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溶けた恋  作者: ピンクムーン
三章
32/75

32話

冬子はつい数ヶ月前に、父親から「史恵」という人宛に送ったであろうラインが届いた事、そしてすぐさま送信取消がなされた事を母親と妹に話した。



「そっか、、パパ、冬子にそんなの送っちゃったんだね…。バカだなぁ…。」


智子は涙ぐみ、どこにもぶつけられない感情を、堪える事しか出来なかった。


「ママ、私、パパに聞いてみるよ。。いいかな…?」



「冬子、、そんなの、ママ何回も聞いてるけど、無駄だよ?全部はぐらかされるから。

本当にパパって、そういうのが上手いの。探偵さんも雇って、証拠写真だって出したのに、色々と理由をつけては全部上手くまとめられちゃうんだから。」


「うん、確かにパパ、嫌な話からは逃げちゃうよね。。パパにはおねだりだけしておくのが1番だって、美月も思う!」


美月の発言は、いつも的を得ているから困る。



「そっか、そうかもね…。それでも私、パパに聞いてみたい。」


冬子は、母親の目をまっすぐ見て、自分の意志を伝えた。


「ふゆ…、なんかちょっと話さない間に大人になったね。分かったよ。聞いてみな?」



冬子の毅然とした態度に智子は、戸惑いを隠せなかった。

そして僅かに、心が高揚した。


娘がこんなに頼もしくなるなんて、思わなかった。


もう、冬子は子供じゃないのかもしれない。

私の物じゃないのかもしれない。

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