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血液型の話

日本ではABO式血液型と性格や行動などが関連しているという俗説が広く信じられている。

インターネットで血液型 心理とでも調べればその人の血液型から特徴がわかる!などという情報がいくらでも出てくるだろう。


しかし、学術的な、特に実証実験での心理学では血液型と性格や行動パターンなどの関連は認められていない。

それに関しては縄田健吾の血液型と性格の無関連性ーーー社会調査を用いた実証的論拠という論文を見てもらえれば詳しくわかるだろう。


そのことから心理学者は血液型占いなるものは信じていない。統計的にも客観的にも証拠がないからである。

また特に社会心理学をメインとして扱う本の中で血液型と性格の関連はないという記述を残す傾向にある。


にも関わらず、何が頑なに一般的な人々に対して血液型と性格の関連を信じさせているのだろうか。


面接の話でも述べたが、社会心理学の用語の中に確証バイアスというものが存在する。


確証バイアスとは仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。


もっとわかりやすく書くならば、自分にとって都合のいい話だけ聞いて解釈し、否定的な意見に対しては耳を貸さない人を連想して貰えばわかりやすいだろう。


何の根拠もないにも関わらず血液型と性格が関連しているという俗説を信じさせた火つけブームの本として2007年に文芸社より出版された○型自分の説明書という本が存在する。



この本には様々な特徴が載せられているが、A型B型AB型O型それぞれの本を見比べて貰えば、ほとんど同じことが書かれていることが確認できる。

にも関わらず、自分の血液型の本を読んで当たっている気になってしまう。これはまさしく確証バイアスが働いている証拠である。



しかし、血液型は何に対しても関係性がないということを言いたいわけではない。

少なくとも現状では、血液型と性格、職業、幸福感、利他性、消費行動、飲酒、喫煙、ギャンブル、リスク回避、戸締りや火の用心に関して統計的に有意ではないという結果が出ている。


ひょっとしたら、血液型が何かしらのものと関係性がある可能性は否定できないが(全くないということは証明できないため)、現在の研究では一切の有意差が出ていないのが現状である。



全くの余談ではあるが、合コンなどで占いを信じている女性に確証バイアスの話をして否定したりするとまず間違いなく嫌われるが、仮にそうなったとしても筆者は一切の責任を負わない。

血液型占いって心理学専攻する人でも信じてる人が多く、なおかつ確証バイアスの説明を聞き、統計的に有意ではないという話を聞いた上でも頑なに信じようとする人はいます(

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