人外と少女の朝。
おにーさんとであってから、わたしのまいにちがかわった。
あさ、めがさめるとき。
あたたかいひかりと、とりのこえ。
それと、となりのおにーさん。
じー…。
……
じーーー。
………もぞ
………!
となりにおにーさんがいるあったかさでいつもあさがくる。わたしの、あさ。
おにーさんは、すこしうごいて、それから、
「………おはよう。」
「…おはよう、ございます…!」
「…今日も楽しそうだな、朝なのに。」
「……あさは、いつもこわかったから。」
おにーさんのところにくるまではあさはこわかった。
まえのひのよるに、いつもほしにおねがいして、あしたはままとぱぱが、けんかしませんように。
おにいちゃんが、ものをなげませんように。
わたしがきえて、みんなが、わらってくれますように。
でも、いつもおねがいはかなわなくて。
あさは、いつも、まっくらで、つめたくて、さみしくて、かなしくなるの。
ぱぱとままのけんかしてるこわいこえでおきるの。
おにいちゃんがけるいたいのでおきるの。
ぱぱと、ままと、おにいちゃんのおまえなんていらない。きえろってこえで、あさがはじまるの。
おにーさんのいばしょは、はじめて、あったかくて、おにーさんのてみたいだった。
おにーさんは、「りゅうとひとのあいのこ」なんだって。
よくわからなかったけど、おにーさんがなきそうだったのは、わたしでもわかった。
だから、あさ、あったかいことにあんしんするの。
おにーさんの、あったかいのがつたわって、うれしくなるから。
「…ぼーっとしてないで、朝ごはん、食べるよ。」
「……うん…!」
おにーさんと、あったかいあさ。