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第一話 -始まった感あるわ-
せやな感あるわ
---それはどんな状況でも切り抜けられる魔法の言葉---
その事に気づくのはまだ遠い遠い、未来の話である。
漆黒の世界に鐘の音が鳴り響き
華奢な腕の勇者は二択を求められる
あの鐘の音を止めるのか
それとも放置するのか
大いなる眠りを妨げる鐘の音など止めてしまえ！
そう勇者が判断するのに刹那の時も必要としなかった
時刻は昼。
朝に起きられるようにセットした目覚ましは効果がなかったようで、遅刻してしまった事に気づく。
「せやな感あるわ」
彼の名前は夏畑駿、人呼んでナッツー
この物語の主人公である
