No1. 舞台俳優 ファブロ・フェナカイト
とにかく美形。今をときめく花形役者兼魔術師。美形。国を挙げて美しさを保護し、美術館で展示し、未来永劫語られるべき。
1. magipedia風要項
本名:ヴォルフガング・ファルベン・フォン・ダルツェン
生誕:王国王都マギアベルグ ダルツェン伯爵邸 (24歳)
出身地:王国 ダルツェン伯爵領
学歴:王立魔術学院
位階:第6位 王国魔術師
職業:舞台俳優
魔術系統:演劇魔術
代表作:「苛烈王」リザード7世役
「マギアベルグの日常」ロマン役
芸術系魔術の名門、デンメイルファルベン家の分家、ダルツェン家出身のスーperrrrrエリート
2. 出演作について
『苛烈王』リザード7世 役
実在したとされる火竜の国の伝説的国王をモデルにした演目。恐ろしくも美しきダークヒーローを演じた。黒と赤の衣装がかっこいいんじゃマジで。あの飾りでゴッテゴテの重そうな衣装に顔が負けない人類がいるのが信じられない。全人類見て。
魔術を駆使したアクションもとんでもない。飛ぶ、回る、客席を燃やす、凍結するもお手の物。使う魔術の幅も絶妙に観客に被害が及ばないようにする技量もとんでもない。剣さばきも大変眼福でございました。
そして、卓越した演技力は外せない。感情表現が豊か過ぎる。上演後ほんとに劇場周辺だけ天候が変わったんじゃないかって思う状態に。色とりどりの薔薇の花びらが周辺に舞い散り、豪雨の後で水たまりがすごいことに。
『マギアベルグの日常』ロマン 役
王都市民の何気ない暮らしを題材にした喜劇。建国記念作品の一つで、実際に王都の区画を使用して上演された皆さんご存じの演目。先ほどの作品とはうってかわって、カジュアルな衣装。本当にいそうな人畜無害な王都市民を演じた。それでも美形オーラは隠せていなかった。上演中は客席に笑いと涙が絶えず、「都市が丸ごと劇場になった」とまで言われた。
『ミラージュ・ヴァイオレット』メイド役
彼の名を世に広めた作品。近年初演された、魔術のないファンタジー世界における貴族社会で渦巻く陰謀を描いた劇。端役だが、メイドとして女装して潜入している役を演じた。彼以上の役者がいない、有名になり過ぎて衝撃の展開を楽しめないといった理由なのか、再演は絶望的。ぴえん。
このようにただの美形ではないことが良くお判りいただけただろう。役幅が広すぎて死ぬ。他にも英雄役、おどろおどろしい役、変人魔術医役、初々しい役までなんでもこなせる。
3. 逸話
王立美術館は彼を「人間魔術宝物」として登録し、美術館では彼の肖像画・幻像記録が展示されている。
王都新聞は「彼が微笑むだけで霊峰の魔物が鎮まる」と評した。
学会誌にすら「この美は未来永劫語られるべき」と記され、真面目な論文なのか信仰告白なのか判別不能な文献が存在する。
舞台演出と魔術行使が高度に融合しており、舞台上では現実の天候を揺らがせたとの記録も残る。
4. 感想
あああああああああああ
彼の魅力を語りますとね?
白髪ですよ!?何者にも染まらない純白の髪!!
いや逆に何者にでも染まれるからこそ白……?尊すぎて論文出せる。
舞台ごとに人格が完全に切り替わってて、観客の記憶まで改変するレベル。
「彼が演じた役は本当に存在していた」と錯覚させる魔術…これはもはや歴史に干渉してるのでは???(※尊い)
あと、女装メイド役。あれは事件。全私が死んだ。ほんとに男性???女子やめる???
なんであんな髪の毛サラサラ、お肌すべすべなの??全女子に喧嘩売ってる??
潜入シーンなのに、観客全員が潜入されてるんですけど!?私の心に!!
……正直言います。あれを観劇して以降、自身の責務を忘れかけました(※やばい)。
やばすぎてマンドラゴラも生えない。
「なんで俺の真名知ってるの...」
「優れた演技はまさに、世界を塗り替える行為。優れた演技による被術者の認識改変、また現実改変。そして魂レベルでの変装といったところですかね!応用範囲めっちゃ広そうですね!…それに、魔術にかかっているなんて普通は気づかない。」
「魔術まで看破すんなよ…、あと質問に答えろ。」
「大丈夫ですって!ほんとの顔がそんなに美形じゃないってことは、だれにも言いませんから!では失礼しました!」
「おい、失礼な奴だな!俺は魔術行使してなくても美形だ!あとナニモンだお前!」
「……いなくなるの早すぎるだろ。ああ、もうあいつのせいで魔術かけなおしじゃないか。誰にも見つかる前に——」
ヴォルフガングはゆっくりと白銀の髪を払う。
彼の声は、舞台の幕が上がる時のように、低く、鮮やかに響いた。
「《Farblo Phenakite》」
次の瞬間、あまりにも美しい男がそこに“現れて”た。




