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長生き魔法使いは暇を持て余す  作者: 綾瀬 律


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17/101

17.呼び出された

所持金を追記しました



 箱庭でものづくりをして、およそ終わった頃に部屋がノックされた。箱庭にいても分かるよう超音波を飛ばしていたので分かった。


 箱庭を出て部屋の扉を開けると、女将がいた。

「えっとあんたリオノールだったよね?」 

 頷く。

「衛兵本部隊長のヘルフリッチ様のお使いが来てるよ」

 ヘルフリッチ様?

「分かった」

 応えて部屋を出る。階段を降りるとそこにはまだ若そうな青年がいた。

 俺を見ると

「リオノール殿か?」

 殿はいらねーよと思いながら

「そうだ」

「ヘルフリッチ様から伝言だ。今から衛兵本部にご足労願いたいとのことだ。都合はいかがか?」

「構わない」

「では私と一緒に」

 頷いて宿を出る。


「私は衛兵本部で隊長付きのルチルと言う。以後よろしく頼む」

「リオノールだ」

「リオノール殿はまだお若いな」

「リオでいいぞ。12だ」

「なんと、まだ12か。私は16だ。自分も若いと思ってたがリオはもっと下なんだな」

「衛兵本部で働いて長いのか?」

「いや、まだ1年だな」

「そうか。隊長って偉いのか?」

「それはもう、衛兵のトップだからな。知らないのか?」

「昨日、樹海から出て来たばかりだ」

「やはりその色は森人か…初めて見たぞ」

「外に出ないからな」

「だからなのだな」

「何がだ?」

「ヘルフ様がたいそう褒めていたぞ」

「貴重?な薬草(雑草)や素材を持ってるからな」 

「そうなのか」


 ルチルは気さくで話しやすく、雑談をしながら本部までたどり着いた。

 建物に入るとそのまま今朝、打ち合わせをした部屋に行く。

 部屋に入るとヘルフが立ち上がり迎えてくれた。

「リオ、急に呼び出して済まないな」

「大丈夫だ。ちょうど商品を作り終わった所だ」

「なら良かった。買い取りについてだ」

 頷く。ルチルは壁際に控えている。

「今朝言っていた数量は全て買い取るよ。衛兵本部で取りまとめる」

「分かった。いつ渡す?」

「お金は用意してあるからいつでも大丈夫だ。まず、薬草だが一般の買い取り価格は天使の微笑みは1束金貨5枚、ジャスミンとサラサ草は10束小金貨1枚。100束単位で2割引と言って貰ったが、それを加味しても品質が良いから通常価格となる。天使の微笑みが30、他が1000束でこれが合計だ」

 紙を渡される。


 天使の微笑み 金貨5×30=150


 サラサ草   小金貨1×100=金貨10


 ジャスミン  小金貨1×100=金貨10


 合計 金貨170枚(1700万円)


 うお、割引してこの価格とかパネーなおい。まぁほぼ雑草(薬草)が金になった。

 ラッキー


「問題ない。出すぞ?」

「あぁ頼む」


 俺はポーチからドシドシ取り出した。

 束はだいたいだが、少なくはないはず。一緒に取れた雑草(薬草)はオマケに付けとくか。

 でも鮮度が大事だからな、どうするか。


「それを入れる袋あるか?3つ」

「これを全部入れる大きさはないが3つはある」

「大きさは大丈夫だ。貸してくれ」

 ルチルがどこからか、手さげくらいの袋を持ってくる。

「それではほんの少ししか入らないが?」

 ヘルフの言う通り、()()()()()()な。


 俺は受け取ると空間拡張と時間遅延を付与した。この程度なら俺の力でもできる


 天使の微笑みは特に鮮度が大事だからな。

「天使の微笑みは各10束で良かったか?」

「あぁ、それで間違いない」

 俺の手元を不思議そうに見ているヘルフが答える。

 側から見たら袋を手に持って広げたり中を覗いてるように見えるんだろうな。

 中を広げて空間拡張100倍を付けて広げて防汚と時間遅延10分の1を付けた。


 何度も言うが、空間拡張は10倍が標準でせいぜい50倍だ。それをそのさらに2倍にしてかつ時間遅延なんて、もうアーティファクトも真っ青なのだが、もちろんリオノールは知らない。

 魔法の苦手な自分が出来る程度だからと思っているのだ。それはミーシャもシルバも同じ。またしても盛大にやらかしているリオノールだった。


 リオノールはそんなこと知らずにそれぞれのポーチに天使の微笑みを10束ずつ入れた。

 それを見たヘルフが

「えっ、リオいま…えっ、えっ?」

「天使の微笑みだけ入れておいたぞ?鮮度が大事だからな。時間遅延は10分の1だからしばらくは大丈夫だ。ポーチの付与はサービスな」

 そう言ってウインクした。

 ヘルフと壁際に控えているルチルは思わず口を開けて呆けたのだった。


「リオ、今、時間遅延と聞こえたが?」

「言ったな」

「入れたってどうやって?」

「ん?もちろん空間拡張だぞ?100倍ししておいた。それくらいなら簡単に付与出来るからな」

「ひ、100倍の空間拡張?」

 後ろでドタッと音がした。振り返るルチルがばったりと倒れていた。驚いた俺は駆け寄る。助け起こしたら白目を向いていた。

「大丈夫か、これ?」

「ん?あぁ目を回しただけだろ。置いといていいぞ」

「そうか?」

 と言って床に放置した素直なリオノールだった。



 リオノールの所持金


 銀貨29枚

 金貨190枚


 収入


 雑草(薬草) 金貨170枚



普通は置いといていいって言われてもせめてソファに寝かすよなって思ったミーシャだった


貨幣価値

銀貨1枚1000円

小金貨1枚1万円

金貨1枚10万円


※読んでくださる皆さんにお願いです※


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