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彼女に出会うまで

拙い文章ですがよろしくお願いします。

僕はコンビニのバイトをしていた。

 バイト歴三年。

 コンビニという集団の中では充分に古株と言ってもいいかもしれない。

 そしてこの春から夜の時間帯責任者としてスズメの涙ほど時給が上がったばかりだった。


 その日は雨上がりの生ぬるい夜。

 少しベタつく制服に不快感を感じながらレジ下にあるスプーンやストローが収納されている引き出しを整理していた。

 お客さんは一人もいない。

 これが終わったら休憩に入ろう、そう思っていた時に自動ドアのベルが鳴り、滑りが悪そうにドアが開く。

「いらっしゃっせー」

 僕は無気力と事務的な声色が混ざった適当な声をだす。

 入ってきたのは一人の男性。

 スーツを軽く着崩し、顔を軽く紅潮させている。お酒を飲みに行った帰りなのだろう。

 この時間はこのようなお客さんが多く入店してくる。

 スーツの男性は栄養ドリンクとおにぎりを一つ買って、そそくさと店を後にする。

 このような人は商売業としてはありがたい。

 個人としては何も買わずに帰ってほしい。


 それからほどなくして二人目のお客さんが入ってくる。

「いらっしゃっせー」

 入ってきたのは薄汚れた紺のジャンバーを羽織った頭の寂しいおっさんだった。

 おっさんは迷わずに18禁コーナーに向かう。

 このおっさんは常連で、夜な夜なここに来てはエロ本を立ち読みしにくる。

 僕がここで働きはじめたときにはすでに常連として扱われており、ここの従業員の中ではエロ本マイスターとして名を馳せている。

 おっさんが買ったものは売れる。そのようなジンクスがこのコンビニにはあるのだ。

 今日も今日とてエロ本の吟味を始めるおっさん。

 その姿は真剣そのもので、おっさんはじっくりと読み進める。

 おっさんはかなりフレンドリーで、いつも僕に話しかけてくる。

 内容はいつもしもな内容だが、僕自身エロい話は嫌いじゃない。むしろ好きな部類に入る。

 好きなAV女優は誰だとか、胸は大きいのと小さいのはどっちが好きだとか、たわいもない話だ。ちなみに僕は大きい方が好きだ。

 僕もエロ本はたしなむ程度には読むので、おっさんが買った本は僕も買うことが多い。

 おっさんの御眼鏡に適う本はあるだろうか、などと考えていた時にまた一人お客さんが入ってきた。

 三人目のお客さんは見惚れるほどの美女だった。


お読みくださりありがとうございました。

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