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長生き魔法使いは暇を持て余す  作者: 綾瀬 律


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27.鉱物発見

 ミーシャに付いて歩いて行く。


 森のさらに奥の方だ。そう言えば宿をどうするかな?要らないんだよな、箱庭があるから。でもな、不自然かな。

 ノワールに相談だな。


『この辺りだ』

 俺は屈んで地中に手をつく。コウモリの探索機能を使って地中を探す。

 かなり深いか…?ルシアーノの魔力でゴリ押しかな。取り敢えず少量だけ。


 ズンッ


 手にした鉱物を見て首を傾げる。ん、何だこれ?


(ここにもあったんだな、エリー頑張ってるな!)


「主、これは何だ?」


(ヒメハルコン)


 何だ?オリハルコンの親戚か?


(間違ってないな。さらに高品質になってる)


 あ、いらないだろ!品質あげてどうすんだよ。今でも高品質過ぎるとか言われてるのに。

 おい、ミーシャ。高品質は要らないんだよ!


 普通は高品質を求めるのをリオノールは逆を目指している。


(たくさん採ってな)


 見てるだけだから好きな事言いやがる。全く。


(エリーよろしく!)


 まあな、主の魔力と技術なら出来るんだがな。そこまで使いこなせない。どうするか…


(遠隔で僕が操作するから、動かないでよ?)


 頷く。すると体が勝手に動いて詠唱を始める。なるほど、地中から直接カバンに収納させるのか。さらに採掘後の空洞を固定化して落盤を防ぐ措置も同時にやっている。

 さらに、カバンに取り込む際に不純物を分離させてるか。相変わらずのチートだな。


 外に取り出すことなく、カバンに収納された。


(適度に残したから…仲間と採取してもいいかな?)


 ノワールの事だな。楽しんでるならまぁいいか。この体はルシアーノのものだし。

 せっかく新しい鉱物も見つけたし、新しく剣を作ってみるか?ヒメハルコン。実力拝見だ!


 ヒヒイロカネに勝るとも劣らない…って神眼で見えたぞ。

 やめてくれ、本気で。


 まぁでもせっかくだからな。ノワールの剣を作り直すか。金属を混ぜ合わせてな、で作り直して。

 よし、出来た!


 うん、さらに斬れ味が増したかな。アイツはいいヤツだからな。うんうん。

 1人で納得していたリオノールだった。


 まだ時間が余るな。薬草でも採るかな。

 ん、これはノワールの魔力か?シルバに乗ってそちらに向かう。何となく、慌ててるような感じがした。


「ぐっ…」

「ヤれ!」

 4人に囲まれていて、その内の3人がノワールに斬りかかる。ノワールの動きが悪い。毒、だな。時計の反魔力は働いてない?

 ん?防御系の魔法が押さえ込まれてるか。まぁ簡単な防御だしな。


「ノワール、短剣を使え!」

 俺の声に気が付いて剣をしまい短剣を出す。俺は手助けしないがリーダーの牽制をしておく。ほんの少し魔力を開放する。リーダーは気絶した。今はこれで充分だろう。


 ノワールはあっという間に3人を倒していた。殺してないのか?こういう奴らは殺っとかないとまた湧いてくるぞ?


「殺さないのか?」

「この程度ならいつでも倒せる」

 甘いな、まぁそれがノワールという男なのかもしれないが。後はこちらが受け持つか。


「衛兵に突き出すか?」

「そうだな」


 シルバに頼む。


 ウォォォーーーーン!


 しばらく動けない筈だ。衛兵は後で連れて来よう。


「リオ、この短剣…凄いな」

「まぁ少しな、付与も付けたし。でもな、時計の付与は抑えられた。貸してくれるか?少し手を加える」


 渡された時計に魔力抑制を掻い潜る機能を付ける。これで大丈夫だ。

 そして時計を返す際にノワールの手を掴み、魔法で解毒しておく。


 ノワールは

「毒が…」

「解毒したぞ」

 驚いてからふっと笑った。おっ、笑えんだな。

「笑うんだな」

「当たり前だろ、俺は人形じゃない」

「見た目は人形みたいだがな」

「リオもだろ。表情が無くて整った顔だ」

 そもそもコウモリだからな、表情がないのは仕方ない。整ってるかは知らん。コウモリの俺には顔の良し悪しに興味がない。

 人としての顔が整っているのは分かるがな。


「何してたんだ?」

「あぁ、討伐の依頼だ」

「終わったのか?」

「今からだ。向かう途中で襲われた」

「暇だから付いて行っていいか?」

「あぁ、構わない」


 森を進み、オークの群れを見つけた。

「コイツらだ」

 ノワールの獲物だからな、俺は見学だ。ん?剣を使わないのか。短剣でとはなかなか攻めるな。

 刃は伸びるし、斬れ味もあげてるし問題はないが。


 シルバの耳が何かの音を拾っている。こちらを見るのでその背中に飛び乗る。

 少し先に魔鳥が何かを突いている。


 ミャウ


 取り敢えず助けるか。

 指を振る。ザンッ…瞬殺だ。 

 駆け寄ると血を流した小さな塊が数個、蹲っている。

 軽く手を当てる。ふわん


 ミャウ

 ミャアン


 塊は動き出して俺に向かって来た。猫、じゃないな。コイツらサーバルじゃないか。しかも特殊個体だな。普通は金に黒い斑だか、コイツらは真っ黒だ。特殊個体は擬態出来ないから小さな頃は狙われやすい。

 しかも首にキズがある。

 親に追い出されたか。


 擬態の出来ない個体は親から捨てられる。キズつけられて追い出された先で魔鳥に襲われたんだな。

 最も成長したら強くなる。擬態出来ずに、でも生き残るのだから生命力が強い。


 さて、どうするか。足元をよじ登って来る。あ、こらシルバ。背中を舐めてる。仕方ない。

 動物が舐めるのは比護する対象と認めた証だ。シルバめ。懐に抱えてノワールの所に戻る。




可愛いからってシルバめ…

でもリオノールは面倒見がいいのだった



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