魔法
セフィロートにおいては、人間魔物を問わず、誰しもが魔力を持っています。ダート使いはダートを持つ代償か魔法を使えるほどの魔力を持ち合わせていませんが、それでも魔力を持っています。
セフィロートのセカイで魔法が使えるのは常識です。故に魔力が少なかったりすると戦いに不利になる場合があります。
魔法とは、そもそも、セフィロートの二柱である生命の神と闇の女神が戦った際に生まれたものです。魔力同士を直接ぶつけ合って戦っていた二柱ですが、神同士の戦いですから、膨大な魔力のぶつけ合いになったわけです。そのためぶつかった魔力の衝撃も強く、せっかく作ったセフィロートという土地を壊しそうになりました。
二柱はそこで、魔力というものの危険性に気づき、魔力をもっと安全に運用する方法を、と考え出したのが魔法です。言葉で魔力の方向性を定める、というのが魔法です。
故に、セフィロートの魔法には言葉──詠唱が必要なのです。
更に、この二柱が戦っていた理由は、セフィロートの地にどれだけの人々をそれぞれ生まれさせるか……そのパワーバランスを決めるための戦いだったのです。
魔法を生み出すため、協力した二柱は、パワーバランスがどうのというのはさておき、それぞれの作る人々の器というのを決めました。
生命の神は魔力が元々少ない人間という種族を作ることにしました。魔力が少なければ、魔力をぶつけても危険が少ないからと考えているからでしょう。
対して、闇の女神は魔力の許容量が多い魔物という種族を作ることにしました。魔力を操る力が高ければ魔力を扱うのも危険がないと判断したのでしょう。その分として、魔物は人間と違う身体的特徴を持つようになっています。
セフィロートが作られた当初は原語という原初の言葉を使った魔法が使われていました。それを原語魔法と呼びます。
しかし、原語魔法は強力な力を持つ代わり、魔力の消費が激しいため、使う人間は少なく、魔力量の多い魔物もあまり多用することはありませんでした。
そんな中、魔法を研究していた人間が、時代の流れと共に変わっていく言語に魔法の詠唱を変えていく術を見つけ、現在の詠唱の形になっていきました。




