改めて入学式とか模擬戦等とか
さて、おれ自身は何もしないまま終わった初陣だったが、無事戦闘は終了して機体はオートパイロットで研究所へ帰還していた。
やがて研究所の上にたどり着くとトラクタービームに機体が包まれ、ふわりと機体は垂直降下してポートに着陸した。
そして、ポートが沈み込むと最初に機体が発進した場所まで降りていったのだった。
「おいおい、どんだけ進んだ技術だよ」
「ほんとすごいね。お父さんたちの研究って」
いやいや、これはそんなレベルじゃない。
そもそも現在の人類で実用化できているのはレールガンや低出力なレーザー、低出力な荷電粒子砲ぐらいで重力制御やら慣性制御ができるレベルには達していないはずだ。そういった技術が完成しているなら軌道エレベーターぐらいはマジで作れるぞ。
それに……。
俺は座席から立ち上がると、機体の脇に降りると、姫乃の手をとって姫乃を機体からおろした
そして、
「いったい、これは何でできてるんだ?」
俺は戦闘機の装甲を触りながらつぶやいた。
触ってみると間違いなく硬い、しかしその硬いものがモーフィングしながら人型の巨大ロボに変形しているのを俺は間違いなく見た。
ついでに言えばどう考えても三機の戦闘機の合計よりも質量が大きくなっていた。
エネルギー保存の法則を考えればありえないし、分離した後の質量が戻ってるのはわけがわからん。
変形については特殊な形状記憶合金と考えられないことも無いが……。
「鉄也、その装甲素材は青生生魂だ。」
考え事をしながら機体をなで繰り回していた俺に声をかけてきたのは父さんだった。
「アポイタカラ?」
どっかで聞いたことがあるような気もするがちょっと思い出せない。
「ちなみに陽光号の装甲素材は日緋色金、月光号の装甲素材は織色金でできている。それらはすべてはるか昔の神話の時代に使われていた超合金だ。」
日緋色が夕日の赤、織色が純白の絹の白、青生が母なる海の青か。
「なるほど思い出した。織色金っていわれてるのが西洋の超金属オリハルコンだったっけ。
それらは生きた金属であり独自のオーラを発するって言われてたんだっけ?」
「ああ、そうだ。正確に言えばそれに触れたもののオーラを増幅し
あふれた分を放出することができる金属というのが正しいがな。」
「それじゃ製法なんかもわかってるのか?」
俺の言葉に父さんは首を振った。
「残念ながら完全な製法はまだ未究明だ。
鋼にチタンやクロム、イリジウムやオスミウムを混ぜた合金だろうということまでは
わかるのだが、その先がまだわからんのだ。」
まあ、合金といっても比率や加工の時の温度なんかでぜんぜん違うものになるしな。
「ところでこの機体の動力源って何なんだ?」
ケロシンを用いたタービンジェットやロケット燃料じゃないだろうしスーパーロボットにありがちな謎エネルギーか?
「神通力増幅機構だ。」
やっぱり謎エネルギーだったよ。
「その説明じゃまったく意味がわからん、もう少し噛み砕いて説明してくれないかな。」
父さんはふむと腕を組むと俺に聞いた。
「鉄也、神と人間の違いは何だと思う?」
「神と人間?」
「神と人間の違いはおのおのの認識の違いだ。
神にとっては時間も空間も質量も存在するという認識があれば存在し、
存在しないという認識があれば存在しない。
ゆえに神は無から有を生み出し、有から無を生み出すことができると考えられる。
神にとってあらゆる物質はあらゆる時間と空間に存在し
あらゆる物質はあらゆる時間と空間に存在しない。
これはエネルギーについても同じだ。
一方人間には時間も空間も質量もある時点において切り取られたものしか存在しない。
ゆえに人間は無から有を生み出すこともできず、有を無にすることもできん
要するに神は世界の外に位置するが人間は世界の中の存在ということだ」
そこで父さんは一息ついてさらに言葉をつずけた。
「古代の神々はすべて女性的な両性具有者であったらしい。
女の姿をとれば女の役割を男の姿をとれば男の役割を果たすことができた。
しかも神は単体で他の神を生み出すこともできた。
そういった人間から見れば無と思われるものから有を生み出すのが神通力だ。
人間的に言えば念動力や魔法の一種といってもいいだろう。
スサノオがヤマタノオロチを退治するときに女の姿を取りクシナダヒメを
櫛にして髪に刺した時やアマテラスが高天原でスサノオを迎え討とうとした際に
男の姿をとって武装したようにな。」
俺は今の説明を可能な限り噛み砕いて言葉を返した。
「つまるところ神様というのは自分が飛べると思えば飛べるし。
剣が必要だと思えば剣を鎧が必要だと思えば鎧を作り出せるということかな?
