1.キャラクタークリエイト
ここは都会と田舎の中間、いわゆるトカイナカとか呼ばれている場所。
たいしてうるさくもなくかといって静かすぎもしないありふれた街にある一軒家の家の2階。そこにこれまた
ありふれた大学生の姿があった。
心なしかそわそわした様子を見せている彼は今、ベッドに横たわりVRヘッドギアを装着し今か今かとその時を待っていた。
「もうすぐだ・・・もうすぐ・・・あと5分・・・」
本日13時に待ちに待った新作ゲームのサービスが開始されるのだ。
そしてついにその時がやってきた。
≪≪現在時刻。ヒトサンマルマル。サービスを開始します。≫≫
システム音声がそう告げると同時に俺の意識は広大な自由の国へと解き放たれていった。
≪≪キャラクタークリエイトを実行します。キャラクター名を設定してください。≫≫
特に思いつかなかったし、数日前たまたま目についた楽曲のタイトルを名前として使うことにしよう。
「”ラメント”」
≪≪重複を確認します。____キャラクター名”ラメント”は確認されませんでした。このキャラクター名で決定しますか?≫≫
「よし、それで」
≪≪キャラクター名”ラメント”で確定されました。___続いて種族の設定を行います。提示される種族から選んでください。またランダムを選択した場合いずれか2つの種族のハーフとなる可能性があります。ランダムを選択した場合一度だけキャンセルすることができますが、再度ランダムを選択することはできなくなります。≫≫
・人族:平均的な能力で無限の可能性があります
・魔族:INTとMNDに特化しておりINTのほうが高く無限の可能性があります
・神族:INTとMNDに特化しておりMNDのほうが高く無限の可能性があります
・獣人族:STRとAGIに特化しており無限の可能性があります
・竜人族:開始時、STRとVITに特化しており無限の可能性があります
・ランダム
何選んでも無限の可能性があるじゃねーか・・・さすが自由の翼と謳うだけはあるな・・・
まぁいいや、一回はキャンセルできるみたいだしランダムでやってみようかな。
≪≪ランダム選択:種族:<獣人族(兎)>が選択されました。決定しますか?≫≫
そうそうハーフなんて出るわけないよな、てか個人的にウサミミ生えた男はなぁ。
「チェンジで」
≪≪再度選択してください。≫≫
・人族:平均的な能力で無限の可能性があります
・魔族:INTとMNDに特化しておりINTのほうが高く無限の可能性があります
・神族:INTとMNDに特化しておりMNDのほうが高く無限の可能性があります
・獣人族(犬、猫、兎、狐):STRとAGIに特化しており無限の可能性があります
・竜人族:開始時、STRとVITに特化しており無限の可能性があります
うーん、やりたいことも決まってないし人族かなぁ無限の可能性あるし。
≪≪選択:種族:<人族>でよろしいですか?≫≫
「おっけおっけ」
≪≪種族:<人族>に決定しました。___続いてステータスの設定を行います。ステータスポイントは5あります。任意のステータスに割り振ってください。≫≫
残りステータスポイント:5
NAME:ラメント Lv.1
種族:<人族>
JOB:<>
HP:1000(+0)
MP:600(+0)
STR:100(+0)
VIT:100(+0)
INT:100(+0)
MND:100(+0)
AGI:100(+0)
LUK:10(+0)
物理攻撃力 30
魔法攻撃力 30
物理防御力 0
魔法防御力 0
<スキル>
さて、テキトーに振ってみたけどとりあえずこれでいいかな。
役に立たんことはないだろ。
残りステータスポイント:0
NAME:ラメント Lv.1
種族:<人族>
JOB:<>
HP:1200(+2)
MP:600(+0)
STR:100(+0)
VIT:110(+1)
INT:100(+0)
MND:110(+1)
AGI:100(+0)
LUK:11(+1)
物理攻撃力 30
魔法攻撃力 10
物理防御力 0
魔法防御力 0
<スキル>
≪≪ステータスの設定を終了します。___続いて容姿の設定を行います。≫≫
特にこだわりはないけどリアルバレしたくはないし、目と髪の色だけ変えとくか。
目は赤く、髪は濃い藍色で。
≪≪容姿の設定を終了します。___以上でキャラクタークリエイトは終了となります。お疲れさまでした。これからのあなたの人生に幸多からんことを。≫≫
こうして一人の男が<Freedom Feather Online>、略称”フリフ”の世界に生まれたのであった。
ノリと勢いだけで始めたけどどこまで続くかなぁ。