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長生き魔法使いは暇を持て余す  作者: 綾瀬 律
100/101

100.僕達の未来

 僕らは迷宮から出て来たリオを抱きしめて、その無事を感じて安堵した。

 それから少しの間、リオは街を離れたが2週間ほどで街に戻った。

 仲間のミロネシアンと従魔も一緒だ。


 街の復興は人手がいる。まずはスカイプやカイラスに避難していた探索者と兵士を呼び戻した。

 そこで宿舎を整備して、徐々に市場や生活に必要な家などを再建していく。

 新しく道を整備し、区画を割り直して。

 元からあった商店や宿、家は整備しなおして元の住民がいればそこに住まわせた。

 整備した費用は時間をかけて返済してもらう。

 市場が早く復旧したことで物資のやり取りできた。

 ぼちぼちと人が戻り始め、やがて王都に避難ていた住民が戻るまでに半年ほどかかった。


 それでも異例の早さだろう。

 これに貢献したのは迷宮だ。

 難易度が高くて中級以上では潜れなかったが、10階層までは初級でも潜れるほど難易度が下がった。それに伴ってたくさんの探索者や商人がシェイパーを活動の拠点としたのだ。

 人がくれば街は活気づく。


 迷宮の難易度が下がったのは、ボスが倒されたことが要因だろう、と言われている。

 でも僕は違うと思う。なんとなくリオが何かをしたんだとそう感じたから。

 そのリオはイナゴの襲来から1年経たないうちに、シェイパーの街から樹海へと帰った。


 僕はまだリオの剣を買えていない。リオが帰る前に

「リオ、剣は売ってくれるんだよな?」

 と聞けば

「樹海で待ってるさ。俺の家まで来られるなら…売ってやろう」

 そんな言葉を残して、リオはあっさりとシェイパーを去った。そんな所もリオらしい。


 僕はリオがいる間は、シェイパーとカイラスを行ったり来たりしていた。

 リオのそばは心地良い。

 ウザイと言いながらも食事を作り食べさせてくれる。

「もっと太れ!がりがりじゃないか」

 リオに言われたくはないんだけどな。その細い体を見て思ったものだ。


 僕とライは止まっていた時間が動き出したのと同時にぐんぐんと背が伸びた。

 そしてリオのごはんに力をもらい体つきもずいぶんしっかりした。

 物理が強くなったとリオに褒めて欲しくて。


 1年が経ち、リオが樹海に帰ってから数カ月後に僕はライと一緒に樹海へと旅に出た。

 そこで待っていたのは樹海の洗礼だ。もちろん二人だけでは無理だからと、探索者を雇った。さらに師匠もやって来た。


 そして、魔獣の大きさに驚き、貴重な薬草に歓喜し、魔素の濃さに呆然とし、ついに森人の集落に辿り着いた。

 しかしそこにリオはいなかった。ミクロネシアン、ノワールの隣に立つのは渋い銀髪の男性だ。

 でも、不思議なことにリオの魔力を感じる。

 僕はその人をじっと見る。

 無表情なままで腕には小さな子を抱いている。


 子供がその腕から飛び降りるとよたよたと歩いてきた。

「パパ!パパの魔力の匂い…」

 その子は大きな目じりが跳ね上がった薄い水色の目をしていた。

 リオの子供?リオだって子供なのに…?混乱した。

 でも間違いなくリオと同じ魔力を感じる。


 銀髪の男性は木の上のハウスから飛び降りると

「久しぶりだな!」

 と言った。やっぱりリオ?不思議な顔をしていたのかノワールが

「リオ、混乱してるぞ」

 やっぱりリオか。

 俺はそっとその体に抱き着いた。あぁやっぱりリオだ。その魔力も匂いも間違いない。

「ウザイぞ!」

 頭を優しく遠ざけられる。

 あぁやっぱりリオだ。


 その後は固まっていたライが復活し質問攻めだった。

 そしてそもそもリオが人間じゃないと聞く。それを聞いてどこかで納得する自分がいた。

 ギルド憲章を暗記していたことも道理だ。聖獣、しかも人化できるほどの高位の聖獣。

 だからリオの剣やアクセサリーにはあれだけの付与があったのかと。


「その子は、えっと…」

 思わず顔が赤くなる。

「ノアと俺の子だな」

 ということはつまり…?

