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020. 僕と大魔術士と魔法修行編 -1-


 僕をアヤの元に送り届けるという役目を終えた二人は、早々に皇都へ戻ることになった。

 なんでもリード少年は皇都にある学校の学徒らしく、ちょうどこの数日が休みだったために案内が可能だったそうで、もう帰らなければ学校に間に合わなくなってしまうそうだ。


 忙しい中、わざわざ案内人として、あるいは僕の先生として力を貸してくれたことには、感謝の言葉もない。

 僕は勉強が好きではなかったためあまり学校には行きたくなかったが、どうやらそれは恵まれた境遇だったからこそ出る言葉のようだった。


 この世界では、全ての人が学校に行けるわけでないそうだ。

 どれだけ学びたくてもお金や生活、時間等様々な問題のために学校へ通うことは難しい。この国はまだ奨学金等の教育制度が充実していて他の国よりはマシだそうだが、それでも通える人は多くない。

 だからこそ学校を卒業することはある意味エリートへの登竜門であり、そこに通学の喜びがあり、休むことなどもっての外ということだ。


 壊れてしまった馬車の代わりにと、アヤが連れてきたのは大きな狼のような生物だった。体長はおよそ四メートル程だろうか。大の大人が二、三人は楽に乗れる程の大きさで、真っ白な体毛が美しい、理知的な顔立ちをしている。

 雪、と呼ばれたその生物は『迷いの森』に住むイヌガミという霊獣らしい。


 霊獣とは神の従者とも呼ばれる神聖で不思議な獣だそうだ。

 世界に満ちる魔法元素マナを色濃く取り入れ生まれたと考えられているため厳密には魔物に属する生命だが、彼らから人に害を及ぼすことがほとんどないため『霊獣』と呼ばれている。祝い事や縁起の良い象徴として扱われることもあるそうだ。


 以前、アヤが世界を旅していた頃にまだ幼体だった雪と出会い、それ以来の付き合いだそうだ。アヤは心友と言っていたが、神の使いを友達にするなんて規格外もいいところだ。


 ルカさんとリードは雪に乗っかり、風のように去って行った。

 あまりの速度に悲鳴すら置いていかれていたが、楽しそうで良かった。

 雪は霊獣ということで戦闘能力も十分に保有しているため、まず間違いなく無事に辿り着けるということだった。

 そもそも"敵"の狙いは僕だろうから、襲われる心配はそんなにないと思う。


 そして二人を見送った、今。

 お菓子の家の外、少し離れたところにあるグラウンドのように整備されたスペースで、僕とアヤは向かい合っていた。

 周囲数十メートルは白銀の透明性の高い壁で覆われている。アヤが張った【対爆結界】と呼ばれるもので、ある程度の爆発、爆風、衝撃等を外部に漏らさないようにできるものらしい。

 そんな仰々しい結界を張って一体これから何をするかというと、魔法の修行だ。


 ついに。ついにこの時が来たのだ。

 この世界に来てから早一日。

 いや、こう言うとまだ一日じゃないかという気がするけれど、体感では既に一か月ほど経っている気がするほど、密度の濃い一日だった。

 その最中、常に感じていたのが魔法への渇望。すぐそばに、子どものころからの夢が掴める機会が転がっているのに、それを掴むことが出来なかったもどかしさ。だが、それもこれまでだ。

