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長生き魔法使いは暇を持て余す  作者: 綾瀬 律


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91.ルシアーノと迷宮3

 何故か迷宮の中で美味しくて温かい食事をたらふく食べた。作ったり焼いているリオはあまり食べない。

『食べる事は必要ではなくて、趣味だからな』

 と言い切る。

 その割に他の聖獣は良く食べる。

 ルシアはもちろん人だから普通に腹も減るし、細身の割に良く食べる。

「力を抑えるのに丁度いい」

 と初めに会ったあの12才の姿だ。


「本来な姿だと抑えても力がね…」

 だそうだ。

『蛤…稚貝を確保できたぞ!』

 突然リオが珍しく興奮して言う。今はうさぎだ。

 ぴょんと跳ねてルシアの肩に乗る。

「えっどうやって?」

『塔の中の海に2つ入れ込んで癒しの魔力を浴びせたら…番った。で、稚貝を放出した。それを何度か繰り返したら…増えた!』

「でかしたよ、エリー。ありがとう!ちゅっちゅっ」


 うさぎのリオのお腹にキスをしている。後ろ脚で顔を蹴ってるけど、多分ご褒美だ。あ、股にキスした。

『やーめーろー!』

 双子の鈴さんにもキスをしている。えっといいのか…?

「僕とエリーは何度も交尾してるからね?だって子供も沢山いたし…」

 交尾…ぶわっと顔が赤くなる。

 リオとルシアが?!


 確かにリオのルシアに対する忠誠はかなりだ。彼の行動原理は全てルシア。

 となればわからなくも無い。でもリオはコウモリで…?

「ははっもちろん人型でだよ!リオは当然だけど、人型になれるから」

 目をパチパチする。リオの人型?あの魅力的な目をした今のルシアではなく?