「繋がったに決まってるだろ!やることをやらないと子は出来ないぞ」

 まったく空気を読まない答えが返ってきた。隣でノワールが真っ赤になる。


「お前たちもやがて子を成すのだろ?人はメスとしか子がなせないんだったな」

 メス、言い方と思ったのはどうやらライも同じみたいだ。複雑な顔をしていたから。

「もうメスと交尾したのか?」

「リオ…言い方」

 ノワールが言葉を挟む。

 僕はリオを見る。


 切れ長な目は目じりが跳ね上がっていて透けるような虹彩の銀色も素敵だ。

 長い髪は背中で括られ整った顔立ちはスッとしていて目を引く。

 総じて大変魅力的だった。


挿絵(By みてみん)


 ノワールは人だ。ならば…と考えて頬が染まる。


 熱のこもった目で見る。間近にある顔を見て頬が熱を持つ。なんて素敵なんだろう、と。

「リオ、僕の体には実験の跡がたくさんある。だから女性と結婚することはないよ」

「傷なんてどうとでもなるだろ?」

 魔術で着いた傷は治せないのだ。

「魔術の傷は治せない…」

 リオは僕の胸元を開く。そこにも傷があった。恥ずかしいがリオならば。

 リオはその傷を細くて長い指でなぞるように撫でる。目をつむっているその顔は銀色のまつげが揺れた。

 やがて手を離すと服を元に戻す。


「僕はあと1年で成人する。リオとその…」

 リオはまっすぐに僕を見ると

「独りでここまでたどり着けたらな!傷なんて俺たちは何とも思わん。俺はそもそも人じゃないからな」

 リオはいつだって僕に目標をくれる。

 生きる目標だけじゃない、今度は幸せになるための目標だ。


 そこに一陣の風が吹いた。

 そこにいたのは銀髪の20台前半くらいのとてもきれいな男性。

 一瞬、胸元を見てしまったくらいきれいなその顔、細い体。

「またエリーってば、本当に誰にでも好かれるんだから」

 そう言ってリオに抱き着く。

 え?誰??


「俺の契約者であり主だ」

「僕の初めての相手でもあるよ!」

 驚きに目を開き、またその内容に頬が染まる。

「君は作られた魔力か…半分人を辞めてるね」

 そうなのか?ライを見ると頬を染めながら青ざめた。器用だな。



「僕は厳密には人じゃないから、君が望むなら…繋がってもいいよ!」

 ウインクされた。顔がぶわっと赤くなる。あんなきれいな人と自分が?

