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恐怖に勝って

稀梨華は階段の所まで走りそこに座り込んで呼吸を整えた。


「はぁ…はぁ……怖かった」


今までエクロスを見てきたのはテレビやスマホの画面越しだった。けどそこにはイロアスがいて、エルピーダを使ってエクロスを倒す姿があったから安心してた。だからエクロスはよくある子供向けの戦闘アニメの悪者や怪物のようなものだと思ってたけど実際に目にするとあまりにも恐ろしい。



子供向けの戦闘アニメは悪者や怪物に握りつぶされそうになっても血は出ない。けど現実は握りつぶすし血が出る。当たり前のことだけどあまりに私の今までの日常とかけ離れていて理解が追いつかない。それにあの泣き叫んで絶叫する遊人の顔。普段の遊人からは全く想像ができない。しかも私を騙してたなんて。


稀梨華はもう一度大きく息を吸って吐いた。


「はぁ…今悩んでても時間がもったいない。それに全問解けばみんな助かるんだから」

「よし!まずは他の生徒を探そう。」

「ここから近いのは音楽室と美術室だから、まずはそこに行って他のみんなを探そう」


稀梨華は音楽室に向かいドアを開けた。



教室には見た感じ誰もいない。


「あの…誰かいませんかー?」

返事は無い。

「誰も居ないの…?」


ここへ来る途中も誰とも会わなかった。ここにも誰もいないと不安になる。


「もしかして他のみんな全員ゲームオーバーになっちゃったとか…?いやいやでもしーちゃんは絶対どこかにいるはずだし、まだ決めつけるのは早いよね」


稀梨華は音楽室を後にして美術室へ向かった。

ドアを開ける。

ここにも誰もいない。


「嘘でしょ、まじで誰もいないじゃん。」

「ねぇ!誰かいないの?!」


返事はなく稀梨華の声が不気味なほど響く。

「……」


稀梨華は美術室の中に入り当たりを探す。

すると、ガン!と何かを蹴った。


「?何」

蹴ったものを持ち上げる


「これは…なんだろう?」

見た目は鉄でできていて少しさびているジョウロみたいだった。口金にはコルクがさしてある。試しにふってみると音がした。何かの液体が入っているようだ。


「開けて確かめてみよう。」


稀梨華はコルクを取り、美術室にあった絵の具パレットにその液体を出してみた。


「わぁ油みたい」


色は油より少し濃く、ガソリンのような匂いがする。


「なんだろう?油でもないし、灯油とか?」

「うーん。なにかに使うかもしれないし一応持っておこう。」


絵の具パレットをまじまじと見ていると何かが絵の具パレットに挟まってるのを見つけた。


「あれ?何か挟まってる」


挟まっているのを取るとそれは紙屑だった。


「これは問題用紙!」


紙屑には、“静止している物体は静止し続け動いているものはそのまま等速直線運動をする”ことを“慣性の法則”と言うがこれを最初に“発見”した人は誰か答えよ。と書かれている。


「…………いや、分っかんないよ!!誰だよ!」

稀梨華の悲鳴が響く。

自分の馬鹿さを呪いたくなった。


制限時間残り1時間10分ー


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