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【随筆】へっぽこエステルのものろーぐ  作者: 首藤(え)りか/へっぽこエステル
6/8

勝利の女神?

自慢話に見えそうだけど、これは自慢話じゃないです。

当時は本当にムカツイてたもん!

って、つまり単なる愚痴……なのかな?

これは私が独身の頃に務めていたお仕事のお話。

公営の賭博場で私の担当は「投票所」と呼ばれる場内発券担当だったんだけど……

なぜか「勝利の女神」だなんて言われて妙に人気が高かったみたいで、周りのみんなと違っていつも私は大忙し。

だってひどいんだよ? お隣さんなんてお客が来なくて暇だからって、そのまた隣とおしゃべりしてたり!

私が必死に発券作業に追われて、それでもなかなかお客が捌けなくて、当然時間制限あるから後ろのお客さんなんて「はやくしろ!」なんてブーイング始めたり。

博打に全く興味のない私が、なんでこんなことやってたんだろね?

まあ、親しい人が勤めてて、「安定した職場だから」と薦めてくれたのがきっかけだったんだけど。

私だけ忙しいだなんて不公平だよ!

競輪競馬競艇、公営賭博場は色々あるけど、なんだって票を入れるのはお客さんで、当然それを選ぶのもお客さんだよ?

どの窓口で買ったって一緒じゃん!

ということで、時々口の悪いお客さんとまともに口喧嘩始めちゃったりして。

そんな話を当時付き合ってた彼、つまり、今の旦那に話してたら「お前、すごい人気だったんだな」って。

他人事じゃないよぉっ!

で、口は悪いしそうやって口喧嘩も時々してたんだけど、やっぱりお客さんは私のところによく来てて。

で、レースが終わったら嬉しそうな顔で「やっぱりあんたは勝利の女神だ!」なんて。

それって単にお客さんが選んだ票が良かっただけだよ? 私、何もしてないもん。

言われた番号打ち込んで、出された金額打ち込んで、券と引き換えてただけだよ?

私より美人の人もいっぱいいたし、私、ただのチビでチンクシャなだけだし、笑顔も色気もないって言われてたし。

「ほらほら、笑って!」って言われたらわざとブスッとしてたもん。

それなのになぜか、お客さんは私のところに集中してて。

挙げ句の果てには貴賓席の接客担当までちょくちょく応援に駆り出されたりして。

よくそんな愚痴を当時の彼に話してたら「よほどおじさんウケが良かったんだな、ロリ顔してるからつい構いたくなっちゃうんだよ!」だって!

プンプン! 私、好きでロリ顔してるわけじゃないもん!

好きでチビなわけでもないし、好きで胸がちっちゃいわけでもないもん!

ううっ、世の中って不条理です。クスン……

まあ、今となってはいい思い出だけど♪


こんなお話も時が過ぎるとなんか笑い話になっちゃうものなのね。

ちょっと懐かしいな、とか思えたりw

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