 夢のようだ。渋くてかっこいいリオと美しいこの人。

「僕はルシアーノだよ、ルイとライ」

「「ルシアーノ…様?」」

 それは世界にその名を轟かせる大魔術師の御名と一緒だ。

 まじまじと見つめる。

 リオの肩にしなだれかかっているルシアーノ様はその腰を抱きしめてうれしそうだ。


 一方、リオは渋い顔をしている。

「主、離れろ!」

「嫌だよ!さみしくて会いに来たんだから」

 ふらりとした僕とライをノワールが支える。

「気にするな、考えたら負けだ」


 分かるような気がする。

 そこへ

「殿下!ルノアール殿下!!お子の顔を見に参りましたぞ!!!」

 大声が響き渡る。

 殿下?目の前のノワールは苦笑した。

「モノリック、だからもう殿下ではない」

「そんなこともありません。王はルノアール殿下の籍を抜いていない」

「そうですぞ!次期王である弟君も心待ちにしております」


 僕はさらにふらりと倒れそうになる。しっかりと僕を抱えているノワールを見る。

「どうした?」

「殿下って?」

「昔のことだ」

 いやいやいや、籍抜いてないって言ったよね今。

「気にするな!ノアはノアで俺は俺だ。そして主もただのルシアーノだ」

 そうか、そうだな…。僕は可笑しくなった。


「ルシアーノ様、そのぜひ…あなたとも…」

「くすっ可愛い!大歓迎だよ。リオがつれないからさ…仲良くしてな」

「は、はひっ!」

 そのきれいな顔が間近に迫ってきて焦る。でも初めては…。

「主よ、怖がってるだろ」

 リオが助けてくれた。僕はその勢いのままリオに抱きつくとキスをした。

 リオはウザイと言わずに背中を抱きしめてくれる。


「まったく、世話の焼ける子供だな」

 子育てをし過ぎてルイもライもノワールも、もちろんルシアーノすら子供にしか見えないエリーだった。キスはリオに取っては家族の愛情表現でしかない。

 横ではミクロネシアンがノワールの子供を見て感激にむせび泣いていた。

 ちょっとばかりカオスなここは、騒がしいけど嫌な騒がしさじゃなかった。




 *****




 国へと戻った我々は王に謁見を申し込んだ。

 そこで見たことをつぶさに報告する。そこは王の私室で、人払いをした上での話だ。

 最後まで聞いた後に、ポツリと

「出会えたのだな…ルノアールは」

 と零した。その目から一筋の涙がこぼれ落ちて、床に小さな模様を作った。


「相分かった、ご苦労であったな。モノリックにラナリックよ」

 我々は顔を見合わせて進言した。

「我々は…殿下の元に参りたいと存じます」

「死ぬ気か?」

「いえ、実は…」


 我々はもう一つの話をする。これには王も驚いた。

「そんな事が?可能ならば、我々の国は変われるのか…」

 国を出られない、それは相手の言いなりになることでもあった。何故なら、事情が分からないから。相手の言い分を信じるしか無い。

 相手の国に行けるのならば、対等な取引が出来る。国が、変わる。


 王は決して愚鈍な方ではない。だから我々の話の重大さを分かった。そして、結果的にそれはルノアール殿下よりもたらされたという事も。


「モノリックとラナリックには国外への派遣を命じよう。国の為にしかと勤めよ!」

「「はっ!」」


 王の元を退去した後、父上に叱責された。

「殿下の頬を触っても亡くなったと誤解するなど、医者として情けない…」

 反論の余地もない。


 血の気のない殿下のお顔と力なくベットから投げ出された腕を見て、すっかり取り乱してしまった。

 リオ殿(聖獣だと教えられた)もくたりと横たわっていたから、余計にだ。


 ルシアーノ殿が泣きながらリオ殿を抱えて部屋を飛び出して、殿下に縋り付いて泣いていると

『生きてるぞ?』

『エリの魔力が融合する為にひたすら寝ているだけだ』

『魔力が馴染むまではとにかく眠いらしいからな』

 慌てて顔を上げる。殿下の胸は静かに上下していた。しかも、そのなめらかな頬は僅かに赤みが差していた。

 脈を取る。力強い…殿下、良くぞご無事で。


 その後は銀狼のシルバ殿や白蜘蛛のミーシャ殿から話を聞いた。どうやら殿下の寿命はギリギリでリオ殿の魔力に引っ張られ、延びたそうだ。

 人にしては長生きとなるとか。それならば、殿下の慕うリオ殿と長い時を過ごせるのだと、また涙が溢れた。


「うっ…その通りですが、やっと殿下が穏やかに過ごせると思った矢先の体調急変だったので、つい…」

 父上はため息を吐くと、私とラナの肩を叩き

「良く無事で戻ったな。そして…殿下のことをありがとう。良くやった」

 その声は僅かに震えていた。

「父上…」


 感動していると

「だがな、やはり医者として…」

 こんこんと説教された。俺の感動を返せ!




