<?>日本男児、整理する
俺は今、必要な事柄を並べていた。
シャーシャちゃんは友達ができたのがよっぽど嬉しかったらしく、ずっと上機嫌だ。
「………お兄ちゃん!あのね、あのね!今日はね、ナーナちゃんとね、あやとりしてあそんだの!ナーナちゃんね、あやとりね、上手なんだよ!」
「ナーナちゃんと一緒にあやとりしたんですか?よかったですね、シャーシャちゃん」
「………うん!」
ナーナちゃん。
シャーシャちゃんがこの村に来て、初めて出来た友達だ。
そして目下、謎の人物でもある。
シャーシャちゃんに聞いてみたところ、ナーナちゃんの情報は以下の通り。
女の子。
背は同じぐらいの高さ。
シャーシャちゃんと仲良し。
村の住人を全員把握している、俺やミミカカちゃんが該当人物に思い当たらない。
じゃあ村の人間じゃないのか?
ムムカカ村と他の村や町とは、数十キロ単位で離れている。
他の村や町の住人だとすれば、出会ったのはおかしい。
なら旅の人物なのか?
シャーシャと背が同じぐらいとなれば、10歳前後の子供だろう。
だがシャーシャちゃんは、ナーナちゃん以外の人物と接触した様子はない。
10歳前後の女の子が1人旅というのは、日本に生まれた俺としては想像し難い。
しかし異世界なら亜人種という線もあるか?
耳の形や尻尾の有無を尋ねると、
「………ちゃんとあった」
との事。
どうやら獣人種の特徴を有する様だ。
詳しい種族については特定にいたらなかったが。
俺の知識が確たるものでない事に加え、シャーシャちゃんの供述が曖昧な為だ。
異種族であるなら、文化も身体の成長速度等も違うだろう。
しかし、それでも疑問は残る。
シャーシャちゃんは日が暮れる間際まで、一緒になって遊んでいたらしい。
もし獣人なのだとしても、1人旅をしていて日が暮れても、近くの村に寄らないという選択肢はあるだろうか?
寝床の確保、食料の補給等。
拠点を見つければ寄りたいものではないだろうか?
機会があればナーナちゃんとやらにもお目に掛かりたいものだ。
さてさてさて。
「旅立ちの時が来たな」
そう宣言する。
「旅立ち、ですか?」
ミミカカちゃんが可愛く尋ねる。
「元々村に寄ったのは、町を利用できなくなった為だからな」
英雄降臨の副作用を癒やす為の逗留だ。
もう十分にその目的は果たした。
副次的に多くの発見もあった。
これからは旅の再開と行こう。
「そういえば、俺は旅の目的等を一切共有してなかった気がするな」
最初の同行者のシャーシャちゃんは、そもそも行く当てがない。
続いての同行者であるミミカカちゃんは、立派な日本国民になりたいらしい。
最後の同行者のグララは………なんでついてきてるんだろう?
生活基盤のないシャーシャちゃんはともかく、残りの2人はよく付いて来てくれたもんだ。
「旅の目的、ですか?」
「あぁ、目的もなく行動する奴はいない。何らか期待される結果を求めて人は皆行動するものだ」
「あの、もしかして」
ミミカカちゃんがなんか可愛く言い淀んでる。
「ん、何だろうか?」
一昨日、かなり険悪になってしまったので、今の俺はミミカカちゃんに意図的に優しい。
「ヤマトーさんの旅の目的って………もしかして」
「ん?」
俺は目的を誰かに語ったつもりはない。
そもそも今の目的が生まれたのは、ごく最近の事。
つまり、俺の性格と思考を、相当正確にトレースしていないと想像できるものではない。
「………」
息を呑む真剣な表情のミミカカちゃんが、俺の目を真っ直ぐに見つめる。
俺の些細な表情の変化すら見逃すものかといった気迫。
ゴクリ。
緊張した雰囲気に、俺も身を固くして唾を飲む。
「妻にする人を探すためですか?」
「妻とな!それは真なのか、ヤマトー殿!」
………俺、何の為にゴクリとか言って唾を飲んだの?
