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湿り気のない雪のように 200文字小説

作者: きい

 

 

 彼女は頬を桜色に染めながら笑った。

 

 美人……ではないんだけどな。

 彼は気取ったような素振りの顔をして、彼女へ笑い返す。

 

 ブルーシートの上を空になった缶ビールが風に吹かれて転がるが、誰かのバックに引っ掛かって遠くまでは行けない。


 彼女はちらりと隣を見て、あの人にはなんで笑いかけられないんだろう。そう思いながら、また彼にだけ笑いかけた。

 

 缶がまた転がった。

 湿り気のない雪のように、桜があたりいっぱいに舞い降りた。

 







 



 

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― 新着の感想 ―
[良い点] はじめまして。 それぞれの気持ちと転がる空き缶の様が重なりあっていて、とても素敵な作品です。
[良い点] 湿り気のない雪のように という表現、独創的でいいですね。花見に行かれたのでしょうか?
[一言] 初めまして。 風情があるお話ですね。 微妙な女心なのでしょうか、あの人と笑い合える日が来ればいいなあと思いました。
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