21.値付けは難しい
所持金訂正…なぜか減ってました
2025/03/04
「待て待て待て、安すぎる!オリハルコンだと?」
「たくさんあるからな」
「そういうことじゃないんだ…リオ」
「ダメなのか?」
しょんぼり…
「リオ、商品には適正価格がある」
「…」
「やっぱりオリハルコンは入ってない…かも」
「リオ…」
泣いてやる!値段なんて知るかよ!俺はコウモリだぞ…ぐぅ主め。面倒なこと押し付けやがって。
「リ、リオ…聞いてくれ。余りにも高性能過ぎで…」
チラッとヘルフを見る。
「ミ、ミスリル合金ならまぁその…有りだが剣帯は別だぞ?そうだな…小金貨15枚、ベルト込みで小金貨18枚ならどうだ?」
「ポーチを付けて小金貨20枚…」
「…ポーチはその、知り合い以外には売らないように、な」
渋々頷く。
「私の知り合いをたくさん連れてくるから…」
「ホントか!」
「あぁ必ず。だから私は短剣と他のセットで頼む。それから…剣も欲しいんだが」
「さっきので良ければ作れるぞ!」
「頼む…」
「おう、で、魔石付けるが付与は何がいい?」
「?」
「威力大か、剣の伸びか、魔力波を飛ばすか…」
「だから待て待て…何て?」
「剣の方だぞ?」
「分かってるが…」
「威力大はアイアンリザードをクビチョンパで、剣の伸びは3倍まで伸ばせて魔力波は斬撃が飛ぶぞ!大丈夫だ、どれか一つにしておく」
こっそり全部付けるつもりのリオノールだった。世話になってるし、いい人だからな!
「…威力大で」
「おう!」
魔石は銘の上に組み込んで全部乗せしとこ。
短剣には他にも少しだけ機能を足すか、こっそりな。鑑定でも見れないようミーシャに隠蔽もかけて貰う。バッチリだ。
出来た短剣を渡す。
「しかし、手によく馴染むな」
「まぁな」
俺は利口だから学んだ。言わなきゃいいんだ。自動手馴染み機能付きだから当然なんだし…。
「時計も見たいな」
「おぅ自信作だ」
「これは?」
「腕に付ける時計だ」
「腕か?」
「服から取り出さなくていいだろ?」
「確かに…」
「それなりに高性能何だ!アイアンリザードの歯を魔石代わりに組み込んで魔力は太陽光を魔力に変換して自動で補充する。ここにある黒いのがアレイで時々は太陽や光に当てればいい。盗難防止で所有者に戻る機能も付いてる!文字盤はビックタートルの甲羅でラピスラズリを付けてな、でベルトは角うさぎで時計はミルリルとステンレス合金で他にも…」
「待て待て待て待て…」
ん?
「やっぱり機能が足りないから?」
「逆だ…リオ」
「?」
「何も…特別な機能は付いてない!な?」
ヘルフの勢いに押されて頷く。
「金貨15枚だ」
まぁ剣が金貨10枚ならそうか?
「お、おう…」
「ベルトの色も選べるぞ」
「そうだな、短剣と合わせて白にするか?」
「あぁヘルフならきっと似合うぞ!」
「ではそれを…」
「これは、アクセサリーか?男でも使えそうだな」
「あぁ、太めの指輪とバングルだな。大きさは自動で調整されるぞ」
「内側に…」
「ラピスラズリが入ってる。機能は…付けてない」
思いっきり付けてたのを必死に誤魔化すリオノール。
「ん、値段は?」
「指輪が銀貨5枚、バングルは銀貨9枚?」
なぜ疑問系?
「まぁ適正か…?」
「全部買うぞ」
「本当か?!助かるぞ」
商品をまとめ始める。
短剣一式 小金貨20枚
腕時計 金貨15枚
指輪 銀貨5枚
バングル 銀貨9枚
合計 金貨15枚 小金貨20枚 銀貨14枚
付与
短剣 防汚 斬れ味上昇 魔法耐性 刃こぼれ防止 魔法反射 防御 ラピス(触れると防御シールドが展開)
時計 防汚 魔法反射 防御 ラピス(触れると防御シールドが展開)
指輪、バングル 防汚 魔法反射 防御 ラピス(触れると防御シールドが展開)
素材
短剣 刃 ミスリル80% オリハルコン20%の合金
柄 樫の木 ラピスラズリが埋め込まれている
時計 ミスリルとステンレスの合金
文字盤 ビックタートルの甲羅
3.6.9.12にラピスラズリ
アイアンリザードの歯に光を魔力に変換して貯めることで常に正確な時を刻む
防汚 魔法反射 ラピス(触れると防御シールドが展開)
指輪 高さ5mmくらいで幅広
ミスリルとステンレスの合金
内側にラピスラズリが埋め込まれている
防汚 魔法反射 ラピス(触れると防御シールドが展開)
バングル 高さ3cmくらい
屋号とマークの近くにラピス
防汚 魔法反射 ラピス(触れると防御シールドが展開)
オマケのポーチ 空間拡張100倍
時間遅延10分の1
短剣の刃には銘
それ以外には刻印有
リオノールブランド
店の名前 Rionour
全て整え、ヘルフを見る。
おっ、あれに入れよう。
ササッと机の下で作る。ちょうどカケラがあったんだ。
「これに入れとくぞ!」
そう言って机を回り込んでヘルフのそばに行く。
「少し屈んでくれ」
「?」
不思議そうにしながら少し屈む。猫みたいに魅力的な大きな目だ。
吸い込まれそうな心地で見つめていると、耳に触れる。
「リオ?」
耳に何か付いてる?
「耳に付けたのはカフだ。取れないようになってるからな。ほんの少しだが収納機能を付けたから。そこにさっきの品物が入ってる」
「えっ…?」
触れた手に集中すると
(最高級の短剣 国宝級
一級品の時計 アーティファクト級
指輪 バングル 斬新なデザインの一点もの 他に類を見ない 家宝級
ポーチ 空間拡張100倍 時間遅延10分の1 )
「…」
かくしてヘルフは国宝級、アーティファクトも真っ青な品を手に入れたのだった。
俺は何も見えなかった…。それが耳に付けた小さな物に収納されてるなんて知らないぞ。
家に帰って鏡でカフを見て、その性能にひっくり返るのをヘルフはまだ知らない。
リオノールの所持金
金貨 215枚
小金貨 20枚
銀貨 43枚
収入
短剣一式 小金貨20枚
腕時計 金貨15枚
指輪 銀貨5枚
バングル 銀貨9枚
やっぱりヘルフはいいヤツだなって思ったリオノールだった
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