍はある怪物
頭はイグアナみたく二足歩行で爪は鋭利で
身体は大きい割りには胴体や腕は意外と細い
少年が手を前で交差すると周りから光の筋がいくつも出てきた
その光の筋の先端が矢のように向かっていくと
怪物が危険を感じとって
避けよとするが
間に合わず、
全身に突き刺さる
そして聞きぐるしい悲鳴をあげて徐々に体が粉になって消えていった
「ふうっ」
と少年が気のぬけた声で座りこむと
「カノン、C2ランクのダークハート(DH)を倒せるようになったんだ!」
かわいらしい声が空から聞こえてきた
「見てたんなら手伝ってくれよ。ノイ」
苦笑しながらカノンが抗議すると
「なんかカノン一人で勝てそうだったし、それにピンチに現れた方がカッコイイじゃん」
といたずらっぽく言いながら空から降りてきた
はぁーと肩を落としながらカノンは
「師匠達は揃ってどこ行ったんだ?町を俺ら二人に任せて」
とノイに聞くと。
「あぁ、カノンの師匠はDH討伐の援助を依頼されてそっちに、うちの師匠は新しい見習いを迎えに行ったけど」
「ふーん、うちの師匠に助けを求めるってことは相当てごわ…
って、新しい見習い!?」
カノンはすごく驚いてたが、ノイは普通にうんと答えた
「…あのおっさん何考えてんだ」
カノンは半ば呆れたように言った