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溶けた恋  作者: ピンクムーン
三章
9/75

9話(初デート後リンネと広場でしゃべる)

「梓馬さんと?!トーコ、あなたって子はいつの間にそんなことに…!」


リンネは目を丸くして冬子の頭をかきむしる。



「えへへ…まぁね…、初めは印象最悪だったんだけどね、ずーっと楽しくて優しいしさ、1日でめっちゃ好きになったかも。。」


「そっか、何か聞いてるこっちがほっこりする…。トーコ可愛いよぉ!!

ま……、前から梓馬さんの事気にしてんなとは思ってたけどね。

トーコも梓馬さんにあやかってさぁ、カップル系でyoutuberデビューしちゃえば?」


カップル系、、それも悪くないな…。

ちょっと待って。

確かに私、梓馬さんから「好き」って言われたけど、「カップル」と公言していいのかな…??


交際経験が殆ど無い冬子には、その概念が良く分からなかった。


「リンネ、、私達特に『付き合う』とかいう話はしてないんだけどさ、梓馬さんって彼氏って呼んでいいものなのかな?」


「…まあ、トーコがどう思うかじゃない?実際そういうの気にしない人も居るからね。特にチャラい男ってさ、その辺あやふやにして、誤魔化してばっかのイメージだな。

うーん、梓馬さんね、、そういうタイプかもね…。」


リンネは苦笑した。

「ちょっと彼を知るために動画みちゃう?」


リンネはYou Tubeのアイコンをタップし、「厨二企画」のチャンネルを開くと、様々な動画がずらりと表示される。


勉強方法等の教育系や、一般人を題材としたドキュメンタリー風の動画等、割りと真面目な内容の動画から、

「やってみた」等のバラエティ企画系や、悪ノリで年齢制限がかかりそうな程危うい内容の動画も混在しているようだ。


飽きのこないラインナップが視聴者の心を掴むのか、現在20万人ほどのチャンネル登録者数を獲得しているようだ。


「あ、この前のめっちゃ綺麗な人!」


リンネが指を止めた。


そこには、以前ホストクラブlibertaで見かけた美女那倉レイラと、変顔でポーズを決める梓馬のサムネイル画像が表示されており、冬子の心はドクンと鳴り響いた。


「見ちゃう??」

「うん…!」


トー横広場で丸まりながら、2人は酒など飲まずにスマホに食らいつく。


「ハイ、今日の企画はですねぇ、現役セクシー女優の家にお邪魔しちゃいます!!わーー!楽しみぃ!」


梓馬がハイテンションで企画の紹介を行う。

隣では美しい那倉レイラが笑顔で手をふっている。


げ…、見たくない。絶対にこの2人イチャつくやつやん。

動画の流れを察したリンネと冬子は、顔を見合わせゴクリと唾を飲み込み、一旦動画をストップする。



「これの打ち上げか何かでliberta飲みにきてたのかもね…。」

「梓馬さんと、このレイラって人、腕くんでたもんねぇ。。」


「ごめん、リンネ、もう見る勇気がないわ。。あ〜何か悲しくなってきたぁ。チューハイあるか聞いてくる…。」



冬子はがっくり肩を落とし、酒を貰うため成年トー横民の方へとぼとぼと向う途中、梓馬からのラインが鳴った。


「冬子なにしとぅ?歌舞伎町おる?暇なら飯いこーよ!」


わぁぁ、今会いたくないなぁ。。でも会いたいなぁ。

「今トー横いた。ごはん食べたい♡」


はぁぁぁー、結局、私ってこうなんだよ。流された?会いたい?どっちだよー!


自問自答しながらリンネの元に戻る。


「ニヤついて、、梓馬さんから連絡でもあった?」


一瞬で見破られた。


「今からごはん行こーよだってぇ、もー無理なんですけど!!」



「そんな嬉しそうなのに?

トーコって可愛い♡レイラの事は気にしないで行っといでよ?てか、行くんでしょ?」



リンネの洞察力の高さには敵わないなと思い、冬子は待ち合わせ場所へ向かった。


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