 お父さん、お母さん。僕は、今、魔法使いになります。


 心の涙を流していると、頭をぽかりと叩かれた。

 目の前のアヤが、どこから取り出したか分からないが、いつのまに握っていたハリセンで僕の頭を叩いたのだ。

 額には『絶対合格!』と訳のわからない鉢巻を巻いている少女は、完全に家庭教師のスパルタ先生モードに入っていた。


「聞いてる?」

「も、もちろんです、マム」


 足をザッと揃え背筋を伸ばし、敬礼で応える。

 返事は敬礼プラス語尾に『マム』をつけなければならない。最初に間違って『サー』とつけると、火の玉が飛んできた。


「今まで説明したこと、言ってみて」

「ぜ、全部ですか?」


 疑っているのか半眼でうなずくアヤ。これで答えることができなければ、恐ろしい事態になりそうだ。

 慌てて、耳に入ってきていた言葉を思い出す。記憶力が抜群に良くなっていて本当に良かった。


「え、えーっと。まず、魔法は、基礎魔術と応用魔術に大別できますですね、はい」


 そもそも魔法とは、自分の魔力を世界に捧げることで世界の事象に改変を与える力の総称をいう。

 簡単に言えば、自分の魔力と引き替えに『願い』を叶える術である。簡単な"変化"であれば、ほぼ(・・)誰でも使える、この世界では当たり前の力だ。

 その『願い』をどのように発現させるかによって、魔法は基礎魔術と応用魔術の二種類に大別することが出来る。


 基礎魔術は、魔法の発現に自分の魔力だけでなく、この世界を構築する火・水・風・土・光・闇の精霊に力を借りることで、様々な事象変化を生み出す。

 空気、水、大地、人工物等この世界の森羅万象には必ず精霊が宿っており、その精霊に自分の魔力を捧げることで、『願い』の具現化を図るのだ。

 例えば『火を出したい』という願いがあったとき、自分の魔力を火の精霊に捧げることで、精霊は本人の代わりにその願いを具現化する。


 つまり、基礎魔術は精霊の力を使うので、そこまで自分の魔力を必要としない。

 精霊と交わることさえできれば、ほぼ誰でも扱える魔術といえる。

 しかし、基本的に精霊の属性によっては交わることに得手不得手が生まれるため、例えば火の魔術は得意だが水の魔術は苦手というようなことがほとんどらしい。


 一方の応用魔術は、自分の魔力を直接的ダイレクトに世界に捧げることで世界の事象を変化させる。

 精霊等を介さずに直接世界に働きかけるため、その具現化できる『願い』の可能性に限界はない。身体強化や、自分の魔力をエネルギーに転換して他者を癒やす回復術などが最たる例だ。


 もちろん、複雑な事象変化を望めばそれ相応の魔力が必要になるが、逆に言えば魔力さえあれば何でも可能になるということだ。

 それこそ時を超えることさえ出来るかもしれないと言われている。


 たとえば、火や水を出す魔法を使いたいとする。

 このとき基礎魔術を使用するのであれば、火の精霊や水の精霊の力を借りて事象変化――何もないところに『火を出す』ことや『水を出す』こと――を起こす。

 一方の応用魔術では、事象変化を全て自分の魔力だけで起こすということだ。

 基礎魔術に比べて精霊の力が借りられないことから、必要とされる魔力は多くなるが、精霊の力が弱いところでも常に安定した効果を望むことはできる。


「では、術式とは?」


 僕のつたない説明に、こくこく頷きながら聞いていたアヤの質問だ。本当に授業を受けている学生の気分になる。


「えっと、術式とは……世界や精霊と交わるための音であり、合図です」


 基礎魔術にしろ応用魔術にしろ、そもそも魔法の発現のためには、魔力以外に絶対的に必要なモノがある。

 それは、『願い』の心象イメージだ。

 魔法は自分の願いを心象イメージとして想像し、魔力を介してそれを創造する術である。だから魔法を使う際には、具体的かつ詳細なイメージを創り上げなければ発現はしない。

 ただ『火を出したい』と願うだけはダメなのだ。『どれくらいの』火を『どのように』、『どうしたいのか』までしっかりと想像しなければならない。そうでなければ繋がらないのだ。


 では、どのように自分の心象イメージを世界、あるいは精霊に伝えるのか。その答えも自分の魔力だ。つまり魔力とは、魔法を発現する動力源であり、世界と交わるための潤滑油であるともいえる。


 魔力は世界や精霊と交わる力をもっている。

 自分の魔力の量が多ければ、あるいは魔力の質が高ければ、世界や精霊は願う心象イメージを「感じて」くれやすくなる。

 魔力が強ければ漠然としたイメージでも、世界や精霊が深層心理まで読み取ってくれ、ある程度イメージ通りの効果が望まれる。

 一方で魔力が弱ければ世界や精霊と繋がらないし、細部まで綿密につくあげたイメージが必要となる。


 しかし、魔法を使おうとするたびにそこまでのイメージを構築することは大変だ。また、魔力の絶対量が少なく、魔法を使う前段階の『願い』を世界に伝えるだけで魔力が尽きてしまっては、発動のための動力源がなくなってしまうので意味がない。

 そんな問題を解決してくれるのが魔法術式――通称、術式である。


 術式は世界に繋がる言葉だ。一般的には詠唱という形で使われる【語祖】をそのまま術式と表現するが、実際には魔方陣や魔法象形等いろいろな形がある。そのため術式を『音』と表現することもあるのだ。


 実際にアヤが多用するのが【語祖】を用いた術式であったため、今回はその説明を主に受けていた。

 世界が創り精霊が使っていたといわれる【語祖】を用いることで、自分の魔力をほぼ使わず世界や精霊と交わることが可能となり、『願い』の伝達が可能となる。

 【語祖】は様々な単語の組み合わせで構築されていて、その単語一つ一つに意味を持っている。術式を使うこと――【語祖】を詠唱するだけで詳細なイメージをわざわざしなくても、その魔法を発現するだけの魔力があれば使用できるのだ。


