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精神世界は危険を生み出そう

「ポジティブな性格になりたいなー。」

「その発言自体がもうネガティブだよね。ポジティブは○○になりたいってことはあんまり言わない。○○になったならつかってもいい。」

「なにその暗殺チームみたいな考え。」

「まあ、ポジティブやネガティブなんて性格はないってことだな。」

「?」

「なければネガティブになることもない。以上!」

「もー。めんどくさくなってるでしょ。」

「性格を変えるのは難しいんだよ。簡単に変えられたらそれは性格じゃないしな。」

「うーん。それをなんとか。」

「ネガティブな性格の人の問題は認知のゆがみだと思うんだよな。ポジティブの人にももちろん認知のゆがみはあるが、そのゆがみが悪い影響を与えてる場合が問題になる。」

「認知のゆがみ?」

「例えばそんなに太っていないのに自分は太ってると思い込んで無理なダイエットをしたりする場合さ。」

「あー。そういうのはあるかもしれないですね。で、どうしたらいいんですか。」

「認知療法っていうのがあって、まあ自分の認知のゆがみをまず知って、分析して、修正していくって感じなんだけど。自分では気づかないことも多いから他人が少しずつ修正するのがいいのかな。はなしてごらん。」



「私の醜さを笑うやつは嫌いだ。それは別に自分が否定されてるからいやなわけでないのだが(なぜならいつも毎時毎分毎秒自分で自分を否定しているから)。私の醜さを嘲る彼らが嫌いな理由は思いつかなかった。


自分の醜さに気づいてない人は嫌いだ。自分のことは自分が一番知っている。彼らが自分の醜さに気づいていないわけがない。それでも、せいいっぱい生きてる姿を見ると自分がさらに惨めに映るから嫌いだ。眩しすぎるというやつか単なる嫉妬か。


自分の醜さに気づいている人も嫌いだ。彼らと自分を比べてしまう私に気づいてしまうから。そうならないよう、自分の方が醜いことを毎時毎分毎秒確認する。これのおかげで、彼らだけは嫌いだが、見ることができる。


自分は世界で誰よりも醜いということをよりどころにするしか自分を保てないし、よりどころが歪んだ醜いものなのでいろいろなものに影響されるのもしょうがないし、自分愛せないやつが他人を愛せるわけもなく、私に残った唯一の美しいものは自己犠牲の精神だけだ。


 自殺がしたくなる。

 自殺がしたくなる自分が好きだ。

 自殺がしたくなる自分が好きだが自殺したいという思いは他人に影響を与えたいという本性の現れではないのか。

 自殺がしたくなる自分が好きだが自殺したいという思いは他人に影響を与えたいという本性の現れではないのかと自分をすぐ否定する。

 自殺がしたくなる自分が好きだが自殺したいという思いは他人に影響を与えたいという本性の現れではないのかと自分をすぐ否定する自分が好きだ。

 自殺がしたくなる自分が好きだが自殺したいという思いは他人に影響を与えたいという本性の現れではないのかと自分をすぐ否定する自分が好きだけど自分が好きだといえる自分が嫌いだ。

 

自分が醜いゆえに生きるよりどころを手にして自分を好きになることができた。自分を嫌いだといえる人は大好きだ。ただしかし、ただただただただただただただただただただただただただただただただただただただただただただただただしかししかししかししかししかししかししかししかししかししかしこうやって衆人にさらしても少しも自分を嫌いになれないこれは自己のアイデンティティを試す行いにすぎないのだ。」


こうして認知のゆがみから魔王が誕生して世界は滅ぼされた。


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