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猫のシュレディンガー

「シュレディンガーの猫って知ってる?」


「使い古されすぎて、逆にその猫のことでいいのかなってなっちゃうね。シュレ猫ちゃん」


シュレディンガーの猫とは・・・以下略


「でさ、実際に実験してみたわけよ。ほら。そこの箱。」


そこには猫と毒ガス装置が入れるようなサイズの鉛製の箱が置いてあった。毒ガス装置ってどんな大きさなんだろう。


「はへー。でも猫がいきてるかどうかって鳴き声とかでわかるんやないの?」


「その心配がないように猫は声帯を壊してるし、ひもで動けないように縛ってある。」


「かわいそう。もう1/2の確率とかじゃないよ。100%可哀想だよ。」


箱はぴくりとも動かない。その中では死と生がまじりあった猫ちゃんがひもで縛られているのだ。


「で、どうするの?どう中を確認するのさ。」


このままでは普通に餓死で死んだ猫になってしまう。


「開けるしかないか。さて猫は生きてると思う?死んでると思う?それとも半々?」


「生きていますよ。死んでいたら私が先輩を殴りますからね。」


「さあ、あけるぞ・・・。」


結局のところ、シュレディンガーの猫をみることはできなかった。


箱から出た毒ガスで私たちは死んだのだった。



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