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第17話 ぬくもり。

イラストが、色塗り終わって無い状況ですが届きました!


近いうちに掲載しようと思います。が。

何故かエロい方のイラストも用意してくれました。(十八禁ではございませんが、15禁レベル)

もし、掲載して欲しいと言う方がいらっしゃいましたら掲載致します。

「さてお風呂にも入ったし、ご飯も食べたし!そろそろ夜も遅いから寝ようか」


夜ご飯を食べ終えたあと、私はオーディンに就寝することを提案する。

ちなみに、出来たカレーはオーディンが野菜の切り方やらなんやら色々とミスりましたが、無事美味しく頂きました。


「私はどこで寝ればいいの?」


オーディンの素朴な疑問。確かにこの屋敷は広いし、どこで寝ればいいのかはオーディンにはわからないだろう。


「うーん。部屋はありあまってるし、屋敷もただ広いだけだから、正直どこでも良いよ」


オーディンはそう聞いて驚くが、実際そんなものである。

この屋敷は一人で住むには広すぎるから掃除も一苦労だし、その分馬鹿みたいに広い上に部屋も沢山ある。

正直持て余している程なのだから、どこで寝てもらっても構いはしない。

しかし、オーディンはそんな私の、考えもしなかった就寝場所を指定する。


「じゃあ、お姉ちゃんと同じお部屋で一緒に寝たいな」

「え?」


笑顔でまさに天真爛漫という言葉が似合うくらい元気に、私の想像の斜め上をオーディンは行く。


「……だめ?」


オーディンは顔を近づけて首を傾げ、私の顔を覗き込む。


「い、いや駄目じゃないけど…寝る時は一人の方が良くない?」

「一人は寂しいから嫌」


「そ、そういうものかなあ…?」


私の疑問も何のその。即答でオーディンは寂しいと言って、私の言葉に反対する。


「お姉ちゃんは一人で寂しくないの……?私と一緒に寝るのは嫌……?」

「あ、うん。わかったから!わかったからそんな泣きそうな顔しないで」


上目使いの上に涙目は正直反則だと思う。同じ女性なのにオーディンの方が子供っぽいから余計に破壊力と罪悪感があり、胸を締め付ける。

そのまま反射的に対応するように、オーディンの、言葉を了承してしまった。


「じゃ、布団持ってくるね」


言ってしまったことは仕方ないので、そのまま布団を閉まってある押入れのある部屋に私は向かうと。


「私も手伝うよっ!」


オーディンもそう言って、一緒に私の後ろについてくるのだった。


※ ※ ※


「さて、それじゃ私はこの大きい方の敷布団を持っていくからオーディンはそっちの掛け布団をお願いね」

「この薄いので良い?」


そう言ってオーディンは押し入れに入っていた今はもう使われていない布団を指さす。

今は亡き、私の父と母が使っていた布団なのだが、手入れだけはその後もしっかりとしていた為にこういう時にもすぐに使えるようにはしてあった。

そんな郷愁に駆られるのも一瞬。私はすぐに現実に戻ってきて、オーディンの言葉を肯定する。


「そうそれ。今は夏で暑いから掛け布団一枚だけでも充分なんだよね」


そう言って私は同じ押し入れに入れてあった敷布団に手をかけて、そのまま持ち上げる。


「おっとっと」


急に視界がボヤけて、私はよろけて、立ちくらみを起こしてしまった。


「大丈夫、お姉ちゃん?」

「大丈夫大丈夫。ちょっと目眩がしただけだから」


心配してくるオーディンを宥めるもののオーディンはまた手を目の前で握って。


「……念の為に薬。後で飲んで置いてね」


そう言って、目の前で薬を用意する。

便利な能力だなぁと思いつつ、私は薬を受け取って、再度布団を持ち上げる。


「ありがとうオーディン。さ、もう大丈夫だから行こうか」

「うん。わかった」


そう言ってオーディンは掛け布団をそのまま持たずに押し入れから引っ張って運ぼうとする。


「……埋もれてるね」


そんな方法で運ぼうとしたからだろう。今のオーディンは掛け布団に体を包まれ、エジプトの神様であるメジェド様の様な造形になっていた。


「うー。前が見えない!」


そう言って手を上げてなんとか布団を引き剥がそうとするものの、奮戦虚しく、はたから見れば不気味な何かになりつつあった。

私は敷布団を一旦下ろして、オーディンの掛け布団を引き剥がしたあと、再度たたみ直して運び方を説明する。


「……こうやって、折りたたんで運ぶんだよ」

「……なるほど。確かに効率的だね」


そう言ってオーディンは私からそのまま掛け布団を渡されたあと、ありがとうと言ってきた。


「どういたしまして。それじゃ、私の部屋に行こうか」


部屋から出た時、外の月が気持ち悪いくらいに白く光輝いていた。


※ ※ ※


「さてと。オーディン、終わった?」


自室に戻ってきたあと、オーディンに一から布団の敷き方を教えてあげて、オーディンに布団を敷かせてみた。その間に私は薬を飲んでいたのだが。


「……うん、今度は間違えて無いね。よかった、敷布団と掛け布団を間違えるって言うベタな間違いが無くて」


「流石に間違えないよそれは〜」


オーディンはそう言って笑っている。

笑っているけど、さっき掛け布団の持ち方を間違えていたよね?

内心、そんなことを思いながらもツッコミ続ける気力も眠気のせいでわかないので、心の中に留めておく。


「じゃあ、寝ようか」

「うん、おやすみなさい」


そう言って私とオーディンは布団をくっつけてた状態でそれぞれの布団に入り込む…………はずだったのだが。


「……どうして私の布団に入って来るのかな…?」


何故かオーディンは私の布団の中に入ってきた。


「……?一緒に、おやすみするためだよ?」


それ以外には何も無いと言わんばかりにオーディンは私の顔を覗き込む。


「……うん。なんかもう良いやそれで」


久しぶりに誰かと一緒に家にいて疲れがピークになってきたのだろう。私はそのまま何も言わずにオーディンと共に就寝することにした。

手を繋ぎながら、私とオーディンは眠りにつく。

久しぶりに人肌の優しさと温もりに触れて共に安心しながら。

心臓の鼓動も暖かさもオーディンの何もかもを一緒に包み込んで。


「おやすみ、オーディン」

「おやすみなさい、お姉ちゃん」


確かな言葉を交わしあって私達は眠りにつく。



―――後で知ることになるのだが、私は次の日、目を覚ますことは無かったらしい。

こーいうのも何ですが。

自分はかなり純愛系の恋愛小説やゲームにハマる傾向が強く、更に言うなら耐性はありますがあまり、無理矢理系や薬物系などといった所謂レ〇プ系はかなり嫌いです。


ヤンデレとかメンヘラとかの愛が重いのは大丈夫何ですけどねw

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