あとラノベの主人公にありがちな男の時は大したことない外見のくせに
女装すると何故か美人になるってやつか」
「大雑把に言えばそういうことになる。
だが神が人間を作り出したことによって、神は無謬では無くなった。
人間が神を認識するときに”そんなことはありえない”と否定したら
神は何かを生み出すことはできなくなったのだ
女装については知らん」
「つまるところ人間が神の力に誓約をかけたってことかな?
んで、アマテラスは女、ツクヨミは男女、スサノオは男と人間が認識したから
俺達の性別や格好はこんな感じになってるってことか」
「そういうことだ」
「つまり、あの戦闘機に中に乗っているときにはある程度
俺が思ってることが現実化するってことか」
「ああ、そういうことだ。かなりの制約はつくがな」
まあ、そりゃそうだろう。
人間がスサノオという神に対して抱いているイメージからずれることを思ってもそれは現実化しない。
逆に言えばスサノオという神ならばありえるということについては現実化しえるということだろう。
「便利なんだか不便なんだか……。逆にいえば敵の巨大ロボも同じことができるってことか。」
要するに巨大ロボットの神通力増幅機構の力を借りてニュートリノもしくは自分自身のATPを増幅変換して物質やエネルギーを発生させる魔術師のような存在が俺たちというわけだな。
「まあ、大体わかった、んで神格適正ってのは?」
「それについては私が説明するわね。」
いつの間にやらやってきた美貴姉さんが説明してくれるらしい。
「基本的に人であれば多かれ少なかれ神の血を引いているのだけど
その中でも外の神の魂を受け入れることができる適正がある人を 神格適正者というの。
神格適正者でも物質を想像することによって創造できるレベルとなるとかなり限られるけどね。
また人間だと眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識までしか認識できないところだけど
神格適正者は末那識と阿頼耶識を認識できることによって他者と意識を共有できるとされるわ。
ただし信越、関東以北だとアラハバキの神格適正者が増えてしまうし、北海道や沖縄なんかだと
ほとんど私たち天津神の神格適正者はいないわね。
ちなみに北欧ならアース神やヴァン神、ギリシアならオリンポス神なんかになるのよ。」
「なるほど、外国は外国でどんぱちやってるってことか。」
「そういうことね。」
そしてもう一人のパイロットがこっちへやってきた。
「久しぶりだね、鉄也」
「朧姉さん、本当ひさしぶり。母さんの葬式いらいだっけ。」
背の高い中性的なクールイケメンに見えるこの人も俺のいとこで
名前は月光院朧俺たちと同じ高校の先輩だ、詳しいことは忘れたけど。
名前や外見だと判別しがたいがこの人も女性だ。
俺は美貴姉さん、朧姉さん、ついでに姫乃の顔を見たあと父さんに聞いた。
「なあ、父さん?俺のいとこは美女ぞろいなのになんで俺だけフツメンなんだろう?」
父さんはくっと笑うと
「それはしょうがない、三貴子が生まれたのは
イザナギが黄泉の国から帰ってきたときだが黄泉の汚れを落としたときに
分かれることになったイザナミとの思い出に涙した時、
そのとき左目から零れ落ちた涙はアマテラスに
右目から生まれた零れ落ちた涙はツクヨミに
鼻からたれ落ちた鼻水がスサノオになったといわれてるからな。」
