この世界の1575年における日本人の人口について
粗筋にも書きましたが、この世界の1575年の日本人の人口等を中心にして世界情勢をまとめて描きます。
何しろ約2年に亘って描いているので、作者の私自身が気が付いていない矛盾点等も生じていると思います。
そういった矛盾点等がありましたら、生暖かく感想欄等でご指摘ください。
矛盾点等があれば、その指摘を検討して第7部以降で修正等を図りたいと考えています。
それこそ第6部の結末において、日本の北米植民地が日本本国からの独立戦争を引き起こす、というこの小説本編の一大転機が起きました。
そして、私自身、それなりに脳内で歴史の流れを紡ぎながら考えていて、時折、その描写をしてはいますが、この際にある程度はまとめて描いておかないと作中で矛盾しているのでは、という指摘を受けそうだなと危惧するようになりました。
それに多くの読者の皆様からすれば、作中ではろくな説明がなく、今の日本本国及び各所の植民地は、どのような状況にあるのか、と様々な疑念が浮かびかねない状況にあるかとも考えます。
こうしたことから、この世界の1575年現在の状況について、私なりに整理して描いておきたいと考えました。
まずは日本全体の流れについてです。
1542年1月に日本本国に「皇軍」が上陸し、2月19日に「皇軍」が上洛を果たしたことにより、作中で言う天文維新が始まりました。
そして、「皇軍」主導の下で日本は統一されて、室町幕府は潰されて大政奉還が行われたことで、太政官制が敷かれることになり、「皇軍」は(史実の1941年当時で発見等がされていた)様々な未来の知識や技術等を提供して、日本の近代化が急速に進められることになります。
その影響が一番大きく出たのが何かというと。
実は日本の人口が急増、人口爆発と言ってよい状況になったことです。
それこそ戦乱が絶えなかった戦国時代が急速に終結して日本中が平和になったのです。
それだけでも、人口増の背景としては十分ですが、それに加えて未来知識(特に衛生を始めとする医療等の知識)が「皇軍」によってもたらされたので、人口増に拍車がかかりました。
(尚、この知識は琉球王国にももたらされ、かなり先に後述しますが、台湾の植民地化に大いに役立つことになります)
ネットを中心とする様々な情報を整理した上での私の脳内設定になりますが。
1542年に「皇軍」が上洛を果たして、日本で「天文維新」が始まった段階で、日本国内の日本の人口は約1000万人といったところでした。
しかし、上記のような事情から日本の人口爆発が起こったことによって、「天文維新」から約30年経った1575年段階では「日本人」は約2000万人にまで膨れ上がる事態が引き起こされました。
幾ら何でも増え過ぎではないか、30年程で約2倍にも人口が増える筈がない、と言われそうですが。
前にもどこかで書きましたが、年2パーセント程度に世界レベルで人口が増えたことがあります。
そうしたことから考えれば、「日本人」が年2パーセント程度で増えることは不可能ではありません。
そして、年約2パーセントで30年余り増え続ければ、この人口は複利で増えることも相まって、2倍にまで増えてしまうのです。
それにこの世界の日本には、人口急増に有利な条件が更にあります。
それは早婚傾向に戦国時代はあり、それが「天文維新」後も引き継がれていることです。
2021年の日本では女性は29歳台が平均初婚年齢らしいですが、この世界では女性の初婚年齢は17歳台と私は考えて執筆しています。
実際問題として、戦国時代の婚姻事例を私が調査する限りは女性の初婚は20歳前が当然で、中には前田利家の妻のまつのように10代前半での婚姻事例まであります。
そうしたことからすれば、この時代の初婚は17歳台と考えてそう間違いないと私は考えます。
更に作中の織田(上里)美子のように、元をたどれば外国人ですが、婚姻や養子縁組で日本人になる例まであるのです。
それに後述しますが、日本の植民地ではそうした例が多発しています。
だから、日本人の人口急増は不可能な話ではないのです。
ご感想等をお待ちしています。