17,
「まずは! 今回の大会でも使用するマッチング機能! 位置情報を取得することで、近くで対戦相手を募集している相手を探せるぞ!」
へぇ〜、それ持って鬼ごっこでもしたら楽しそうだな、なんて見当違いなことを考えた。
ネット使えば相手はいくらでも探せるし、わざわざ必要な機能なのか、これ?
まぁ、今回の大会のためだと言われればそれまでだが。
「次に! カード整理機能! しかも整理だけじゃない! デッキ調整や試しに一人回しなどなんでもござれ! 今後もアップデートでさらに機能を追加していくことが決定しているということを、付け加えておこう!」
おお、それは便利そうだ。いちいちカードを広げると場所を食う。場所を食うし、場所を選ぶ。
授業中もデッキ構築に専念できるな。
「そしてそして! これが一番嬉しいんじゃないかな? 勝敗管理&分析機能! 良いねぇ!」
どうやら勝率をグラフ化し、試合内容を分析してくれるようだ。たしかにこれはみんな喜びそうだな。
「今回のイベントでは早速このアプリを使ってくからな! みんな、位置情報の取得を許可しておいてくれ!」
そこまで言うと、いくすは片耳を手で抑えた。よく見ると片耳に小型のイヤホンをつけている。アレで指示を受けてるのか。
「よし! 後のことはアプリでわかる! これより予選開始だ!」
それだけ言って壇上の袖へと消えていった。
「俺の対戦相手は……あっちの方か」
彼の言った通り、アプリで位置情報を取得すると対戦相手の居場所が表示された。
「うっし、頑張りますか」
俺の予選が幕を開けた。