それを聞いた周りも笑っていた。
それをみて俺は顔をしかめる
「なんあだよそれ、きたねーよ、何でほかの二人は涙で俺だけ鼻水なんだよ。」
「そういう説話になってるのだから仕方あるまい。」
なんだか納得いかないのは俺だけだろうか。
「それはともかく鉄也と姫乃くん、これからは彼女らとチームを組んで
荒覇吐の軍勢と戦うことになる。
うまくやってくれ。」
「あ、ああ、美貴姉さん、朧姉さんこれからよろしく。」
俺がそう言うと姫乃もペコリと頭を下げた。
「稲田姫乃です。これから鉄也ちゃんと一緒にお世話になります。
どうぞよろしくお願いします。」
美貴姉さんはにぱっと笑うと
「アマテラスのパイロットの天照院美貴です。こちらこそ宜しく。」
朧姉さんは対照的に表情を崩さずに
「ツクヨミのパイロット月光院朧だ。よろしく頼む。」
と姫乃に自己紹介がてら挨拶をしたのだった。
そのあと俺たちは念のためと身体検査を受けて家に帰ることにした。
皆特に異常ないという結果だったが、まあ、あれしかやってないのに異常が生じたら今後が困るだろうな。
とは言え途中で乗り捨てた自転車を拾って家に戻った頃には疲れが思っていた以上に溜まっていたのか風呂にはいるまもなくソファーにもたれかかったまま俺は眠りに落ちちまった。
まあ高校の入学式も明日に延期になったので、俺達だけ入学式に出席しないという事態はなんとか免れたのがせめてものすくいだ。
・・・
翌朝目が覚めた時に俺の視界に入ったのは姫乃の少し心配そうな顔だった。
「おはよう鉄也ちゃん、大丈夫?調子悪いの?」
俺は姫野がかけてくれたらしい毛布を脇にどけると、イヤイヤと手を降ってその言葉を否定した。
「よくわからん出来事に巻き込まれてちょっと疲れただけだ。
調子は別に悪くないよ。」
その言葉に彼女は表情を明るくして
「ならよかった。髪の毛もしゃもしゃになってるからシャワー浴びてきたほうがいいよ
その間に朝ごはん作っておくね」
「ああ、ありがとう。
じゃあ、ちょっとシャワー浴びてくるわ。」
脱衣室で服を脱ぐと俺はバスルームに移動して熱めのシャワーを頭から浴びた。
次第に頭が冴えてきて、身体もほぐれてきた。
「どうせならちゃんと風呂に入りたいとこだけど、流石に今からじゃ時間ないしな……」
軽く頭と全身を洗って泡を洗い流すと、脱衣所に出る。
脱衣所には折りたたんだ下着と制服がおいてあった。
「気が利くのはありがたいが……気がきき過ぎるのもなんだかな……」
なんつうか姫乃の中じゃ俺は手のかかる息子みたいな扱いなんじゃないだろうか。
服を着替えてドライヤーで髪を乾かしたあとリビングに向かうと今朝の朝食は和食だった。
テーブルの上には焼鮭に味のりと納豆と生卵、インゲンの白あえに豆腐とワカメと刻みネギの味噌汁、そして炊きたての白米からホカホカと湯気が立っている。
俺は椅子を引いてテーブルに座ると彼女と、目を合わせて両手を合わせる。
「頂きます。」
「頂きます。」
そして俺はお味噌汁が入ったおわんを手に取るとズズッと味噌汁に口をつけた。
柔らかい昆布と鰹節の天然だしと味噌の香りが口に広がる。
「ああ、やっぱり天然だしの味噌汁はうまいよなぁ。
味の素とかが入ってるとどうも舌がピリピリするし、
こういうのがおふくろの味ってやつなんだろうな。」
「えへへ、そうかな、そうかな?。
私が作ったものを鉄也ちゃんが美味しそうに食べてくれるのは私もとっても嬉しいよ」
