特別な夜
一緒に行こうと約束したけれど
きっと君はまだ眠っているよね
賑やかな夜の道を
私は一人で歩いています
ふと灯りの前で足を止め
見下ろしたのは広い水槽
泳ぎ回る群れの中で
弱々しく浮かんでいる
あの一匹
確実にすくえる
なんて思ったけれど
所詮
あの子は
金魚
無限の闇に花火が咲いているのを
知らないふりして帰りましょう
☆★☆
ほのかな灯り
りんご飴のにおいだけが
鼻を突き
なごりの花は
哀しい内を照らした
P.S. 冬の夜にまた読み返してみて下さい
☆★☆
思いがけず
テーブルの上に
君の文字を見つけた
白い部屋で
私と同じ景色を
見たいと願っていた
目を凝らし
たった36文字
込めた想いが伝わった
でも ねえ
最後の一文
どういうこと?
☆★☆
季節は巡り
クリスマス
君のいない
静かな夜に
隠されてた
プレゼント
開けてみた
可愛い指輪
君のお墓で
泣いたけど
これが最後
これからも
私は生きて
君と一緒に
変わらず
日々を
送る
ね
お読み頂きありがとうございました。
部屋のどこに隠されていたか分かりましたでしょうか?
ヒントは36文字。
たすきがけの要領で6文字を拾ってみて下さい。