思わず「出たよスイーツ脳!」って言いそうになったよ?
「………旅の目的に婚活は含まれていない」
「コカツ?」
「生涯の伴侶を見つける為の活動を婚活という」
「うーん、そっか、ちがうのか………」
なんか残念そうな安堵した様な、絶妙な表情で息を吐くミミカカちゃん。
「………お兄ちゃん?あのね、あのね?」
「はい、なんでしょう、シャーシャちゃん?」
今度はシャーシャちゃんからだ。
「………じゃあね、なんでね、旅してるの?」
おぉ、そうだった。
最年少の12歳に会話の舵取りをされる16歳と20歳とポンコツ。
先行き不安になるな、凄く。
「改めて伝えておこうと思います」
咳払いをして注目を集める。
まぁそもそも3人共こっちを見てたが。
自分の気分の切り替え、話し出すのに必要な儀式だと割り切ろう。
「まず目先の目標である療養は十分にできた。お陰で体調も回復した」
一時期は頭がズーンと重かった。
夜遅くまでの作業が連日まで積み重なって、頭が働かない様な状態の酷いやつ。
でも夜更かししない健康的な、規則正しい生活のお陰で見事快復。
工業もまだ本格的なのがないから、空気も綺麗だしな。
因みに現代と比べて中世は、1.1倍程度は酸素濃度が濃いらしいとか、なんかで見た事がある。
自然の豊かさが違うのかねぇ?
「なので村を発って、諸国漫遊の旅に出ようと思います」
「ショークマユー?」
SHOW・熊・YOU?
そこのお前、熊を見ろ?
まぁ茶化すのはおいておいて、真面目に説明しないとな。別に面白い事言えてないし。
「色んな国を見て回る事を俺の国では諸国漫遊というんだ。全国津々浦々をな」
「へぇ、ショークマユー?ツツーララ?」
ミミカカちゃんが感心したみたいに復唱してる。
感心したみたいにと言ったが、何も考えずに復唱してるだけかもしれない。
まぁ人間見たいものしか見れないらしい。
俺が観測すれば俺の主観がそこには絶対介在する。
よってミミカカちゃんの考えている事は、どうやったってわからない。
本人に確かめて返事を貰おうと、それが本当であると証明する方法がない。
クオリア。
行動的ゾンビ。
哲学的ゾンビ。
かの山本常朝に言わせれば、よく出来た絡繰り人形。
「ヤマトー殿?」
「何だ?」
今度はグララか。
「その、ショークマユーと言ったか?」
「あぁ、そうだな」
「そんなものを見てどうするのだ?」
まぁ、真っ当な疑問か?
一般的な旅の目的とはなんだろう?
現代日本的な感覚では、休養、或いは自分探しだろうか?
だが………恐らく、異世界ともなると旅の事情は大きく変わる。
冒険者。
ファンタジーには欠かせない存在だが、彼らは現実ではどういう扱いだったのか?
答えは単純、一発屋だ。
まだ見ぬ新大陸、前人未到の遺跡や秘境、それらを発見する事で名誉と財産を築く。
成り上がる為に人生をかける訳だ。
生活基盤が脆弱な中世の時代。
終身雇用・安定した生活といったものは望めない。
関連して現代にも残る、長男教をご存知だろうか?
兄弟姉妹の中で、長兄だけを優遇するのが正しいと疑問に思わない様を、宗教の様だと風刺したもの。
しかしこの長男教、ルーツを辿れば古い家督制度にも遡る。
何故そんな考えが、古い時代には浸透したのか?
それも日本に限らず、ある程度の文化を築いた国であれば、全世界的に蔓延した考えだ。
その答えは家を存続させる為だ。
安定した生活を望めない以上、家の財産といった物も当然少なかった古い時代。
もし自由に財産を相続していたらどうなるか?