やっぱり俺のセリフに上機嫌な彼女。
本当に美味しいご飯を毎日作ってくれるのはありがたいことだ。
朝食を食べ終わると今日も食器を軽く洗って食器洗浄機に皿などをセットして、洗浄機の蓋を閉めると洗浄機をスタートさせた。
「ほら、そろそろ出ないと、のんびりしてたら遅刻するよぉ。」
「おっと、じゃあいくか。」
俺たちは小走りで家を出ると俺は自転車の後ろに彼女を乗せて学校に向けて自転車を走らせた。
今日は昨日のようなことは起こらず、研究所の私有地を抜けたところで俺は姫乃を後ろからおろして自転車をおして歩き始めた。
そして俺達は高校の校門をくぐって、俺は自転車置き場に自転車を置くと体育館の前に貼りだされているクラス分けの掲示の前に辿り着いた。
「私達一緒のクラスだといいね。」
姫乃がそう言って掲示を見ようとするが周りより頭一つ小さいせいで、掲示を見れてないみたいだ。
「姫乃、無理すんなよ。」
俺は姫乃の手を握って人の波の中に入っていった。
「えーと、稲田、稲田っと……1-Cだな。
で、須王、須王は……を、俺も1-Cだ。」
「よかった、鉄也ちゃんとバラバラのクラスじゃじゃなくて。
じゃあ、講堂に行こう。」
「お。おう。」
講堂にこの学校の全生徒が集まり、クラスごとに別れて整列している。
そして生徒が全員揃ったところで入学式が始まった。
プログラムに従って校長の訓示とか生徒会長の挨拶とか校歌の斉唱とかが行われ式が進行していく。
校長の訓示を要約すると人として大切な価値観と人間性を身につけてほしい。
そのために「他人に対して思いやりを持って行動すること」「礼儀を守りそのためにも挨拶をしっかりすること」「授業及び部活にしっかり集中すること」を特に大切にして欲しいとのことだ。
こんな時勢でもというかこんな時勢だからこそというべきか。
教頭、部長、担任、副担任の先生の紹介がすむと式は終わり、生徒は教室へ移動してHRとなった。
「ふむみなさん揃ってますね。HRをはじめましょう。」
そう言いながら入ってきた1-Cの担任はごっつい竹刀を持った体育教師……ではなく定年も近そうな男性教師だった。
「君たちを担任することになりました君津喜直です。担当教科は古典です。
ことし1年間よろしくお願いします。
なにかわからないことがありましたら、遠慮なく聞いてください。」
そして副担任はまだ若い女性だった
「副担任の山田早苗です。
去年教育実習を受けて今年正式に教員となりました。
担当教科は数学になります。
みなさんよろしくお願いします。」
担任と副担任が簡単な挨拶をして、クラスを見渡した。
「では、皆さん出席番号順で自己紹介をしてください。
簡単なもので結構ですよ」
あいうえお順であろう出席番号で各自が自己紹介をしていく。
今度は姫乃の番か。
「皆さんはじめまして、稲田姫乃です。出身は市立第2中学校。趣味はお料理です。
よろしくお願いします。」
そう言ってペコリと頭を下げた。
うむ、優等生らしいそつのない自己紹介だな。
とは言えこんなところで悪目立ちしてもしょうがない。
そんなことをを考えていたら俺の順番が回ってきた。
「はじめまして、須王鉄矢です。出身は市立第2中学校。中学の時部活はサッカーをやってました。
よろしくお願いします。」
まあ、こんな感じが無難なとこだろう。
クラス全員の自己紹介が終わると明日以降の予定などを説明を受けて今日は学校が終わった。
