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映画は芸術だ!  作者: 秋山如雪
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1. プライベート・ライアン(1998年、アメリカ)

 いきなり始めたこのコラム。


 元々、インドア派でよく映画を見てましたので。最近はアウトドア派になってあまり見なくなりましたが。


 今まで見てきた数々の映画を取り上げます。


 最初は、やっぱりこれ。


 プライベート・ライアン(1998年)


 数々の戦争映画を見てきましたが、これほど衝撃を受けた戦争映画は、これが初めてでした。


 監督は、世界のスティーヴン・スピルバーグ。主演は、トム・ハンクス、マット・デイモン。


 特に、冒頭の30分くらいの、ノルマンディー上陸作戦の戦闘シーンがすごすぎる。


 一説によると、実際に第二次世界大戦に従軍した兵士が、この映画を見て、「匂いがあれば実際の戦争と変わらない」と言ったとか。


 それくらい、エグいシーン満載で、砲弾で手足が吹っ飛ぶ兵士、モゲた自分の腕を拾う兵士、火炎放射器で焼かれる兵士など、戦争の残虐さをこれでもか、と描写しています。


 スピルバーグは、トム・ハンクスをはじめとした出演者たちに、リアルな演技をさせるために元海兵隊大尉のデイル・ダイの協力の下、ブートキャンプ同等の訓練を10日間受けさせたと言われています。


 その内容は、教官がいきなり彼らに向かって発砲(空砲)したり、当時の兵士達が携行していたものと同じ装備を背負って延々と行軍するといった、相当厳しいものだったそうです。


 ちなみに、ライアン役のマット・デイモンはこの新兵訓練のメンバーから意図的に外されています。


 これは10日間の過酷な訓練を通じて救出隊のメンバーにマット・デイモン=ライアン一等兵に対する反感を植えつけるためだったそうです。


 実際に、訓練を終えたトム・ハンクスたちは、休む間もなく2週間にもおよぶ戦闘場面の撮影に臨んでいますが、この過酷な進行によって撮影当初の和んだ空気が消えて荒んでいた彼らのところに、事情を知らないマット・デイモンが新兵よろしく颯爽と撮影現場に現れると、当初の意図通り険悪な雰囲気となったとか。


 ストーリーとしては、4兄弟のうちの生き残り、ライアン一等兵を救え、がミッションで、「Saving Private Ryan」(プライベートは一等兵の意味)が原題です。


 約3時間にも及ぶ長い映画ですが、長さを感じさせない、重厚なストーリーが展開されます。


 なお、この物語はフィクションで、登場人物の大半は、架空の人物ですが、ライアン一等兵にはモデルがいて、ナイランド4兄弟というのが、実際に第二次世界大戦で戦死した話がモチーフで、4男のフレデリック・フリッツ・ナイランド軍曹がモデルと言われています。


 スピルバーグ監督の、アメリカのテレビドラマで「バンド・オブ・ブラザーズ」という、第二次世界大戦を描いた戦争ドラマがありますが、その中に登場する、第101空挺師団に、このナイランドと親友だった、ドナルド・マラーキーという男が登場します。


 ある意味、戦争映画の歴史を変えた作品で、当時、まだ多感な思春期だった私は、かなりの衝撃を受け、その後、ブルーレイを買って、何度も見返しています。


 スピルバーグ監督が、銃の音にこだわっていたり、アパムという、気が弱く、人を殺せない兵士が出てきたり、見どころはいっぱいあります。徹底したリアリズムにこだわった作品。


 プライベート・ライアンは、歴史に残る戦争映画です。


 ドラマですが、「バンド・オブ・ブラザーズ」もオススメ。スピルバーグと、トム・ハンクスが制作に関わってます。

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