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詩[思索]

存在証明

作者: 日浦海里

僕は僕で僕だ

僕を形作るものが一つ欠けた


ことんと音を立てて欠けた


哀しいけれど仕方がない


無くしたものは元に戻らない


それでも僕は僕なのだから




僕を形作るものが一つ欠けた


ころんと音を立てて欠けた


僕に何が出来たというのか


変わったのは僕ではないのに


僕は僕のままのはずなのに




僕を形作るものが欠けた


からんと乾いた音を立てた


満たされてたのは心と記憶


失われたのは絆と記録


それでも僕は僕なのだろうか




僕の形が補われて増えた


かちゃんと音を立てて増えた


補われたのは空っぽの殻


残されたものが損なわれぬよう


それだけの価値が僕にはあるのか




僕の形が補われて増えた


がちゃんと音を立てて増えた


なくしたものは絆と記録


補われたのも絆と記録


それらが僕の知らないものでも


それでも僕は僕なのだから(だろうか)

僕は僕の僕だ

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― 新着の感想 ―
[一言]  拝読に一枚捲って読み取ると、まるでヤ○ザの逮捕劇。けじめに小指落として組との別れにタマ取って、捕まり手錠に監獄へ、囚われ暴れ箔をつけ、増した貫禄にも組との絆を固く思い、怪我に汚した拳を握り…
[一言]  記憶ってなんなのだろうなぁ、と。そう感じました。  今の自分を形作る何かにはなっている、でもはっきりどこがどうと言えることはほとんどない。  忘れてしまっていることだって、本当にたくさんあ…
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