表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/38

レーズアイス

「最も怖いものってなに?」

彼女はアイスを食べながら、ベタベタした手で聞いた。

「そうだな。胞状奇胎かな?」

「なにそれ?都市伝説?」

彼女は指をねぶる。

「私が怖いのはね。好きな人に嫌われることかなー」

「なんだ。私とかわらないじゃないか。」

「ほうじょうきたいと?」

「そう。きっとわかるよ。」

「そうかな。」

アイスの巻紙は内側をまるめてポケットにいれた。彼女はそういう娘だった。

「私の好きな人のことは聞かないの?」

「怖いんでしょ。やめとくよ。」

彼女は笑ってごまかした。


彼女たちは交ざわりあえないだろう。アイスとは違うのだ。

彼女は内側がつかないように丸めてしまった。



胞状奇胎

受精時に卵由来の核が不活化し、精子由来の核のみが分裂増殖していく。すなわち、妊娠したと思ったら病気だったということである。治療は子宮内容除去術。侵入奇胎や絨毛癌であると抗がん剤などの治療が必要になる。彼女が胞状奇胎が怖いといったのはすなわち「子供がほしい」ということを意味する。


レーズアイス レズ+レーズンアイスの造語




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