 たとえば、先ほどの『火を出したい』という願いを実現するためには、『火』と『出す』と『その量』と『方向性』に対応する【語祖】を組み合わせ、詠唱すればいい。

 しかし、【語祖】の言語理解は困難を極めているため、発音を覚えることが必要になる。だから、魔法を使う人はあらかじめ詠唱を覚えておくことが一般的のようだ。


 これは基礎魔術、応用魔術どちらにも通じる基礎理論らしい。

 【語祖】はそもそも、魔術を生み出した古代種とよばれる存在が、世界から授かったという逸話が残っているそうだ。

 しかし、繁栄を極めた古代種が【世界崩壊】と呼ばれる未曾有の大災害で姿を消してしまい、大部分の魔法理論も失われてしまっていた。


 今では残された数少ない【語祖】や、世界各地で見つかる古代種の遺産から発掘される文献資料から研究を進め、現存している【語祖】を組み合わせたり分解することで魔法の創造や詠唱の最適化を行っている。

 だからこの世界には、詠唱の最適化や創造を専門とする職業があるそうだ。

 そういう人たちの多くは【魔術師ウィザーズギルド】と呼ばれる自助団体に所属して研究を進めている。

 また多くの国では独自に魔術師を雇い、自国の発展のために研究を進めてもいるらしい。


 【語祖】による詠唱など、術式を用いれば自分の魔力の限界を超えた魔法が使えたり、イメージなしで魔法を使えたりと利点アドバンテージが大きいことから、魔法は術式なしには語れない、ということだ。

 しかし【語祖】の文章としての構造がしっかりしていないと効果は認められないために、新しい詠唱を創造することはなかなか難しい。

 なんとか新しい詠唱を創造することが出来たとしても、それを最適化――不必要な【語祖】を省き、文章を整えることは奇跡を願わなければならないほど難解で骨の折れることらしい。

 

 だから、基本的に詠唱は長く複雑になってしまう。

 たとえば、アヤの個体識別情報票カードの情報を読み取るために【鑑定ジャッジ】の魔術を使おうとしたとき――【鑑定ジャッジ】の魔術は応用魔術に分類される――必要とした詠唱が次のようになる。


『我は眼なり。知りたいのはそなたの身体か。知りたいのはそなたの心か。否、我が求めるはその器の中身なり。それは誰のパンツか。若き女子おなごのパンツか。知るのが怖いこともある。だが、知らなければ先には進めない。ならば、我は問おう。【鑑定ジャッジ】』


 改めて恥ずかしい想いに囚われる。

 この【鑑定ジャッジ】の魔術を使用していた人たちは、こんな痛々しい詠唱を恥ずかしげもなく叫んでいたということだ。


 心を痛める悲惨な事実だが、これは【語祖】の言葉としての意味を理解することができないからだ。しかし、僕にはその言葉の意味が理解できる。それはおそらく【言語理解】スキルのおかげではないのだろうか。

 このスキルは『あらゆる言語を理解出来る』スキルらしいが、あらゆる言語とは別の世界や別の人種だけでなく、この世界を構築する言語すらもその対象となっているのではないだろうか。


 話がずれてしまった。

 この【鑑定ジャッジ】の詠唱をみるに、おそらく大半は必要のない文章だと考えられる。

 【鑑定ジャッジ】のために重要そうなのは、おそらく『我は眼なり』、『我が求めるはその器の中身なり』、『我は問おう。【鑑定ジャッジ】』の部分だけではないのだろうか。

 それらだけを組み合わせ、助詞や語尾、繋がりを変えながら何度か試してみると『我は目なり。求めるはその器の中身なり。問おう。【鑑定ジャッジ】』で魔法は発動した。嬉しかったが、なぜかアヤに拳で叩かれた。


 この詠唱である術式には、規則ルールがあるそうだ。

 それは、原則的に術式は起動術式、展開術式、発動術式の三段階で構成されなければならないということだ。

 起動術式とは、読んで字の如く魔力を始動させるために用いるキーを指す。

 どんな『音』を用いても構わない。【鑑定ジャッジ】の魔術でいうところの『我は目なり』の部分だ。

 これはあくまで自身の体内に眠る魔力を循環、活性化させる為のものであり、魔法発現には直接的には関係しない。


 展開術式こそが魔法の源泉。つまり魔法を形作る核となる部分だ。展開術式キーには二通りあり、自身の考えたオリジナル術式キーと、ある程度体系づけられた一般的に知れ渡っているオフィシャル術式キーがある。


 どちらにしろ文章としての構造が整っていて意味が伝われば――つまり世界や精霊が理解できれば、そこまでの厳密性は求められていない。よって、人によって多少使う【語祖】に相違がある場合も多い。