兄弟姉妹間で骨肉の争いが起こり、結果誰の元にも財産が残らず家が途絶える。
そんな事が平気で起こり得る。
それを避ける為に有無を言わさず、只長兄であるというだけで家督を譲る。
家族の人数で課税する、人頭税が多く採用されていた時代。
統治者にとって存続し続ける家の数は、そのまま安定した収入源と言い表せる。
家は労働者と見做す事もでき、農産物・畜産物・工業品の生産も期待できる。
まさに血であり肉であり、それを保護する制度はどうしても必要だった訳だ。
全世界的に同様のシステムが見られる事から、当時のシステムとしては合理的だったのだろう。
まぁ、今もそんな旧体制の思想を受け継いでいる、長男教は時代錯誤も甚だしいが。
生活基盤の脆弱さを補う為の制度を後生大事にするとは、余程家の存続が危ういのか。
そんな消して飛ぶ様な家なら、いっそ消し飛ばしてしまった方が清々すると思う。
………何の話だったか?
あぁ、そうだ旅だ。
何の為に家長制度の話を持ち出したか。
お隣の国の様に、一人っ子政策は世界的に珍しい部類だろう。
何せ国の生産力を制限する措置なんだから。
しかし。
家督は相続されず、しかし生まれる事を制限もされなかった次男や姉妹達。
彼等、彼女等は一体どうしたのか?
女達は適当な男と番いになる事で、生活の基盤を作る。
今であれば男女平等と騒がれそうだが、この時代、男女は平等でなかったのだ。
肉体の作り上、労働力としても差がある。
じゃあ頭脳労働ならどうか?そもそも頭脳労働なんて数える程しかない。
この時代の多くの人間にとって、労働力とはそのまま肉体の強さを表す。
それにそもそも性差という言葉がある様に、男女では思考も差異がある。
一般に男は理論、女は感情を優先して思考するという。
フェミニストの俺としては、それでどちらが優れているとか劣っているとか、狭量な考えを持ち出すものではないが。
脳の大きさや重さそのものが、男の方が大きく重いから優秀だという主張は嫌いだ。
大きければ優秀だという根拠に乏しい以上、品性に欠けた結論ありきの感情的な主張だ。
俺の男女観はさておいて………。
そんなこんなで男は仕事、女は家。
そんな考えに誰も疑念を抱かない時代だった。
さて女は結婚するとして。
じゃあ次男以降の男はどうしたのか?
大まかに2つの道が用意されている。
家督を相続した兄の元で労働力を提供するか。
それとも家を出るか、の選択である。
そして家を出た人間には、実に様々な選択が与えられる。
大きな家の使用人、丁稚として奉公に出たり。
或いは当てもなく、仕事を探し求めて彷徨う。
肉体労働であったり、荒事であったり。
報酬に折り合いが付けば、どんな事でもする奴等。
広い意味では後者の彼等も冒険者に含まれる。
冒険者というと夢や希望がありそうだが、旅をする連中というのはそういう食い詰めた連中が大半だ。
さてさてさて。
旅の話に戻そう。
なるほど。
貴族であると名乗っている俺が、伴も連れず旅をしているのは異様だな。
まぁ他人からどう見られようと気にした事ではないが。
「さて、国々を見て回る事の目的だったな」
「ふむ。何かあるのか」
「あぁ、何かあるぞ」
「1つは住みよい土地を探す事だ」
「住みよい土地だと?何故そんなものを探すのだ?」
「ん?そりゃ住むからだろ?」
何を当たり前のことを聞いているんだ。
住みよい土地を見つけて滅ぼそうと思う程、俺の考えは異常じみてないぞ?
「皆で住めばいいじゃないか」
「みんな!」
「皆だと!」
「………みんなって?」
………なんか一瞬冷や汗かいたんだけど?
全員から猛禽類もかくやと言わんばかりの目付きで睨まれた気がする!
皆で住むの、そんなにお気に召さない?
うん考えてみればそうだな。
「いや!もちろん全員一緒でなくてもいいぞ?」
俺も自分の生活に他人が常に居るって嫌だ。
プライベートは大事、うん。
「そうだな、全員一緒はやめよう。1人だけだ、1人だけ」
「1人だけ………」
「1人だけとな!」
「………1人だけ」
え?
さっきより視線が鋭い気がするんだけど?