「この姿はオリジナルだよ、エリーの人型とはもちろん違う。見たい?」

 頷く。

『嫌だ』

「だって。エリーが人型になるとなかなか大変なんだよ…」

「何が?」

『…』

 リオは黙秘した。

「ほら、面倒見がいいからさ。人気があって。聖獣同士は同種ならそのままの姿で後尾できるけど、異種族だと人型でしか交われない。だからね!」


 うさぎのリオが苦笑してる気がする。

「つまり…追い掛けられる?」

「そう」

『1番は主だろう!』

「そう、僕。だってさ…僕は人だしね。欲求はあるから。エリーがいいなって」

『カシスもお気に入りだろ?』

「まあね。でもやっぱりエリーが1番かな。初めての人だし…」

 また頬が赤くなる。

 リオが人型になると交わることが出来るんだと分かって、なんだか変な気分だった。

「エリーはダメだよ?僕のだから」

『主のものでも無いぞ!』


 なんてのどかなやり取りを、迷宮でしていた。やっぱり俺の常識はすでに崩壊して木っ端微塵だ。

「いまがお昼過ぎかな?まだ上の階層にもそれなりにいるけど、他の探索者で何とかなりそうだ。もう少しここで遊んでから箱庭で寝よう!お風呂に入りたいし」

 迷宮で安全な寝床とお風呂。いや、考えちゃいけない、そうノワールは思った。


 ルシアはうさぎのリオを抱いて横になる。俺もそっと近くで横になった。視線を感じたので目を開けるとリオの顔、オリジナル?のルシアが俺を見ていた。

 ふっと表情を緩めると俺の髪の撫でて目を瞑った。

 俺も目を閉じる。疲れたな…主に精神的に。


 目を開けると胸の上にふかふかしたものを感じた。目線を胸に向けると、白くて丸い塊がいた。耳がはみでている。リオ、だな。

 その毛玉を指で撫でる。あれ…なんか溶けたか?尚も撫でていると崩れた。いいのか、うさぎのそんな体勢…。尚も撫でていると、後ろ脚でテシテシされた。


 そのまま頭が腹の方を向いてまた寝始めた。いいのか、これ。うさぎの本能はどこに消えた?確かうさぎは警戒心が強かったはず。

 まぁいいのか。天敵がいないのだから。自分の目の前にあるうさぎのお尻に顔を埋める。ふかふかだ…これはまたなかなかいいな。


 ん?微睡んでいたようだ。体を起こすと、みんな起きたところだ。

「もうひと暴れしたら寝よう」

 ルシアの言葉に頷いて周囲の確認をする。大丈夫だな、よし。


 それからも無双する。

 いや、ルシアなんてほとんど立ってるだけなのに、遠くでどかんとかバラバラと音がする。その圧倒的な力に改めて驚く。

 肩の上のリオが

『楽しんでるな…』

 分かるのか?後ろ脚で立ち上がってルシアを見ている。耳をぴくぴく鼻をもんもんしっぽをたしたし。

 表情は無いのに、喜んでると分かる。


『前見ろ!』

 前から魔獣が来ていた。剣で斬る。本当に良く斬れる。

 ひと暴れどころかさん暴れくらいして、その日は寝る事になった。

「箱庭に行くよー!」

 なんだろう、この緩さ。ここは迷宮だよな?しかも今まさに外では決死の覚悟でイナゴを討伐している筈。


 被害がゼロにはならないから、飛び去った後も大変だろう。ただ、あの数だと飛び去るまでに数日。何も獲物が無くなるか、最後尾がやって来て飛び去るまでに続くのだ。

 なのに…迷宮の中で安全安心な箱庭に移動。快適な宿よりも遥かに快適な家で休む。


 考えちゃダメだな。実際、彼らが魔獣を蹴散らす事でシェイパーの町は少しでも被害が減らせるのだから。上で戦う探索者たちの命も救っている。

 箱庭に移動する前にルシアな何やらやっていた。顔を上げると

「20階層までの魔獣は討伐したから…しばらく安全」

 だって。


 うん、ルシアは凄い。リオも、みんな凄い。

 箱庭に移動すると、また魚介類と肉を豪華な食事が出た。命を満たすだけの食事が幸せを感じるものになるなんてな…。全てはリオ、ルシアと出会ってからだ。

 今回のイナゴは過去に類を見ない規模、そしてそれはルシアの魔力に影響を受けたのだろう。

 ルシアはだから出来る限り何かをしたかった。そして、リオはそれを分かっている。分かっていて俺に投げた。


 ルシアのせいではないのに、優しいのだな。そしてそれを分かってリオはルシアに寄り添う。俺は余り深く考えずに風呂に入って安心して眠ったのだった。

 ここは安全で、助けられる人は助けたのだと分かっているから。

 耳元にはリオのまふまふを感じながら目を瞑る。



 目を覚ます。朝か…。ここの箱庭はルシアの気分とか体調が反映されると聞いた。窓から日差しが見える。体調はいいみたいだ。

 視線を感じて胸元に目をやるとまん丸な目のリオが俺を見ていた。何も言わない。どうした?

「ノア、お前…」

 何だ?

「いや、何でもない。腹減ったか?」

 言われると確かに。頷く。

「朝食を作るぞ!」

 リオをベットに置くと起き上がって着替える。振り返るとリオが俺を見ていた。


 恥ずかしくて頬が染まる。いや、うさぎに裸を見られて照れるのも何だが…リオだからな。

「まだまだ細いな!もっと食って太れよ」

 太りたくはないが、まぁまだ大丈夫か?リオの作る料理はなんでも美味い。

「たくさん食べるぞ!」

 肩に乗せてキッチンに向かう。


 ルシアがいない。

「まだ寝てるな…起こしに行くぞ!」

「俺もか?」

「力技だからな、ノアがいる」

 リオを乗せてルシアの部屋に向かう。廊下の突き当たりの扉を開ける。

 なんか、空気が違う?

「よく分かったな。ここは樹海の中にある主の住処だ」

 樹海の中…はぁ?

「結界があるから安全だ」

 そういう事じゃないんだが。


 言われるままに進む。階段を上がって廊下を進んだ左側には…何もない。

「隠蔽されてるからな!」

 リオが軽く前脚を振ると扉が開いた。

「中に」

 人の寝室に入っていいのか躊躇いながら進む。

 奥のベットにルシアが寝ていた。俺は目を逸らす。

 なんでそんな薄着で?


「昨日はカシスと番ったんだろうな」

 確かにベットの足元にはふかふかもふもふな銀狼が腹を出して寝ていた。

 でも、その…薄い布の腰巻きだけは。目のやり場に困る。

 ルシアの肌は白くてなめらかで、目を惹きつけられる。僅かに赤く染まった頬が妖艶だ。

 うさぎのリオは俺の肩から飛ぶと、ルシアの腰巻きを引っ張った。


 は?リオ、何して…?

 そのまま股の匂いを嗅いで前脚でテシテシする。俺は驚き過ぎてまじまじと見てしまった。

「ん…エリー?」

 目を開けてリオを見てふわりと微笑む。ドキリとした。裸の股をテシテシされたいのでとてもシュールだ。

「久しぶりに交尾する?」

「しない…」

 ルシアはリオを抱えるとその股にキスをした。何度も…。リオは後ろ脚で顔を蹴るが、ご褒美だな。


「ん?ノアもいたのか…どうしたの?」




股が汚れてるからな、浄化だ…

昨日は頑張ったらしいな

全く空気の読めないエリーだった



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