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廊下で会ったよ鳥頭

 憂鬱である。

 私はかなり憂鬱である。

 というか、なんでこんなことに。


 現在、一応授業中である。

 けど、私の纏っている雰囲気はいつになく凶悪だった。

 しかも今のところ一度となく授業テロを行っていない。


 珍しいことが起こっているためか、教室の空気もぎこちない。

 杏奈が凄く私を見て戸惑っているが気にしない。

 先生もちらちら私がいつ爆弾を投下するかと見てくるが、気にしない。


 それにしても授業が気にならないほどに許せん。

 なぜよりによってあのハイキック女が私と同じルミナスナイトになるのだ。

 しかも、二人になったので同じルミナスナイトだと分かりづらいからとか言ってルミナスナイト・○○と名付けようとか勝手に決まるし。


 何ですかね、ルミナス・モンキーって私の姿が似てるから? ふざけんな。

 代わりにルミナス・根暗とか素敵な名前を付けてやったら銃ぶっ放してくるし。

 結局はハニエルによって小影ちゃんはお茶飲んでると能天気っぽいし春のイメージあるからルミナス・スプリングで。とか勝手に決められるし、じゃあ私は秋ねとかムカついたのでハイキック女は冬を推薦してやった。


 冷徹感というか寒々しい感じがぴったりだからだよばーか。

 結局ハニエルもまぁいいか。とルミナス・ウインターが決定した。

 そうなると後二人ほしいなとかハニエルがほざいていたが、知るものか。


 しかも、悔しいことにじゃあ後任せた。って訳にも行かなくなった。

 魔穴のせいだ。

 魔穴の大元を防がなければこの学園が穴に落下して魔界に落ち込んでしまうらしいのだ。

 そうなると力の無い一般人は瘴気だらけの魔物の群れの中へと出現する事になってしまう。


 さすがにそれは阻止しなきゃね。

 学校に渡した授業料が全部無駄になってしまうじゃないか。

 それに学生に貸した金もまだ全部帰って来てないし。


 とにかく、魔穴塞ぎに協力する大きな理由が出来てしまった。

 途中で手を引く訳に行かなくなったじゃん。

 っと、なんか気付いたらチャイム鳴ってるし、もう昼か。


 私は弁当を持って学食向けて歩きだす。

 これから作戦会議をするんだと。

 あのハイキック女、なんでそんなめんどくさいことを。


 しかもリーダー面してんじゃない。金毟り取るぞこんちくしょーっ。

 と、足早に歩いていた時だった、階段からやってきた女生徒とぶつかった。

 おっふ。と思わず声を洩らしつつ、それでもなんとか重心を整え倒れるのを防ぐ。


 けど相手はそうはいかなかったようだ。

 私にぶつかった拍子に尻餅付いて、手を突いてなんとか堪えようとしたが、その手の置き場が階段で空を切る。

一応、ぎりぎりで踏みとどまったようだ。もう少しで階段落ちを決める所だったのに。おしい。治療代と称して踏んだくれたのに。


「のあぁっ!? こ、殺す気かあんたっ!」


「ああ、ごめんごめん。気付かなかったよ」


「ひぃっ!?」


 ……あ、しまった。ついついデビルスマイルで話しかけてしまった。

 慌てて顔を隠して筋肉をほぐすと笑顔で対応する。

 準備完了とばかりに相手の顔を見て、私は固まった。


「……鳥頭?」


 まさかの再会だった。

 ちょっとハーピーさん。あんた普通に学生に紛れこんでるとかどういうこと!?

 というか、思い出した、少し前に禿の先生探している時教えてくれた女生徒だ。


「あ、あら、あなた昨日の……ああ、安心しなさい。昼は、攻撃はしないわ。さすがに人が多いから騒ぎになるものね。魔統王様の願いにより昼間は人間を攻撃したりしない様告げられてるの。魔穴の方も昼間は目立たない様隠されてるそうよ」


 なんだそれは?

