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銀髪の美幼女さん

何が起ったのだろう。


俺は今、なぜかドレスを着ている。ドピンクの。フリフリの。

髪はピンクのリボンで二つ結びにされ、顔は顔拓がとれそうなほど厚化粧。もうおしろいの層ができてる。能面か。


少女趣味を具現化したようなピンク一色の部屋に、人影が三つ。

銀色の髪が美しい幼女。

鎧が凛々しい美女。

どうしたらいいかわかっていない少女。

つまり俺だ。本当にもうどうしたらいい!?


王国案内で冒険者ギルドにいったあと、人が多く活気がある市場に案内された。まぁあれを案内と言えるのかわかんねぇが………

瀕死の俺に差し出されたジュース。喜んでごくごく飲んだ俺に美人さんが叫んだ。


「だめだめだめ!飲んじゃダメ!」


いやに慌てたような声、ん?と思ったとき俺の体が明らかに変わった。

うまく言えねぇが、なんかからだのパーツが一気に取り替えられたみたいだった。すんげー気持ちわりぃ。

するとピーッという電子音が頭の中に響いた。それに続いて女性の機械的なアナウンスが聞こえる。


ー毒物の反応あり。危険防止のため能力を使用不可に致しますー


能力が使えなくなった、らしい。試してねぇからわかんねぇが。


慌てて美人さんにそのことを言おうとしたら、見知らぬ男の声が口から飛び出した。


《あの、これ飲んだら能力が使えなくなっったって聞こえ!?》


ハイ、男の声になりました!イエーイ!!

解毒剤をもらったが、別に解くはつもりねぇ。

というかすげー苦いらしく、飲めねぇし…ヘタレじゃねぇ。苦いのは嫌ぇなんだ。


お詫びにと服もらったが女物だからなぁ。


そんなことを考えてたら美人さんが走り出した。

俺をひっぱって。ジェットコースターより速いスピードで。ロボットでよかったと薄れていく意識の中で微かに思ってしまった‥‥


図書館らしい宮殿っぽい建物。そこで止まる暴走銃弾(美人さん)。

そこでこの国に学園があると知って、入ってみたいとうっかり呟いたら美人さんが


「入れてあげる!」


そしてどこかに電話をかけ始めた。赤い手のひらサイズの宝石が、電話らしい。

戸惑っていたら突然黒い服をまとった男達が背後に現れる。

厳つい。すっげー厳つい。圧力半端ねぇ。そいつらは無言で俺を持ち上げた。美人さんは笑ってる。


そしてどこかのでっけえ建物に担ぎ入れられ、女達に裸にされ、服を着せられ、おしろいを塗りたくられた。


そしてどこかの部屋のソファーに座らせられ、今にいたる。


………何が起こった?





「こほん、んむ、久しいな。ロレッタよ。」


俺が座ってるソファーの向かいに座ってる、銀髪の幼女が話し始めた。

俺と同じじと目だが、まだあどけない顔立ちなのでクールと言うよりは可愛い印象を受ける。

でもまぁ立派な美幼女だ。大きく見積もって七歳ぐらいだろうか。


「えぇ、本当に!何年ぶりかしら?」

「八ヶ月と三週間と四日と十七時間だ。」

「覚えてくれてたの?相当寂しかったのねぇ~」

「うるさい!ごほ、おほん、うむ、今日は何の用なのだ?」

「あれっ?言わなかったかしら。」

「いっとらん!ちょっとあんたの専属騎士貸して!と言われて貸したらこの、見知らぬ少女が部屋に担ぎ込まれてきたのだ!誰なのだ此奴は!何なのだ此れは!」


俺のことだな。てか美人さん事情を説明してなかったのか?そりゃあ驚くだろ。


「ん~、ごめんねっ!」


チャハッ☆という効果音がつきそうな言い方で美人さんが謝る。逆に凄え。


「なにをゆうておる…そのような謝り方で我が許すとでも…?」


怒ってる!幼女さん怒ってる!美人さんなにしてんだ!小さくても怖いぞこの人!偉い人っぽいオーラ出てるぞ!


「でも、あんたの好きなごってごての少女趣味にカスタマイズしたし、嬉しいんじゃない?お人形さん見たいで」

「嬉しッ……馬鹿なことを言うな!我は少女趣味とピンクは嫌いだと毎回言っておるだろう!」


この人はこの少女趣味を具現化した部屋にいて何を言っているんだ?ていうか俺がこんな服を着せられたのは幼女さんのせいだったのか……


「その格好でそれ言う?」


美人さんが幼女さんを見てにやにや笑ってる。………ん?普通のシックなワンピースに見えるが?


「靴下とペンダントのブランド、あれでしょ、少女趣味で名を馳せるラブリ「わーーーーーーーーー!言うな、言うでない!なんでお主がそれを知っておるのだ!?」ふっふ~ん、すごいでしょ~」


さすが女性だ。ブランドを見分けられるなんてなぁ……俺ユニ○ロとそれ以外の区別すらつかねぇぞ。


「これを言われたくなかったら………わかってるわね?」


下衆か!美人さんめっちゃいきいきしてる。


「わかった!何でもする!なんだ!何が望みだ!」


幼女さん何か可哀想だ。

美人さんは一際深いにやにや笑いを浮かべ、得意げに言い放った。


「この少女をこの学園に入れること!」「馬鹿をいうな!この時期に入れるなど……っお前は我を殺したいのか!?社会的に!精神的に!」


間髪入れずに幼女さんが叫んだ。よっぽどタブーなことらしい。

俺の為にどこまでする気だ?美人さん………


「え~断っていいのぉ~?ラ・ブ・リ・ン・「ぐっ…」」


外道!まさに外道!なんか申し訳なくなってきた。これ俺が悪いよね……


《いや、無理だったら大丈夫ですよ?》

「なっ……お前、その格好でその声なのか!?男だったのか!?」

「違うわよ!事情があるの!」

「事情があっても、その声は悪意があるだろう!いいか、少女趣味は乙女が着るから……」



幼女さんの少女趣味語りは(体感で)1時間続いた。浴びせられる情報は、さすが学園長の圧巻の量だ。もう絶対少女趣味だろ幼女さん!


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