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溶けた恋  作者: ピンクムーン
三章
26/75

26話

「企画、、邪魔しちゃってごめんね。みんなに迷惑かかったよね?」


東京駅付近のビジネスホテルでコンビニ弁当をつまみながら、冬子は申し訳無さそうに謝った。


「気にせんとよかよ。そもそも、2ヶ月ぶっ通しって無理があるけん、たまの休暇も必要やと思っとったしな。」

冬子が罪悪感を感じぬよう気遣う梓馬の言葉に、冬子は胸が一杯になった。



「オレも、まさか冬子にこんな早く会えるとは思っとらんかった。なんでやろうね、、何か冬子が悲しそうにしとぅけん、ほっとけんかった。」

梓馬は冬子を見つめ、横髪を撫でた。


「こんな可愛い冬子を苛めるなんて、、ゆるせん。そいつらの顔写真合成してアダルト動画でも作って拡散したろーかな。。」



梓馬は真剣な目つきで、楽しそうに話す。

さすがyoutuberだ…。


「まあ、冗談だけど。


そんなコンプレックスの塊みたいな奴ら、相手にする必要なかとよ?

冬子の学校、保健室登校とかあるん?そーゆう制度はどんどん利用してやってけんのか?」


冬子は突然真面目にアドバイスされ、意表をくらった。


「そんなの行ったら、クラスの笑いものだよ。。もう落ちこぼれですって宣言してるようなもんだし。そこからどんどん淘汰されて、皆居なくなるって決まってる。」


冬子が口を尖らせながら答えると、梓馬は続けた。


「いやいや、オマエもう落ちこぼれとぅけん、気にする必要なくね??」



冬子は梓馬のストレートな物言いに言葉を失った。


梓馬はそんな冬子の様子なんて気にせず、間髪入れず続ける。

「いや、成績の問題ではなく、家出して不登校気味なんて落ちこぼれやろ。

そんなとこでプライド持ってたら一生同じ事で悩み続けるよ?やめなよ。」



「オレも学校とか行かないで留年したけどね、保健室登校もしたし、慣れたら教室行ったり、色々彷徨っとぅね。そのうち皆オレの事

そういう奴 として割り切って見てくれるようになるっちゃあね、そうなったらもう、何でもありよ。」



「あ、梓馬さん、、私の事、よしよしと慰めてはくれないの…??」

冬子は梓馬を潤んだ瞳で見つめるが、


「そんな事やるわけないやろ。オレは冬子の事好きやけん、為になる事しか言わん。


いいか?冬子は落ちこぼれとるけん、プライドなんて捨てるんや。」


と、バッサリ切り捨てられた。



そ、そんなぁぁ。


「ひ、酷い…。梓馬さんの馬鹿〜!ク、クロミちゃんのぬいぐるみ返してよぉ〜!」



冬子は涙をポロポロ流し、梓馬に訴えた。


「ダメ。アレは、オレが大阪で相棒にするって決めたけん、誰にも渡さんよ」



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