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中南米植民地について

 次に日本の中南米植民地について述べます。

 中南米植民地の開発は北米とは異なり、日本本国の積極的な関与の下で進められました。

 これには2つの理由があります。

 最大の理由が、中南米植民地は対スペイン、ポルトガル戦争の結果として獲得されたということです。

 日本軍がスペイン軍やポルトガル軍と戦った末に、スペインやポルトガルの植民地を奪い、そこを日本の植民地にしていったのです。

 その次の理由ですが、北米植民地の暴走を反面教師として、日本本国政府が積極的に関与して中南米植民地の開発を進めようと日本本国政府、中でも陸軍が考えたことでした


 北米植民地は、それこそ日本人の植民者が自力で拡大していったと言っても過言ではなく、そのためには積極的に日本人の植民者は重武装化を図る必要がありました。

 そして、北米にいる日本人植民者は積極的に銃を始めとする様々な武器を自作するようになりました。

 その結果として、特にカリフォルニア以外においてはそれこそ成人女性までもが護身用の銃を持つのが当たり前、日本人の人口よりも銃が多いと推定される有様となったのです。


 こういった状況を日本本国政府、中でも陸軍は警戒しました。

 結果的にそうなりましたが、北米の住民が銃を持って武装蜂起する事態が起きたら一大事だ、と警戒するようになったのです。

 そして、中南米植民地ではそうしたことが無いようにしようと日本本国政府は考え、又、実際にスペイン軍等と戦う必要もあったことから、中南米植民地では積極的に日本陸海軍が戦うこととなり、日本人植民者は基本的に武装しない方向に流れました。


(勿論、狩猟用に散弾銃を持ったり、念のために護身用の拳銃を持ったりということが、中南米の日本人植民者の間で全く無いことはありません。

 でも、精々が一家に一挺といったところで、日本人よりも銃が多いと謳われる北米とはかなりの違いがある現状に、中南米植民地はあります)


 そして、中南米にはメキシコやペルーの銀山があり、更に天然ゴムを始めとする様々な特産品があることから、そういった物を得るために日本本国から植民者が向かいました。

(裏で主に陸軍関係者が使嗾したこともあり)伊達家が音頭を取って中南米大陸を目指そうとしたことから、そこに住む者の多くが奥羽越や北関東の出身者となりました。

 そして、カリフォルニアにおけるゴールドラッシュが一段落したことから、ペルーやメキシコの銀を始めとする各種の鉱山等の開発を目指す者も出ました。


 こうしたことが積もり積もった結果、日本の中南米の植民地には150万人程の日本人が住むようになっています。

 そして、中南米植民地もまた、北米植民地と同様にアフリカを主とする年季奉公人によって開発等が進められていますが、北米植民地と違い、日本本国政府に対する不信感が中南米植民地の日本人の間では乏しいことから、外国人の年季奉公人禁止は日本本国に限られて植民地は除外される、という日本本国政府の説明が基本的に受け入れられたことから、北米植民地のように中南米植民地は独立戦争を起こしませんでした。


 後、説明が遅れましたが、この世界ではカリブ諸島は北米植民地側に入っています。

 これはカリブ諸島を稲作地帯として確保しようと、北米植民地が勝手にスペインの植民地を占領したことを発端に起きた事態です。

 こうした事態を引き起こしたことも、北米植民地の住民が、日本本国政府の機嫌を損ねた原因です。

 そして、この世界のカリブ諸島では日本の植民地になった後、稲田の開発が年季奉公人によって進められた結果として米が生産されるようになっており、南北米大陸の日本人にとって大事な米作地帯になっています。 

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