クラスの同級生の多くは部活の練習の様子を見たり息があった物同士でカラオケに行ったりするらしい。
が俺たちは研究所に立ち寄らないといけなかったので、そういった誘いを断って研究所へ向かった。
そして俺達が案内されたのは三機の戦闘機の操縦席を模したシミュレータルームだった。
すでに美貴姉さんと朧姉さんは到着していて、パイロットスーツへ着替えていた。
俺と姫乃もアポイタカラを織り込んである青いパイロットスーツに着替えるとシュミレータールームに戻った。パイロットスーツを着たほうが思念の現実化が起こりやすいんだそうだ。
念の為に言っておくが更衣室は別々だ。
男用は今のところパイロットが俺一人なせいもあってすごい狭いんだが……。
そして美貴姉さんがみんなを見渡して言った。
「今日は手動制御での合神とスサノオの模擬戦闘をおこいます。」
「手動制御?なんでまたそんなことを?」
「自動制御でも合神はできるけど、手動に比べるとタイムロスがあるわ。
いざというときのために手動操縦に慣れておいてもらう必要があるの。」
「なるほど、じゃあチャレンジしてみようか」
軽くそう答えたものの現実は厳しかった。
「鉄矢、駄目だ位置がずれている!」
どぐわっしゃーん!
三機の戦闘機がぶつかってキリモミし地面に激突した、もうこれで5回目だ。
「ぐうう、位置と速度を合わせるのがこんなに難しいとは……。」
合神の際には僅かなズレも許されす速度を合わせる必要があるんだが、
口で言うのと実際にやるのでは難易度は全く違った。
操作感覚がピーキーすぎるのだ。
「ううん、どうもうまく同調が取れないわね、
合神のシミュレートは今日はこれまでにしておきましょう」
美貴姉さんの言葉で今日の合神訓練はここまでになった。
「では、スサノヲを用いた模擬戦闘だな。」
朧姉さんの言葉に俺は気を取り直してたった。
「よし、こんどはうまくやるぞ。」
しかし、現実は厳しかった
「うおぉぉっ!」
スサノヲの武器は十束剣のみ。
飛び道具のたぐいは一切なし、しかも、アマテラスやツクヨミと違って飛行能力もなし。
離れた場所からおれはアラハバキの粒子砲をかいくぐり接近を試みるが、ミサイルとビームの弾幕をすり抜けるのは難しく、ミサイルの直撃を受けてもんどり打って倒れてしまった。
「くっそう……」
せめてこっちもミサイルとかロケットパンチとかビームとかエネルギーブラスターみたいな遠距離攻撃の一つも持っていてくれればよかったのに……それか弾幕をかいくぐだけの機動性があればなんとかなりそうな気もするんだが。
「あーもうダメダメ。思い出しなさい、あなたが天上に居た時の力を。」
美貴姉さんがモニター越しにそういってきた。
思い出す……そうかスサノオは朱砂つまりヒヒイロカネなどの金属武器の神でもあり
凄ノ王……すさまじい嵐と稲妻の破壊神でもあったっけ。
「よし、いくぜぇぇぇぇ、破壊の稲妻!。」
俺は荒脛巾に剣を向けるとその先から特大の稲妻が相手に飛来するイメージを浮かべた。
”バリバリバリッツ!ズドォォッォン!ゴォォォン ・ ・ ・ ゴオォォォン ・ ・ ・ ゴオォォォン ・ ・ ・ ”
稲妻が土偶をぶちぬくと土偶が内部から爆発するエフェクトと音が現れた。
「うっしゃ、なんとか勝ったぜ……。」
しかし、その直後ものすごい疲労感に俺は襲われ意識は泥のように落ちていったのだった。
「こりゃ、効率が悪いな……」