表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
血が。  作者: 紫銀 藍鷹
1/1

プロローグ




小さい頃から、"血"というものが分からなかった。


誰かが怪我した度に見る、赤い液体。それが"血"だと言われても、何となく納得できなかった。


そのかわり、薄気味悪さは感じていた。理由は分からない。



そんな分からない事だらけのところが"世界"だと言われても、納得しかねなかった。




ある日、母は私に言った。



『沢山の血を見る事が無いように生きなさい。見たら吐き気を覚えなさい。拒否しなさい。距離を置きなさい。それが、あるべき人間の姿です』



その言葉の意味が分からなかった私は、それでも頷いた。すると母は私の頭を撫でた。



『いい子、ね』



うん!


そう返したのを覚えている。





そして、私は変わってしまった。


それが呪いじみている事を理解したのは、母が死に、心が歪んでしまった後だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