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この世界について

 この世界には三つの大国と、その他数多の小国がある。


 三つの大国、三大国はそれぞれ陸、海、空を主な支配領域とし、世界の均衡を保っている。


 まず、陸を支配するテッラ帝国。

 建国から約七百年と、三大国の中では比較的若い国だ。しかし、周辺諸国を武力によって支配し、領域を広げてきたその軍事力は絶大。

 建国当初は小さな弱小国であったが、多くの戦争に勝利し、大陸の殆どをその手中に収めるまでに至った。

 近年は工業が発展し、魔術や魔法の存在が薄まってきている国である。


 次に、海を支配するマリテ王国。

 首都アスターは建国当時に造られた海上都市であり、領土は海上に浮かぶ島々と大陸の一部の沿岸部で構成される。

 元は周辺の群島に住んでいた人々が団結し、王を立ててできた王国である為か団結力が強い。

 世界最強を誇る海軍を持ち、世界の海の半分以上を領海とする。


 そして最後に、空を支配する王国ウラノス。

 一応王政をとってはいるが、実際は王は君臨せど統治せず、民主政の色が強い。

 現存している世界最古の国家であり、世界の学問や文化、芸術の中心地でもある。

 その領土は数多の空に浮かぶ島、浮遊島ふゆうじまで構成されており、その島々にはそれぞれ役割が与えられている。



 この世界では魔術がまるで我々の世界の科学のように扱われており、生活の中心となっている。


 そして、そんな魔術でも手が届かない、“奇跡”を扱うのが魔法や、霊術である。


 魔術の進化系のようなものが魔法である為、魔術と魔法の違いは使用する魔力の量や質、魔術式や魔法陣の構造が違ったりと些細なものだ。なので魔術師と魔法使いは大きな違いはない。


 だが、魔法と霊術は根本的な構造が違う為、結果的に魔法使いと霊術師は大きく違うものとなる。


 分かりやすい違いとしては魔法使いは魔力が無くなった際は体力を削り、霊術師は霊力が無くなった際、命を削る。魔力は自分で生成できるが、霊力は出来ない。

 よって必然的に魔術師が数の上では圧倒的多数占めていた。



 そんな世界は、一度大きな戦争を経験している。


 当時大陸を支配していた国が、新たな領土を求めてマリテを攻撃したのだ。

 その国では飢饉が起こり、食料の調達が困難であった。よって彼らは安定した食料と国民の不満のはけ口のために戦争という手段を選んだ。


 勿論マリテは応戦し、その戦禍は瞬く間に世界中に広がった。


 やがて戦争で使われた兵器が中立国だったウラノスの浮遊島ふゆうじまのうちの一島を撃ち落としてしまったことによりウラノスが参戦。

 戦局は一変し、有利に戦争を進めていた陸の大国はこの戦争で滅び、代わって大陸はこの戦争で最初にマリテ側について善戦したテッラが支配することになったのだ。


 この戦争では当初は無関係であった国も巻き込まれ、多数の死者が出た。

 強制的に協力させられた国もある。



 そんな戦争から三百年余、紀元7014年。


 一人の霊術師の青年が、今、広い世界に足を踏み出そうとしていた。



 その先で、世界の危機に巻き込まれるとも知らずに。

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