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ことば巡り

帰り道と向日葵

作者: 候岐禎簾

初夏が訪れたこの道で


私は向日葵ひまわりが咲くのを待っている


でも今年はなかなか咲かない


毎年、この道端に一輪だけ咲くのに


この向日葵が夏の訪れを私に教えてくれるのに


***



「君もこの向日葵が咲くの待ってるの?」


いつもの帰り道、私はそう話しかけられた


「えぇ…。でも今年はまだ咲きませんね」

私の他にもこの向日葵が咲くのを待っている人がいるんだ…。そう思うとなんだか嬉しくなった。


二人で少し話をする。


どうやら同じ高校に通っているらしい。

学年は違うけど。


この日から私達は一緒に帰るようになった。

少しずつではあったが、私は彼と仲良くなっていった。


「そんなに向日葵が好きなの?」

二人で帰るいつもの帰り道、私はふいにそう聞かれた。なんだか恥ずかしい気持ちになったが、私は「そうね、好きよ」と答えた。


次の日のいつもの帰り道、彼が向日葵のブローチを私にくれた。


とても嬉しかった。


私は「ありがとう」と笑顔で言った。


***



結局、道端の向日葵は咲かなかった。


でもいい。


私には大切な人からもらった向日葵がいつも髪に咲いているから。




読んでいただきありがとうございました(^_^)


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― 新着の感想 ―
[良い点] こんにちは。 ほのぼのした作品ですねo(^-^)o 毎年咲くひまわりは咲かなかったけれど、ハッピーエンドで良かったです。 ひまわりって小さな太陽みたいで、見ていると元気になれますね。…
2015/06/24 14:26 退会済み
管理
[良い点] 爽やかな青春だなと感じました。 向日葵を通じて始まった関係ってロマンがありますよね。 読んでいて、気持ちが和みました。 ご執筆ありがとうございます。
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