プロローグ
僕は庄司隼人40才、大学卒業後はずっと真面目に仕事をしていた会社員。
今、チームメンバーと打合せが終わった所だが、就業時間はとうに過ぎている。
まだ自分自身の仕事は全く終わっていないし、終わりの兆しは全くない。
「今日も仕事疲れたなー。。。。。」
「課長、らしく無いっスね。いつも元気なのにどうしたんスか?」
彼は俺の部下の1人で、よく一緒に飲みに行く蒲田圭吾。
「ちょっと部長に追加で頼まれた仕事があってね。」
あまり疲れた所を見せたくないタイプの庄司隼人だが、流石に声のトーンが低く、かなりのお疲れモードだな、と蒲田は気づく。
「それはいつも通りっしょ。まーお酒飲んで忘れましょうよ!」
なんでこいつはここまで気楽なのかと心でため息を付くが、今抱えているタスクはどんなに残業しても今日中に目処が立つような仕事量ではない。
真面目な隼人は頼まれた仕事は全て受けるタイプの会社員。悪く言うとノーと言えない典型的日本人だった。
「そうだな。圭吾、とりあえず今日は飲みに行くか。明日は休みだから家で仕事やるよ。」
ここでもノーと言えないタイプを全開であり、悲しい性格となっている。
最終的には納期を守るので管理職になっているのだ。人並みに出世したいとは思っており、コツコツ頑張るのは苦にならないタイプの人間である。ただ、管理職になってからは超ハードモードを数年続けており、身体はとうに限界を迎えている。
「課長〜お人好しが過ぎますって〜。可愛い子ちゃんと一緒に〜。むにゃむにゃ。」
蒲田はもう泥酔状態になっている。
これはいつも通りの展開であり、隼人も慣れたものだ。
会計を済まし、蒲田を駅まで送る。
自分は酔い覚ましもあるが、夜風が気持ち良く、少し遠いが歩いて帰ろうかと考えていた所だった。
「。。。」
意識が暗転し、意識を失った。




