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溶けた恋  作者: ピンクムーン
三章
16/75

16話(厨二企画メンバーにいじられる梓馬。海に誘う決意)

梓馬の仲間内では、「梓馬がハマってるJKが居る」と若干注目の的になっていた。


「梓馬、あのトー横キッズに手を出したのか。可愛いん?やっぱりパパ活とかやってるだけあってやり手なもんなの?」

「ホスト企画で呼んだんやろ?あいつら何だかんだ結構金持ちらしいね。JKから搾取はいかんよ」

「市販薬でODオーバードーズ)しながらヤルのどうよ?」

「メンヘラって実際どうなの?」


取材動画でトー横キッズの知識を得ているためか、皆梓馬に言いたい放題だ。


「そんなんじゃなかとよ。よー分からんけん。そもそも、まだやっとらんわ!」


一瞬、空気が止まった。


皆、一斉に「えーーーーー!」と驚きの声をあげる。


「そんな事、あるんだな、まぁ、、簡単にやらない方が達成感あるかもね(ニヤリ」

「梓馬君、ガチ恋かぁ…いいねぇ。やったら教えてね♡逆に気になるわ。」


ぜっっったいに教えん…


仲間内で当たり前のように冬子との恋路をイジられ、梓馬は今までの自分の恋愛観に疑問を抱いた。


オレは…、今までこいつらのように女の子を獲物としか見ず、やる事しか考えてなかった下等生物や…。


オレは、変わる…!




「海やーーーー!」



突然叫ぶ梓馬に、一瞬皆の動きが止まる。


「海でヤルと女が地面が痛いとか言って集中できんけん、辞めた方がいいぞ?」


止まった空気の中、厨二企画の天然担当櫻井が口を開き、真剣にアドバイスをした。


「櫻井オマエ、さっき梓馬がガチ恋とか言ってたやん!梓馬、そーゆうんじゃないんやろー?」


常識人である圭介が櫻井に突っ込みを入れ、梓馬に問いかけるも


「確かに…、、海でヤルのは辞めとくわ!」


梓馬は櫻井のアドバイスに素直に耳を貸した。


「なんやねんそれ!!」

梓馬の先程とは180度変わった応答に、圭介は呆れながら的確に突っ込んだ。



「みんなーー、梓馬は今脳内花畑なんで、ガチ恋の話はまともに聞かないのが賢明やぞー!それより企画の話やろ?梓馬〜」


冷静な大地が軌道修正を行うと、梓馬が我に返ったように続けた。


「そうそう、この前から計画してた大阪の期間限定Barの間借り話、決まりそうやけん!!これを動画にした上で、しっかり売上も稼いでこ。ついでにUSJも行ったろ!!みんな春休み返上で協力よろしくーーー!」


厨二企画メンバーの歓声が湧き上がる。


梓馬のホスト企画は再生回数、売上共に絶好調だった。

他のメンバーにも同様の企画を行ってほしいという要望が多かったため、いっその事メンバー全員を巻き込み、箱ごと借り切って実施してしまおうという、梓馬が提案した企画だ。



気がかりなのは、冬子の事だ。


1月下旬から3月下旬まで、厨二企画メンバーは全員大阪に缶詰になる事が予想される。



確かに大地の言う通り、冬子は若干(?)思い込みの激しいメンヘラ気質とも言える。


だからといって何も伝えない方法が、最も冬子を困惑させるだろう。


梓馬は次会う際にはっきりと伝えようと、思いを固めた。

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