23.また売れた
「凄いわ!ピッタリだし重さを感じない」
「簡単な付与もしてあるからな?」
「付与?」
「魔法付与だ」
「…高いの?」
「まぁな、銀貨9枚だ」
「小金貨9枚?」
「銀貨9だぞ」
「…ねぇどんな付与?」
「主に防御系だな」
バングル 高さ3cmくらい
屋号とマークの近くにラピス
防汚 魔法反射 ラピス(触れると防御シールドが展開)
過剰な防御が付いていた。
「ねぇお揃いで買いましょう」
「いらない…」
「防御ってそれにだろ?意味ないだろ」
「いいじゃない、軽くて本当に邪魔にならないのよ!素敵だわ」
男たちはそこまで言われたからか
「俺たちもつけてみたい」
と言うので渡してやる。
そして腕に付けると…シュン
「ぴったりだ…」
「軽い…」
「でもアクセサリーに銀貨9はな…」
「せっかく級も上がったしいいじゃない!ご褒美で」
渋々だが頷いて、まとめて3個売れた。
「こっちの短剣はいくらだ?」
「小金貨10枚 剣帯とベルトも付けたら小金貨18だ。ちなみに探検の刃はミスリルで剣帯はアイアンリザードの表皮、ベルトは真皮だ」
「おい、それだけついて小金貨18なのか?」
「…買う」
「おっ、セットか?」
頷く。
「剣帯の色は?」
「赤…」
おう、攻めるな。
「俺も買うぞ!剣帯の色は緑で」
「おっ、嬉しいぞ!魔法付与も少し付けとくぞ」
少しじゃないのだが、リオノール感覚では少しだ。
付与
短剣 防汚 斬れ味上昇 魔法耐性 刃こぼれ防止 魔法反射 防御 ラピス(触れると防御シールドが展開)
男2人が短剣とバングル 小金貨18枚 銀貨9枚
女性がバングル 銀貨9枚
「ありがとな!使って良かったら仲間にも勧めてくれよ」
「おう」「ええ」
手を上げて帰って行った。
ラピスラズリを埋め込んだ短剣は売れてしまったな。
どうするか…。
まぁ後で考えるか。いや、ヘルフが声を掛けるって言ってくれたからな。
10本くらい作っとくかな。
手元に材料を出して刃を錬成。魔法付与もする。樫を取り出して柄を作って嵌める。
柄に模様を夢中で掘っていたら
『客だぞ』
ミーシャが教えてくれた。
顔を上げると少年?まだ若い子が2人で俺の作業を見ていた。
目が会うと軽く頭を下げる。
「気が付かなくて悪いな!いらっしゃい」
「それは…?」
「ん?短剣だが」
「付与が…」
「あぁ、まあ最低限な」
「最低限?」
「ん?そうだろ?」
「防汚 斬れ味上昇 魔法耐性 刃こぼれ防止…」
「鑑定待ちか…短剣ならマストだろ」
「…」
「今は何を?」
「ん?柄に模様を付けてる」
「短剣なのに…」
「機能を追求するのは当たり前だろ?遊びもあったら愛着も沸くしな」
「…」
「買う…」
「そうか、短剣だけなら小金貨10枚だな」
「安い」
「ミスリル…」
「他にも何か…の合金、かな?」
「…気のせいでは?」
全力でオリハルコンは入ってないと誤魔化すリオノールだった。
「僕も…」
「オマケでラピスラズリを柄に埋め込めるがいるか?」
「埋め込む…」
「えっラピスラズリって、王の石?」
「おう、アクセサリーにも使ってるだろ?」
ぐりんと顔を横に向けてアクセサリーを見る。
目を開くと
「凄い!」
「…青い」
ラピスラズリだからな。
鮮やかな青色はとても貴重だが、ただのカケラだしな、と思っている。
「埋め込んで、どうする?」
「もちろん魔法付与だろ?」
「…」
「お願い…する。付与は何を…」
「秘密だ!」
防御シールドだな。
「僕たちは双子で魔術塔にいる」
「魔術塔?」
「知らないの…」
「最近、樹海から出て来てな」
「樹海…?」
ズイッと身を乗り出してくる。
その目は透けるような金色だった。
目をパチパチする。
「おう」
「話、聞きたい…」
「あー機会があればな?」
「呼び行く。いつもここに?」
「いや、午後は探索者として依頼だな」
「僕はライ…隣は弟でルイ、だよ」
「リオだ」
「少し待てるか?」
頷くので柄に模様を掘り込み銘を刻んで屋号を柄に型押ししてラピスラズリを埋め込む。いつもの防御シールドを付与。なんか弱そうだし雷撃も付けとくかな。
無理やり触れようとしたらビリビリだ!
「出来たぞ!」
ライとルイはお金を払って短剣を受け取る。鞘つきで色は焦茶だ。
大切そうに腰のベルトに挿した。そして
「これは?」
「ん?時計だぞ」
「こっちの…」
「腕時計だ」
「?」
自分が嵌めている腕時計を見せる。
ルイが俺の腕を取って繁々と見る。
「時間を確認するのにポケットから出さなくていいからな」
「素材は?」
「時計はミスリルとステンレスの合金
文字盤はビックタートルの甲羅
3.6.9.12にラピスラズリで
アイアンリザードの歯に光を魔力に変換して貯めることで常に正確な時を刻むぞ」
「防汚と魔法反射…値段いくら?」
鑑定で付与魔法を把握したな。
「腕時計は金貨15だ」
「…」
「安っ」
「2人分買う」
「おう、ベルトの色が選べるぞ」
「お勧めは…」
「ライが白でルイが青かな?特別に柄付きにしてやる」
ノリノリで白にグレーの柄と青にもグレーの柄。ワニっぽくていいぞ!
「どうだ?」
「面白い柄…気に入った」
「サイズ調整は?」
「もちろん自動だ!」
何がもちろんなのか、分からない双子だった。
「お金、これ…」
「おう、あ…ケース付けるぞ。よし!ありがとな」
「今度、ご飯でも…声かける、よ」
「待ってるぞ!」
軽く頭を下げて帰って行った。
魔術塔に所属できるのはごく一部の超エリートだけだ。彼らは魔術についての知識が高い。だからリオノールの付与が途轍もないと分かっていた。
素材もデザインも全てが最高品質だと見抜いた。
彼らは短剣を持っている探索者から濃厚な魔力を感じて声を掛けた…この店で買ったと聞いたので来てみたのだ。
すると店主が短剣の柄に模様を彫っている。繊細だ。そしてその刃。なんて濃厚な…思わず買った。
そしてさらに濃厚な魔力を時計から感じる。
素材も質が高い。
ビックタートルの歯?光を集めて魔力に変換…なんだそれ?
興味深い…まだあどけない面差しの少年リオ
その特徴的な色と猫のような大きくて吸い込まれそうな目。ますます興味深い。
リオノールの所持金
金貨 244枚
小金貨 76枚
銀貨 85枚
収入
短剣セット 2 小金貨 36枚
バングル 3 銀貨 27枚
短剣 2 小金貨 20枚
腕時計 2 金貨 30枚
オリハルコンなんて入ってないよー
と思ったリオノールだった
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