 まぁ、下手に藪をつついて蛇を出すよかマシではあるか。

 ……そうだ。意趣返しにこいつ連れて行こう。

 あいつに嫌がらせしてやれ。


「丁度いいや。付いて来て」


「はぁ? ちょっと、今トイレから帰って来てこれからご飯……」


 有無を言わさず鳥頭を拉致した私は学食へ向った。

 どうなるかなんて全く分からないが、とりあえず、これで嫌がらせは済ませられたと思う。

 顔合わせ終えたら放逐しよう。キャッチ&リリースだ。


 と、いうわけで……


「連れてきちゃった♪」


「あなた、莫迦じゃないですか?」


 私の隣にいた女生徒を認識した瞬間、物未は溜息と共にパックのお茶を啜っていた。

 ああ、どうやら私が自宅に送っておいたお茶パックはちゃんと彼女の手元に届いたようだ。

 しかし、変わってるねぇ。あんな真空パックで味変わってるお茶のどこがいいんだか。


「何か言った?」


「いえいえ何でも~」


 といいつつ彼女の前に座ってポットを取り出しマイ湯呑みに緑茶を注ぐ。

 弁当を広げてお茶を一口。


「ぽえ~」


「あの~、私なんでここに連れてこられたわけ?」


「もういいよ。連れて来ただけで嫌がらせは満足したから」


「下衆の所業だわ。付き合わされたあなたも大変ね。じゃ、さよなら」


「な、なんなのよこいつらぁっ!?」


 なぜここに連れて来られたかすら理解できなかった鳥頭は心の底からの叫びを発するのだった。

登場人物


 ひじり 小影こかげ

  現在16歳、彼氏いない歴イコール年齢の少女。

  基本金かお茶にしか興味がないので、金貸しの回収を行う以外は緑茶をすすってぽけっとしている。

  特技に瞬間記憶を持ち、金貸し業の関係で覚えた指弾とデビルスマイルを得意とする。

  座右の銘はお前の物は俺のモノ。貸したら返せ命を掛けて。

  聖戦士になったようです。ルミナス・スプリングと名付けられた。

  メルトに寄生されている。ルストが見つかるまでは共生するようだ。


 メルト

  原初の柱の一つであり地球外生命体の細菌。

  時空石と呼ばれる黄金に光る石の内部に存在していて地球へと降って来たらしい。ルストと共に地球へ飛来したが、長い年月を経てルストは行方不明となった。

  以来ルストを探しているのだが、空気感染型のルストとは違い飛沫接触感染型のメルトは自身を運べる存在がいなければ移動できない。

  人間をルストと共に造り出した神らしいが、生物に触れると相手を融解させてしまう特性を持つ細菌。生き物を媒介にする場合は特定の容器である必要がある。


 結城ゆいしろ 杏奈あんな

  現在16歳、彼氏無し。

  小影曰く、紫色に染めたけど、髪が伸びたせいで半分より下だけが紫色になっちゃったとっても可哀想な人らしい。

  不良生徒になりかけていたが、小影に打ちのめされて以降小影のツッコミ役にされる。

  姐御肌らしく悪態付きながらも手伝ったりする様が密かにクラスメイトから人気を集めている。


 神殺かみさつ 物未ものみ

  父と兄が死んだため神殺組組長となった少女。

  パックの緑茶が好きらしい。

  闇金融の蔓延を不快としていて彼らの殲滅を始めているが、今のところは弱小金融の成敗だけで大物を相手にする実力には届いていない。

  組員の殆どが警察に捕まったせいで弱体化を余儀なくされたらしい。

  ルミナス・ウインターとして魔物退治に参戦。

  聖戦士として実力を付けて密かに小影抹殺を狙っている。


 増川健治

  渋いサングラスをかけた丸刈りの厳ついおじさん。闇金融をしている人。

  声がでかいので普通に話しかけると子供が泣き叫ぶ。

  金ラメや龍柄のシャツを好んで着ている。

  子供好きで野花を愛する性格だが、厳つい容姿のせいでよく通報される。


 ハニエル・ルーマヤーナ

  神の愛と称される大天使の一人。

  全ての愛される要素を内在し、顔は清楚に、身体は妖艶に。でも思考は限りなく幼児に近いある意味残念な存在。

 ただし内包する知恵と頭の回転は凄まじく、先見の明を持つため落ち零れとされる天使から大天使候補の原石を発見するのが上手い。


 ファニキエル・シュイタット

  ハニエルにより見出された落ち零れの天使。

  前回の天使試験で見習いのまま消失の危機を迎えていたが、ハニエルにより見出され付き人のような役割についている。

  未だハニエルが見出した実力は開花しておらず、実力は限りなく弱い。


 ???

  学校に魔穴を開いたと思しき黒幕。

  鳥人間らしい。

  昼間は人間に擬態して学生として生活している。


 牛頭鬼

  黒い靄から発生した悪魔。

  黒い靄で移動し、人間あるいは天使を見付けると出現し、戦闘を行う。

  夜間の校舎内を見回る様に動いている。


 馬頭鬼

  黒い靄から発生した悪魔。

  黒い靄で移動し、人間あるいは天使を見付けると出現し、戦闘を行う。

  夜間の校舎内を見回る様に動いている。

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