 また、体系づけられたものこそが、魔術師ウィザーズギルドによって研究されてきたものである。これは有料で取引されている。


 先ほどの【鑑定ジャッジ】の魔術でいうところの『求めるはその器の中身なり。我は問おう』の部分にあたる。これは僕が短縮したものであるからオリジナルキーといえる。

 一方のオフィシャルキーは『知りたいのはそなたの身体か。知りたいのはそなたの心か。否、我が求めるはその器の中身なり。それは誰のパンツか。若き女子おなごのパンツか。知るのが怖いこともある。だが、知らなければ先には進めない。ならば、我は問おう』となる。いつ聞いてもキツイな、これは。


 もしこのオリジナルキーを魔術師ウィザーズギルドに売却すれば、結構な財産を手に入れることができるそうだ。どうするかは今後ゆっくり考えていこう。


 そして、最後の発動術式は、起動術式によって循環、活性化した魔力を、展開術式によって描かれた事象に、魔法という形で変化、放出させるキーだ。

 基本的に魔術の名前になるが、自由に『音』を決めても良い。一般的に発動術式は【語祖】を用いる必要はない。魔法の発動を込めた『音』であれば何でも良いそうだ。


 これら三つの術式を組み合わせて、魔法術式と呼んでいる。

 ちなみに、基礎魔術と応用魔術では使用される術式は異なる。基礎魔術では精霊への呼びかけが必要となるわけなので、考えてみれば当たり前の話だ。


「あなたの魔力なら術式は必要ないけれど、知っておいて損はないから」


 確かに知っておいた方が良いのだと思う。一般的な魔法の使い方を把握しておかないと、浮いてしまう(・・・・・・)リスクは出てきてしまうからだ。


 しかし正直、【語祖】の意味が分かるため、詠唱することには恥ずかしさを感じる。

 さらに様々な魔術の術式を入手するためには基本的にお金がかかってくるので、なるべく詠唱を行うことは避けたい。

 なぜなら今の僕には出発前にイリスから泣く泣く借りたいくらかのお金しかないからだ。


「じゃあ、最後。魔力について」

「魔力は、魔力含有と魔力素質の総称……だよね?」


 簡単に言えば、魔力には量と質があり、それは個人差が顕著だ。

 魔法を使うことに適性がある人は魔力の保有量が多くなり、その質も高くなる。逆は然りだ。


 どのくらいの魔力をもっているのかを表すのが魔力含有である。魔力が多いほど魔法を多く使えたり、複雑な事象変化を起こす魔法や大規模な魔法を使えるようになる。

 また、魔力を重ねれば重ねるほど威力も大きくなる。


 一方で魔力の質を表すのが魔力素質だ。これは魔力の強弱を意味しており、素質が高ければ高いほど、世界や精霊と強く結びつくことが出来る。

 つまり少ない魔力でも純度の高い、高威力な魔法となるわけだ。


 人によって、魔力含有と魔力素質どちらかが高くどちらかが低い人、あるいはどちらも低い人が多い。どちらも高い人は稀である。


 また、魔力は魔法や特定のスキルを使えば体内から消費されてしまう。

 一度消費された魔力は、体力が回復していくように時間と共に回復していく。

 これは世界に満ちる魔法元素マナを身体が吸収していくからだ。睡眠や食事など身体を休めたりエネルギーを補給することでその回復力は促進される。

 この魔力回復力も、魔術師としては重要視される能力だ。


「最後。魔法の階級は?」

魔術師ウィザーズギルドは、魔法を七つの階級に分類しているんだよね。それは生活魔法や初歩の基礎魔術を含む初級魔術ビギナーズ・スペルから始まり、中級魔術ミドル・スペル高級魔術ハイレベル・スペル特級魔術エクセプト・スペル王級魔術キングクラス・スペル帝王級魔術エンペラークラス・スペル神魔級魔術エンドクラス・スペルの七つ。帝王級エンペラークラス神魔級エンドクラスは≪失われし古代魔術(ロスト・スペル)≫とも呼ばれていて、今では使える人はいない、と言われていた(・・)

「そう。あなたは、現存しないと思われていた帝王級魔術師エンペラークラス ウィザードを打ち砕かなければならない。だから、次は実践」

「実践、ということは……」

「まずは魔法。次は戦闘術。あなたの回復力は体力も魔力も規格外。寝る間を惜しめば、だからきっと数日で数ヶ月分の効果が得られるはず。ふぁいと」


 小さくえいえいおーと拳を握るアヤ。


「ご、ごめん。聞き間違えだとは思うけど……寝る間を惜しんで……?」

「睡眠は一日一時間で十分」

「十分なわけあるかっ!?」


 僕は何よりも睡眠を大切にする男。しかも昨晩は誰かさんのせいで完全に寝不足だった。この数日の激動による心身の疲れは睡眠で癒やさなければならないはずだ。


「徹夜ハイで効果も倍率ドン」

「んなわけあるかーっ!!」


 僕の悲痛な叫びは、結界内に空しく響き渡っただけだった。


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