お友達とお買い物からの就寝
皇 うぃん:元地域最強クラスの男子高校生、皇 勝利。現在は親族の意向により女体化しており、女性として生きることを決意。一ヶ月の入院生活により、筋力は一般女性クラスまで低下している。一人称はアタシ。
九頭龍 慎吾:私立清峯学園二年生、双龍の片割れ。成績を重要視しており、喧嘩は勉強のストレス発散として位置付けている。基本的に人付き合いが悪い。一人称は僕。
兎月 美未:私立清峯学園二年生。うぃんのクラスメイトで、大人しめの性格。あずきとのいじめ問題は解消され、今は最初のような仲良しに戻っている。一人称は私。
「うーわ、まだモチモチだ」
アタシはベッドの上で、手の甲をほっぺたに当てては、離す。
もっちり。
肌が吸い付くというか、なんだか悪い気はしない。
なるほど、スキンケア…やれば成果が出る感じ、嫌いじゃない。
さてと、これで取り急ぎやらなければならない事は終わったけれど、これからどうしよう?
年間行事予定でもチェックするか。
…。
『五月…中間試験』
…。
中間、試験?
なにそれ、美味いの?
「中間試験かぁ…だっるぃ」
何を隠そう、アタシはこの医学部が強い名門私立学園に受験して入学したわけではない。
じいちゃんの力で入学させてもらっただけ。
そう、今更だがアタシは馬鹿だ。
それでも!最近アタシの周りに友達が増えてしまったから、出来れば馬鹿と思われたくない!!
…という発想が既に馬鹿っぽいのかもしれないが。
頼れそうなのは…美未ちゃんか、慎吾だ。
ここは既に馬鹿がバレている慎吾を頼るのが得策か。
ただ、問題があるとすれば…慎吾はバカがつくほどの勉強好き。
アタシのために使う時間があるとは思えない。
…ダメもとでね、聞くだけ、聞いてみよう。
アタシはスマホの通話アプリを使い、慎吾にコールする。
ーーピロリロリロ。
『はい』
「早ッ!!ワンコール!?」
『待たせるわけにはいきませんので』
「そ、そうなの?ありがとう…」
『…』
なんか、受話器の奥で息をのむ声が聞こえたような。
『なんのご用ですか?』
「あ、あの!来月に中間試験があるでしょ!?だからさ、良かったら、なんだけど…勉強教えてくれないかな」
『いいですよ』
「いや!慎吾の勉強時間が減っちゃうから、ダメならだいじょうb
即決やないかああああッ!!!」
『…感謝の前に理不尽なツッコミが来たんですが』
「あ、あぁ、ごめんね、ありがと…」
『いえ』
「それじゃ…どうしよっか?」
『そうですね、何がわからないのかをハッキリさせるところから始めましょう』
「うん、わかった」
『それでは…明日は日曜日ですが、勉強しますか?』
「あー、それが今日美未ちゃん、あずきちゃん、小倉でショッピングモール行ったからさ、購入品の整理と身体を休める日にしようかなって」
『は?』
「え?」
『…誘われていませんが』
「え、なんで誘うの?」
『え?』
「え?」
『…』
「…」
『もういいです、明日集まりましょう』
「え?」
『うぃんさんが作業しながらでもいいので、そちらにお邪魔するということで』
「え、ちょ…まぁ、うん、いいけど…アタシの部屋、別に可愛くないよ?」
『それはそうでしょう、まだ一週間というか、そもそも趣味によってレイアウトも変わるでしょうし』
「それでもいいなら、うん、明日待ってるね」
『わかりました。午前十時を目安に伺います。それでは』
「うん…おやすみ、慎吾」
『…ッ、は、はい、おやすみなさい、うぃんさん』
ーーピッ。
よし、これで講師役確保ッ!
そうと決まれば今日は早く休んで、明日朝早くからお片付けするぞー!
ということで、今日はモチモチしながらおやすみなさい。
もっちり。




