66高級なリボン
お昼投稿忘れました…
やたらと神々しいリボンだと思っていたノワールだった。
固まっていたジルが
「いや、リオそれは…」
絶句した。
買ったアクセサリーより遥かに高級なリボン…意味が分からなかった。
「買ったものより高級なんだぞ?」
エリーはポカンとしている。ミーシャを見る。
『アレは子供たちのだからそうでも無いぞ?』
(子供も聖虫の子だろ?)
『格が違う』
(ならいっか?)
ミーシャが頷くので気にしないことにした。
「たいしたことないぞ!ペーペーの聖虫だからな」
…聖虫にペーペーとかあるのか?と思ったジルベルトとノワールだった。
「それに売れるほどあるんだ!」
毎日子供たちとミーシャから一抱えほども貰っている。
ミーシャとしては主のために奔走するエリーをリスペクトしており、また美味しい食事をくれるからお礼のつもりだった。
「そ、それは樹海だからか?」
「んーそうでもあるし、そうでもないかな」
ジルベルトとノワールも意味が分からなかった。
「親友なんだ!」
ミーシャが脚で顔を覆う。恥ずかしがり屋なのだ、それを見て可愛いと思うエリーだった。
「そ、そうか。なら遠慮なく」
ジルベルトは考えることを放棄した。うん、リオだからな…と。
「また来る」
まだ何か用があるのか、と思ったエリーだった。
ノワールはまた何の用だ、とか思ってるなと考えていた。正解だ。
「俺のはいくらだ?」
ん?コイツも計算できない系か?
「銀貨9枚と5枚だ」
ガイルは金貨を取り出した。
「おい、計算出来ないのか?」
「もちろんだ!」
…ノワールはほんの少し恥ずかしくなった。まるで少し前の自分だ。
そしてエリーはため息を吐いた。コイツも色々とお釣りをちょろまかされてるな、と。
俺は金貨を返すとお釣りの箱から
「これと同じ分を出せ」
銀貨14枚を並べた。ガイルは懐から数えて同じ数を出した。
「それでいい」
マジマジと俺を見る。
「リオはいいやつだな。今までも誤魔化されてたのは分かってた。相手の顔がな、なんか狡い顔をする」
そこで破顔すると
「リオの目は真っ直ぐ俺を見る。騙さない奴の目だ」
エリーは感心した。なるほど、脳筋だがバカではない。分かっていて騙される自分を許容してたのだろう。
俺は少し見方を変えた。
「お前ってただのバカじゃ無かったんだな」
相変わらず空気は読まないエリーだった。
「おう、褒め言葉だな。リオのアクセサリーは何かの力が宿ってるだろ?俺の目がな…だからありがとな!」
爽やかな脳筋っているんだな、と変なとこに感心したエリーだった。
同じく、単なるバカじゃ無かったんだなと感心したノワールだった。
2人とも大概、失礼だ。
アクセサリーを渡すと大切そうに持って帰って行った。
「ノア、凄いな!あんなにたくさん買ったのに覚えられたのか?」
ノアはキョトンとして
「当たり前だ」
エリーはノアのおでこに自分の小さなおでこを当てる。
スキャニングだ。
なるほどな…特殊技能か。
そう、ノワールは人よりも圧倒的に記憶力が良かった。一度見たら忘れない、というほどではないものの、常人より遥かに記憶できる。
勉強の進みが早いのも納得だ。
ノワールはおでこに触れた小さなリオの感触にほんの少し緊張した。間近に魅力的な目とまつ毛が見える。
自分の頬が赤くなるのが分かった。
「ノアは人より遥かに記憶力がいい。知っておけ!人との違いを。人と関わるなら必要だぞ」
ノアは目を丸くして
「知らなかった…」
「人との関わりが無さすぎたからだろ、今からでも大丈夫だ。自分が出来ることがみんな出来るわけじゃ無い」
ノアはガラスみたいな透明な目で俺を見る。
「リオも記憶力がいい」
俺は人じゃない。記憶すると言うか、刻むだろうか。コウモリである聖獣の能力だ。
人と違って忘れる事で心を守る必要はない。だから記憶に刻める。
「人じゃないからな!」
ノアは少し考えて
「ならリオには隠さなくていいな」
「もちろんだ!俺には隠さなくても分かるしな」
ノアはふわりと笑った。まだぎこちないが、笑えるようになったな。
いつまでも俺(主)はそばにいないからな。
「ノア、猫の観察日記を書け」
雰囲気も読まないし、相変わらずスパルタなコウモリだった。
ノアは胸のポケットから猫を取り出す。相変わらずスピスピ寝ている。
まん丸なお腹を指で撫でる。ピクピクした。ヒゲが動いてしっぽがまるで別の生き物のように見えた。
紙に何かを書いて、俺を見上げる。覗き込むと
―今日も、仰向けで、寝る。腹を撫でるとピクピクした。腹の毛は柔らかい―
と書いてあった。少しずつ長い文を書けるようになったな。その髪の毛を撫でて
「いいぞ!その調子だ」
ノアはその白い頬を染めた。その事にリオは気がつくとおでこに手を当てた。
「顔が赤いぞ?」
「リオの手が気持ち良くて、な」
気持ち良くて顔が赤くなるのか、思ったエリーだった。
ミーシャはエリーは気配に敏感なのに、人の気持ちには鈍感だなと思った。
シルバも呆れた顔をしている。
((エリーの撫で撫でに反応して照れたんだろうが…))
全く分かっていないエリーだった。
そもそも照れると言う感覚がエリーには分からない。だからノワールが頬を染めたり顔を赤くすると
病気か?
と思うのだった。人は聖獣よりも遥かに弱いからな、と。
その後もポツポツと人が来て、アクセサリーが売れて行く。
指輪やブレスレット、バングルが人気だ。ネックレスは贈り物にと買う人が多い。
こうして午前はジルのお陰でたくさん稼げた。
ジル 小金貨13枚 銀貨8枚
ガイル 銀貨14枚
その後は
指輪 大 1個 銀貨7
指輪 小 3個 銀貨15
バングル 4個 銀貨36
ブレスレット 2個 銀貨18
ネックレス 2個 銀貨18
ピアス 1個 銀貨9
銀貨103枚だから小金貨10枚と銀貨3枚
売り上げ
小金貨23枚 銀貨27枚
小金貨25枚 銀貨7枚
となった。
しばらく依頼が受けられないが、シルバたちも走りたいだろう。
「ノア、もう店じまいだ。午後は少し外に出る。シルバたちを走らせるからな。ノアはどうする?」
「一緒に行く」
「分かった。昼飯買って食べたら出よう!」
そのまま探索者ギルドに向かう。常設の依頼はあるからな、確認だ。
自分が出来ることがみんな出来るわけじゃ無い
そっくりそのまま返すぞ、と思ったノワールだった…
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