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溶けた恋  作者: ピンクムーン
三章
39/75

39話

既に桜は散り、冬子は無事二学年へ進級出来ていた。


クラスメイトが馬鹿にしてくることもたまにはあったが、辛い時は保健室登校を挟むようにし、彼らとの距離を取るように心がけたら、自然と彼らの発言も気にならなくなった。


彼らも何も行ってこなくなった。

「美味しい♡幸せ…♡」


今日は進級祝いということで、梓馬は冬子を少しお高めの焼肉屋に誘っていた。

さすが女子高生の冬子は焼肉に目がないらしく、とろけるような肉の旨味に釘付けだ。


冬子が肉の美味しさを噛みしめながらうっとりする表情に、梓馬は胸の奥が高鳴る。


梓馬のトー横キッズを救いたい企画は、長期での継続が難しいと見込まれ、短期企画として終了した。


今後はフラミンゴでやりたい事を見つけた子に焦点を当て、期間を空け、改めての取材を予定しているらしい。


現在厨二企画は、以前のように他のyoutuberとのコラボや、メンバー内で出来る企画に一旦落ち着いているが、アンチのお陰か?チャンネル登録者数、再生回数共に伸びしろで、着々と中堅ユーチューバーとしての地位を確保していた。


冬子の方も、両親へ自分の想いをぶつけ、また彼らの正直な気持ちと向き合い気持ちの整理が出来た為か、家で居心地の悪さを感じることもなくなり、トー横広場への足は遠のいていた。


「自分の居場所」を自分自身で確立することが出来た冬子は、一人前の大人として、着実に成長する事が出来ていた。


「梓馬さんと出会って、私の人生変わったよ、本当に感謝してる。ありがとう。」


「俺の方こそ、冬子が居たからここまでやってこれたけん、感謝してる。ありがとう。…そういえば、進路とかは決まっとぅの?」


「うーん、、まだ何も、梓馬さんのお陰で数学が伸びたから、理系で考えてるけど。。また教えてほしいなぁ~?」


「もちろん良いけど、、ちょっとあっちのホテルに行って考えてみますか?」


「……そうします…?」


最近は食事後、そんな流れがお決まりコースだった。

梓馬と手を繋いでホテルへ向かう途中、冬子のスマホが鳴った。


ラインではなく、家からだ。



妙な胸騒ぎがした。



「もしもし?」


「お姉ちゃん、、」

美月からだ。



「ママが、、血を吐いて、今救急車を呼んだ所なんだけど、、帰ってきて…。ぅっ…お願い…」


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