 実はアルバサルク王国から帰る前、ルシアーノ殿から声が掛けられた。

「ノアにはリオが世話になったからな、お礼だ」 

 と言って色々と渡された。

 その中でも貴重なのは研究資料だ。太陽の光とミクロネシアンの寿命について。


 それによると、我々にとって有害なのは太陽の光の中の「紫外線」と呼ばれるモノらしい。

 それは殺菌作用もあるが、人の肌にダメージを与える。それに対抗できる力が我々には遺伝的に無い。

 だから太陽の光でその紫外線を浴び続けると、やがて寿命が縮まって死ぬ。

 その期間は年齢にもよるが、凡そ5年から7年。子供や老人だとさらに短い。


 殿下が子供だったのに、約5年も生きられたのは、体の強さと魔力量の多さによるとか。幼少期から力の制御が上手くできなかった殿下は、人に触れることを避けるようになった。

 2人目の妃が抱いた弟殿下を見かけた時に、近寄ろうとしてお守りの者たちに

「怪物は寄らないで!」

 と言われたらしい。それを知った弟君、ルシアナ殿下は後にその者たちを爵位剥奪の上、追放した。


 紫外線については原因だけじゃなく、その対処法まで記載されていた。しかも、その資料はミクロン語で書かれていた。アルバサルクはアルバス語。全く違う言語だ。

 我々は共通語で会話が出来るが、文書は各国ごとに言語がある。


 資料によれば、太陽の光がなくとも紫外線は降り注ぐ。季節や時間帯にもよるが、ここアルバサルクは一年中強い紫外線が降り注ぐ地域となっていた。

「だからこれね!これは服の下の体にも塗るんだよ」

 とクリームをくれた。その紫外線とは服を透過して皮膚に届くらしい。

 だから服や下にも、なのだ。さらに目を覆うメガネというものも渡してくれた。


「そのオレンジ色は目に入る紫外線を防ぐんだ」

 そして服も気をつけるように言われた。

「白い服の下に黒い服」

 それが1番肌にいいと言う。クリームは滞在している間に作れるだけ作って渡してくれた。

「次からは取引だよ?」

 とウインク付きで。本当に敵わない。


 そのクリームがあるから我々はルノアール殿下の元に向かうことを決心出来たのだ。さらに

「この子たちは良く走るよ!体が鈍るから走らせてって言われてたんだ」

 それは魔獣の馬。額から立派な角が生えた白い馬だ。

「こ、この馬は…?」

「聖獣と魔獣の子。魔法も使えるし、とにかく早いんだ!走りたい子だからさ、使ってあげて」


 我々は馬でやって来たが、ルシアーノ殿の助言に従い馬車を買ってたくさんのクリームや高価な薬草を殿下がら渡されてアルバサルクを出発した。

 馬は次の機会にでも引き取るとしよう。そうして殿下に見送られて国へと帰る旅に出た。

 そして、早かった…半年の筈の旅は実に半分以下の2ヶ月となり我々は国に帰還した。


 そして先の報告だ。

 国に戻ってからは妻や子供たちに話をした。妻も殿下の顔を見に、旅をしたいといい、それならと家族全員で殿下の元に向かう事にした。ラナリックは17才だが、殿下のこともありまだ相手もいない。

