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みんなでショッピングはいいが4人分の荷物持ちとかきつい

 さて さて俺達がアラハバキと戦ってる間にも季節は巡って今は夏で俺たちは夏休みだ。

そして夏休みに入ったらみんなで海水浴に行くことになった。

まあ、場所は島の中の海水浴場だから泊りがけとかじゃないが、俺達が島から離れるとやばいのは戸部とのデートの後のナクサトベとの戦いの時よくわかったからな。


 まあそれはともかく朧姉さんや姫乃の言うことを聞かなかった罰として俺は美貴姉さん、朧姉さん、姫のに戸部の服やら水着やら雑貨を買う際の荷物持ちをすることになった。

みんなどんだけ買い物好きなんだよ。


 因みに今回はバスじゃなくて車だ。

美貴姉さんが車を出してショッピングセンターまで行ってくれるらしい。

さて、朝飯が終わって食器を片付け約束の時間ちょうどぐらいになった。

俺達は出かける準備をして家の前に出る。


「はーい、おまたせ」


 俺たちの家の前にワゴン車が到着した、そして窓が開いて美貴姉さんが手を振ってきた。


「あれ、前と車が違うけど?」


 そして美貴姉さんは助手席に朧姉さんを載せていた。


「そりゃ買い物に使うのにあれじゃ大して荷物が乗らないでしょ」


「この車いっぱいになるほどの荷物なんて持てないぞ」


 そこへ朧姉さんが割り込んできた。


「やあ、おはよう、今日は荷物持ちご苦労さん

 まあ、何度か往復すれば済む話だ

 よろしく頼むよ」


 往復させるんかい、鬼やなあんた。

そんなことをしているうちに姫乃と戸部もやってきた。


「おはようございます。

 今日はよろしくお願いします」


 戸部がペコリと頭を下げ


「みんなで買い物なんて久しぶりですね。

 さあ行きましょう」


 と姫乃も上機嫌だった。

車の中の席は後ろの右が戸部、真ん中が俺、左が姫乃。


「じゃあ行くわよ、まあ今日は非常時じゃ無いから安全運転で

 みんなシートベルトは締めたわね」


 というと、美貴姉さんは車を急発進させた。


「全然安全運転じゃねえ」


 車内にはイニシャルDのサントラがかかってるが大丈夫か?


「大丈夫大丈夫、アマテラスの操縦に比べれば全然安全運転よ」


「そりゃそうだろ」


 戦闘用ロボットと乗用車を一緒にしないでいただきたい。

まあ、なんだかんだいってショッピングセンターSEAPA[シーパ]には無事付いた。


 さて今日の最初の目的は水着を買うことだ。

水着を扱っているコーナーで女性陣はハンガーに掛かってる水着をとっかえひっかえ見ながら二人組であーでもないこーでもないとやってる。


「ねえ、これってどうかな?」


「美貴さんには似合ってると思いますよ、

 ちょっと子供っぽい感じがするけども」


 美貴姉さんが朧姉さんにフリフリのワンピースを見せてそう言われてた。

まあ、美貴姉さんは歳は一番上だが性格的にはちょっと子供っぽいし案外似合うんじゃないだろうか。


「どれがいいかな……あ、これなんてかわいい?」


「あ、うんいいと思いますよ、それ」


 こっちは姫乃と戸部だ。

なんだかんだで最近は結構仲良くなってる気がする。

まあふたりとも顔は笑ってるが目が笑ってない気がするんだがきっと気のせいだろう。


「ねえ、鉄也ちゃん、こっちとこっちどっちがいいかな?」


 姫乃が似たようなデザインのワンピース水着を2つ持ってきて俺に聞いた。

色が青と赤で違うみたいだが、どっちも大差ない気がするんだが……。


「姫乃はどっちがいいと思うんだ?」


 俺が聞き返すと珍しく姫乃がちょっとムッとした。


「どっちがいいかなって聞いてるのに、質問を質問で返すのは駄目だよ。

 で、どっちがいいと思う?」


 うーん、姫乃のイメージ的には赤より青かな。


「俺的には青いほうが似合うと思うぜ」


「そっか、鉄也ちゃんもそう思うんだね。

 じゃあこっちにしよ」


 姫乃はなんか上機嫌になって水着を持ってレジに向かっていった。


「あの、須王くん、これ、どうかな?」


 戸部が持ってきたのは若草色のワンピース水着だ。


「いいんじゃね、似合うと思うぜ、戸部に」


 戸部は笑顔になると


「そう、ありがとう、じゃあこれにしますね」


 といってレジに向かっていった。

其の様子を美貴姉さんがニマニマしながら見てる。


「いやあ、モテるねぇ」


 俺は首を傾げて答えた


「んー?

 別にもててないだろ」


 美貴姉さんはだめだこりゃとばかりにため息を付いてみせた。


「んまあ、そういうとこ鉄也くんらしいけど、

 もう少しあの子達の気持ちに気がついてあげなさい。

 頑張ってるんだから」


 そうか頑張ってるのか。


「了解、せめて荷物持ち頑張るとするよ」


 俺は姫乃や戸部が買った水着やらビーサンやら麦わら帽子やらがはいった袋を両手に下げた。

美貴姉さんと朧姉さんの分も勿論持ってる。

ついでに俺も男用のトランクスの水着を買っておいた。


「じゃあ、次は衣類を見に来ましょうか」


「え、まだかうのかよ?」


 美貴姉さんはちっちっちと指を振って俺にいった


「もちろん、今日は一日買い物よ」


 よくわからんがそういうものなのか。

全部持たされたら死ぬなこれ。

夏物を買うには遅く、秋物を買うにはまだ早い微妙な時期らしい今は、浴衣や甚平といったこの時期にしか売られていない季節ものコーナー、が賑わっている。


「夏の夜といえば浴衣よね」


 美貴姉さんを先頭に女性陣がそこへ突っ込んでいく。


「まあ、それはわかる」


 俺は荷物を床において荷物番だ。


 さっきと同じように色とりどりの浴衣がハンガーに掛けられている中、女性陣はあーでもないこーでもないとやっぱりやってる。


 今回は俺は浴衣や甚平を買う予定はない。

いまいち面倒なんだよな、浴衣。


 ここでもさっきと同じように姫乃に白メインと紺メインの浴衣のどっちがいいか聞かれて俺は白と答えたし、戸部は薄い青の浴衣はどうかと聞いてきたからいいんじゃないかと答えておいた。


 更に雑貨だの文房具だのを見て回って買い物を終わったときには夕方になっていた。


「さてそろそろ欲しいものも揃ったし帰りましょ」


 ほくほく顔のみんなと荷物を持ったり番をしたりしてげっそりしてる俺のテンションの差がすごいぜ。


「はあ、やっと帰れるか」


ワゴンの後ろの椅子を倒して荷物を混ざらないように乗せていく。

やれやれもう荷物持ちは懲り懲りだ、せめて誰か一人だけにしてくれよな。


 疲れ切った俺は家に帰った風呂に入ったらとっとと寝た。

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