5 様々な依頼
店主の護衛依頼は完了した。配達を頼まれた。
5 様々な依頼
店主は言葉出せないでいた。見たものが信じられない。次々と倒させる盗賊や馬。そしてあっという間に消えた。
「馭者さん、出発して下さい。」
馭者はビクとして馬車を出発させた。
「あの盗賊たちや馬車は何処にいったんだい。」
マリエールは少し悩んで
「少し次元の違う場所と言う事になると思います。同じ場所にも幾つかの異なる次元があります。全く違う次元では行き来が難しいですが、アイテムボックスは少し次元の違う空間です。アイテムボックスの中には人間の入れる亜空間がありますので生きたままでも収納可能ですが、自分が入り難いのでそんなことはしません。私達は亜空間を住居にしてますから。」
店主には伝わらない説明だったようだ。店主は凄い能力を持った少女であることが判った。
「店まで行ったら頼みたいことがあるんだ。転移やフライが使えるしアイテムボックスもあるんだろ。安全に荷物が運搬出来る。」
マリエールはあまり仕事を抱え込見たくなかった。時には庄屋さんの手伝いもしたいし、最近討伐ができてなくって肉が心もとない。店主は流通の重要性を力説した。転生者である自分はそのことは理解出来る。だからといってマリエールが担うものでもない。
周りが暗くなって2晩目の夜だ。私達はこれからどう生きて行けばいいのだろう。家出娘には明るい未来はないのだろうか。シルビアと交代で見張りに立ち、この仕事が終わったら討伐にしばらく専念しようと決意する。
店まで何もなかった。依頼達成書にサインを貰う。店主はしばらく待って居て欲しいと言い、奥に行った。しばらくすると荷物と配達先を書いた紙を幾つか渡して来た。
「今回は配達だけだけど、時々寄って欲しい。」
と言われた。
「来れる時に来ます。」
と言って配達料を受け取った。割と多い。
ギルドに行き達成書を渡し依頼料を貰った。受付嬢は話し出した。
「今度の依頼何だけど女性だけへの依頼なの。奥さんと子どもをご主人の実家に連れて行って欲しいの。」
マリエールのいい加減にしてくれ、という表情を読み取ったのか。
「判るわ。こんな話しばかりあなた達に押し付けて、悪いと思っているは、でもこれだけはあなた達以外には頼めないわ。だって娘さん12歳の美少女よ。」
今一私達でなければいけない理由に納得出来ないが、店主からの依頼をこなしてからなら受けますと応えた。仕事だから仕方ない。頼るところはギルドしかないのだから。配達を終えて母子の家を訪問した。上品で綺麗なご婦人が迎えてくれた。依頼を受けてまいりましたと伝えた。
「ギルドも配慮して下さったのね。ありがたいわ。さぁ入って娘も呼んで来るわ。」
婦人は娘も呼んで応接間に通された。娘は美少女何だろう。何か妹に似ていると思ったが表情がなく、せっかく顔立ちが台無しだ。
「私達はいつでもいけます。アイテムボックスがありますので何でも運べます。集団転移も出来ますので、任意なとこまで移動出来ます。地図で示して頂ければ結構です。出発は何時にしますか。」
私達は運搬業者だ。相手の事情を聞いてもしかがない。早く終わらせて自由な時間が欲しい。
「では明日の午前10時で。」
判りました。またその時間にお邪魔します。と応え退出した。しばらく討伐が出来るぞ。退出して人陰から草原の上空に転移して狩りを楽しんだ。
ギルドに向かうと、母子の護衛依頼を頼まれた。不満に思うがこれが仕事と判り切る。