 国を出ても安全に暮らせるのなら、外で見つけてもいいだろう。末の娘は12才。出会いを求めるほどの年でもない。次男は14才。双子の魔術師殿と年が同じだ。 

 そうして準備を進めて、帰還より2ヶ月後に再び国を出発した。


 そして、また嬉々として爆走する馬車に乗って2ヶ月でアルバサルクに戻った。殿下はシェイパーを離れて樹海にいると言う。リオ殿の住む場所だ。

 そこにはルシアーノ殿下にそっくりで銀髪の可愛らしいお子がいた。瓜二つのお子はノエルとカエラと名付けられた。

 ノエル様は活発でカエラ様は大人しい。我々をじっと見て

「ノアと同じ」

 と呟く。


 するとカエラ様がよたよたと馬車に近づく。あ、忘れていた。馬車にはもう1人乗っていたのだ。

 馬車から降りたルシアナ殿下を見たカエラ様は

「ノアと同じ魔力…」

 と言うとぽすんとルシアナ殿下に抱き付いた。脇に手を入れてカエラ様を抱き上げると

「分かるのか?」

 こくんと頷く。そこに

「ルシアナ、か…?」

 ルノアール殿下がやって来た。

「兄様…わ、私は、…」


 自分の派閥の人間が結果としてルノアール殿下を出奔に追いやったと知ったルシアナ殿下は烈火の如く怒り、実家の侯爵家を潰した。そもそも子を産むだけでさっさと家に帰り、他の男と婚姻した生みの母を親だとは思っていなかったのだ。

 ルシアナ殿下はルノアール殿下のことを密かに慕っていた。僅かではあるが交流もあった。その儚い見た目と境遇に心を痛めていたのだ。だからこそ、今回の旅にも付いてきたのだ。


 殿下は弟殿下を抱きしめると

「よく来たな…ルシアナ。息災か?」

「兄様、どうか許して…」

「何もされてなんか無いぞ?」

「でも…私の存在が、兄様を追い詰めて…」

「まだ幼い子に何ができるものか!それに、会いに来てくれた。どうだ?私の子だ!」

「兄様、ありがとうございます。とても良く似ています。大変可愛らしい」


「ノア、弟か?」

「あぁ…」

 ルシアナ殿下の肩がピクリと揺れる。

「ふーん、成程な。確かにとても似ている」

 我々は驚いた。ルノアール殿下は整った、それこそ人形のようなきれいな顔立ち、ルシアナ殿下は男らしい美形だ。色だって薄い灰色の髪に透けるような水色の目の殿下と、灰色の髪とブルーグレーの目のルシアナ殿下。


「似てないと昔から言われている」

 ルノアール殿下の言葉を聞いて

「俺たちが感じるのは魔力の質だ、2人の魔力の質はとても似ている」

 我々も殿下たちも不思議そうな顔をする。

「深く思い合うものたちは、その魔力の質が似るんだ。俺と主のように、な」

 顔を上げて人型のリオ殿を見たルシアナ殿下の頬が赤く染まった。

「深く思い合う…」

 泣き笑いの顔でルノアール殿下にまた抱き付いた。胸にはカエラ様を抱えたままで。


「あーエリーってば、またファンを増やして!ダメだよ、エリーは僕のものだから」

 ルシアーノ殿が割り込んでリオ殿をぎゅうぎゅうと抱きしめた。

「主、ウザいぞ!」

 口ではそう言ってもリオ殿は本気で引き剥がそうとはしない。あぁ、ルシアナ殿下の目が…。なんと言ってもルシアーノ殿は大変美しい。



 我が国も安泰か? 



 その後、双子の魔術師と出会って娘が恋をして…やがてライ殿と結ばれるのも、ルイ殿とルシアーノ殿、そしてリオ殿との間にお子が出来るのも、もう少し先の話だ。




 爽やかな風が大深林と呼ばれるここ、樹海を駆け抜ける。そこはわらわらと小さな子や聖獣で溢れ…世界一の魔術師その人の笑顔が揺れていた。

 暇だと嘆く余裕もないほど、沢山の子供たちの笑い声や泣き声で溢れた樹海。泣く子も黙る凶悪な魔獣が跋扈するこの場所に、場違いな笑い声が響き渡るのだった…。

 ルシアーノの笑顔を遠くから見守る1匹の白いコウモリ。いつだってエリスリオノールの1番はルシアーノなのだ。





 完

お読みくださりありがとうございました!

それにて完結となります

最後はもりもりと盛り込んで長くなりましたが…


更に書きたいことが出来たら、閑話追加するかもです


ルシアーノのイメージイラスト

挿絵(By みてみん)



*読んでくださる皆さんにお願いです*


面白い、続きが読みたいと思って貰えましたらいいね、やブックマーク、↓の☆から評価をよろしくお願いします♪

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