国之常立神&豐雲野神襲来
9月淡路島ミハシラ機関研究所戦闘司令室
西日本へ向かって飛来する巨大な飛行物体がレーダーに映る。
『総員第一種戦闘配置!東日本方面より敵性体飛行物体が接近中です。
総員は所定の位置についてください。』
オペレーターの一人が叫ぶ
「敵性飛行物体はこちらに真っ直ぐ進路を取っています、」
「ふむ、予想より早かったな、各パイロットはどうなってる?」
「全員先程到着しました、現在サンキシンは起動準備中です」
「ふむ、なんとか間に合いそうだな」
研究所格納庫
俺と姫乃は学校に迎えに来た車にのって研究所へきていた。
車を降りてIDカードを見せて施設内に入ると格納庫へまっすぐ向かった。
そして俺達が到着した時には他の二人は先にきていた。
「揃ったわね。いくわよみんな。」
美貴姉さんの声にみな頷くとそれぞれの機体に飛び乗った。
「陽光号、でれるわよ」
「月光号、発進準備完了」
「海皇号、行けるぜ!」
父さんが腕を振り上げて指示をくだした。
『三貴神発進!』
『了解、三貴神、射出シークエンス開始。
重力カタパルトコンデションオールグリーン。
進路確保。三貴神、射出します。』
カタパルトに載せられた俺達の機体は研究所の外の空へ俺たちの乗る戦闘機は射出された。
オートパイロットでしばらく飛ぶと遠くに巨大な空飛ぶ船が見えてきた。
そして船から人型の機体が2つ射出されると、船はゆっくり後退していった。
「一応聞くけどあの船を先に落とすか?」
俺は他の二人に聞いた。
『いえ、先に地上に降りた人型に対処しましょう。』
『了解』
「了解、で、誰でいくんだ?」
敵との相対距離は2000、スサノオは接近戦主体だからこの距離では戦いづらい。
無論稲妻を飛ばせば対処できないことはないが……
それは仙人のようなゆったりとした服を着た巨大な男女だった。
『あっちは魔法戦闘タイプのようだ、
ならば私が相手をしよう』
朧姉さんが珍しく先陣をきるようだ。
確かにスサノヲで無駄に接近して魔法を食らうよりはここは朧ねえさんに任せるのが正解かもしれない。
『了解』
「了解、朧姉さんに任せる」
魔法を使う相手に一番強いのは朧姉さんのツクヨミだからな。
ツクヨミは月と星を統べる女神だ。
『神核!合神!現れいでよツクヨミ!』
その言葉とともに月光号・海皇号・陽光号が不思議な光りに包まれると変形し月光号が上半身・海皇号が胴体・陽光号が脚となって巨大な中性的なフォルムのロボットへ変形した。
『行きなさい、天津甕星!』
その声とともにツクヨミの腰のスカート状の装甲が翻りそこから無数の輝く誘導兵器が飛びだして、それは敵へ向かってとんだんだが。
『法則に背きし者よ、汝飛ぶこと能わず』
敵の何やら呪文めいた言葉は響くとスタービットは全て地面に墜落した。
「なんだぁ?」
『呪禁術か』
「呪禁術ってなんだ?」
『道術の一種だ、害をなすものを無力化する術だな』
「アンチマジックってやつか」
『ああ、今回は私では分が悪いようだ』
『なら私のアマテラスで行きましょう』
美貴姉さんが自信ありげにそういってきた。
確かに無駄に接近するよりここは任せるのが正解かもしれない。
『了解』
「了解」
『いくわよ!神核!合神!現れいでよアマテラス!』
その言葉とともに陽光号・月光号・海皇号が不思議な光りに包まれると変形し陽光号が上半身・月光号が胴体・海皇号が脚となって巨大な女性的なフォルムのロボットへ変形した。
『喰らいなさい、陽光弓!』
ぎりりと極限まで引き絞られた夕日色に光り輝く弓から矢が敵に向けて放たれそれは狙い違わず敵へ向かっていった……が。
『我を害すものよ、汝飛ぶこと能わず』
やはり敵が呪文のようなものを唱えると矢は勢いをなくして地面に落ちた。
『なかなかやるわね……ならば!』
アマテラスの背に1000本の矢を、両脇に500本ずつの矢を模したミサイルが現れ……
『これでも喰らいなさい一斉発射』
次々に矢が飛び出すとそれは敵に向け飛んで行った、が。
『我を害すものよ、汝飛ぶこと能わず』
やはり敵が呪文のようなものを唱えるとミサイルは勢いをなくして全て地面に落ちた。
『ふむ、天津甕星が全て落とされたように
ミサイルにも効果があるのか』
冷静に朧姉さんが分析する。
『のようね、遠距離攻撃は効かないかも』
ちょっと悔しそうに美貴姉さんが言った。
「じゃあどうするんだ?美貴姉さん、朧姉さん」
『どうやらあいつに遠距離攻撃は効きづらいみたいね』
『ここは鉄矢、君の出番だ』
俺はその言葉にうなずいた
「よし、いくぜ!」
『分神!』
「いっくぜぇ!神核!合神!現れいでよスサノオ!」
海皇号・陽光号・月光号が不思議な光りに包まれると変形し海皇号が上半身・陽光号が胴体・月光号が脚となって巨大な男性的なフォルムのロボットへ変形した。
「来い!十束の剣!」
俺が剣を握るイメージを浮かべるとスサノオの拳10個分の刀身を持つ剣が現れた。
俺は剣を振り上げると敵めがけて跳躍した。
「喰らえ!」
『我を害すものよ、汝飛ぶこと能わず』
敵が其の言葉を唱えた途端スサノオは力を失って地面に叩き落された。
「な、なんだと?!」




