ダート
人々に授けられし叡知 ダート
ダートというのは魔法とは違う特殊能力のことを言います。魔法との大きな違いは詠唱がないこと、魔力を使わないことです。ダートという力を持つが故の代償か、ダートの使い手は決まって、魔力量が少なく、魔法が使えないとされています。
フェイのように神様の化身となることで神様の魔力を使えるようになったり、リアンのように天使から魔力を分け与えられたりする場合は例外です。
また、ダートは魔力が少ないために魔力探知に疎いですが、リアンやリヴァルのように闇の女神と戦う目的で与えられたダートの使い手は、女神の闇の魔力や神性を感じ取ることができます。
さて、この項目が何故魔法などの項目になく、地名由来の項目にあるかというと、実はセフィロートの地名由来である、生命の樹のセフィラーに関係があるからなのです。
生命の樹のセフィラーはかつて十一とされていたようです。今はケテル、コクマ、ビナー、ケセド、ゲブラー、ティファレト、ネツァク、ホド、イェソド、マルクトの十のセフィラーとされていますが、かつてはそこにダートというセフィラーがあったとされています。ダートは[叡知]のセフィラーです。
ですがその[叡知]というのがコクマの[知恵]と被る部分があるということで、ダートはセフィラーではなくなりました。
故に幻の十一個目のセフィラーとされています。
なんとなく、「幻の〜」ってつくとカッコいいな、と思ったのと、皆さまに隠された第十一のセフィラーを知ってもらいたく、このダートを起用致しました。
ダートが[叡知]を司るということは、さりげなく本編にちりばめられています。時折、ダートの使い手であるリアンやリヴァルが[叡知を持つ者]と呼ばれるのは、このためです。
いかがでしたでしょうか。
まだ「氷の剣士は炎の勇者に立ち向かう」をお読みでない方は、興味を持たれましたら是非、読んでみてください。
また、すでに読まれた方も、読み返して楽しんでいただけたら幸いです。