なんか凄い真面目な顔つきしてる。
なんでそんな必死な感じなんだ?
………あ、もしかして!
「あぁ~、1人だけと言って焦らせたか?ちゃんと全員分、家だけは用意するぞ?家だけな?」
人生全ての面倒は見てられない。
どこか住みやすいところを探して、家を用意するのが限度だ。
何せ俺は日本に帰るのが目標だ。
そしてその目処はもう立っている。
である以上、保護すると決めた2人が生活していく場所を提供しよう。
ここなら生活していけるという場所で、自立した生活を営める様に。
グララは終身雇用制度で途中で切るつもりはない以上、おまけで面倒を見る。
株式会社大和ってば、能力に依らず退職後についても保障する超優良企業。
「負けないんだから!」
「我の方こそ!
「………わたしも!」
あのー皆さん?
なんでそんな一触即発、火気厳禁な雰囲気なんですか?
武器にこそ手は伸びてないけど、いざなればわからない感じだ。
「話聞いてたか?一応全員分、住む場所だけは用意するぞ?」
「ヤマトーさん」
「なんだ、ミミカカ?」
なんか凄い真剣な顔のミミカカちゃんに聞かれた。
「そこに、ヤマトーさんはいるんですか?」
「俺?」
「はい」
「当然いないな」
俺は日本に帰る。
「なら、1人だけはアタシが!」
「させんのだ!我のだ!」
「………ぜったいだめ!」
………なんか介入不能なレベルで白熱してるんだけど?
漫画的に表現したら背中に炎を背負って「ゴゴゴゴゴゴ」って書き文字が踊ってるか、目から稲妻ビームが出て火花散らしてる感じ。
女同士の争いとか、おっかなくて介入したくない。
何より心境的に置いてきぼりだし。
なんでミミカカちゃん達はあんなに燃え上がってるんだろう?
もしかして1人で住めるのは1人だけで、他2人は共同生活みたいに思ってる?
ちゃんと3人共、別々の住居を用意するつもりなんだけど。
それにそもそも………。
「あー、ミミカカ?」
「なんですか!」
キッ!
………思わず両手を上げて無抵抗を示しそうになった!触るもの皆傷つけんばかりの気迫だ!
「あのね、ミミカカさんはね、ムムカカ村に住んでるんだからね」
動転したまま喋ったら、シャーシャちゃんみたいな喋り方になった。ちょい恥ずかしい。
「住んでるんだから?」
うへぇ。なんか底冷えする様な声で聞き返された。一瞬で肝が冷えた。
いつもみたいに戯けて、可愛いって形容詞を付けてられない。
「別に無理に旅に付いてこなっ!」
「くてもいいっていうつもりですか!」
凄い勢いで襟ぐりを掴まれて引き寄せられた!
思わず身を竦めてしまって対処できなかった!
「ヤマトーさん?」
「はい」
間近に引き寄せられたミミカカちゃんに、即座に返事する。
互いの顔が近い。
ドキドキしているのはミミカカちゃんの顔にか、恐怖にか。
「なにも」
「はい」
軍隊式の返事は、上官に対して否定する事が許されないので、必ずはいとまずは言うらしい。
今のミミカカちゃんには、思わずそうするぐらいの迫力がある。これも皐月の力か?
「なにもいわないでください」
「はい」
鬼気迫る顔でそう告げられて俺は素直に返事する。
そうすると漸く開放された。
存在感を消す為に、息を吐くのにも気を使う。
決して音を立てない様にゆっくり息を吐いて人心地つく。
しかしさっきのミミカカちゃんの表情。
真剣である様にも見えたし、泣くのを我慢してる様にも見えた。
表情マニアの俺がドキリとする、とても張り詰めたいい表情だった。
しかし一体何がそこまで、彼女を追い立てるというのか。
まぁ完全に気後れしたからもう間に入るつもりは毛頭ないけど。
本来の神誉さん、積極的に人の間に割り込んだりできません。
どちらかというと内向的で大人しい方です。
ちゃんと言い付けどおり口挟みません。超怖かったし。
超怖い3人は、鬼気迫る舌戦の様相だ。
普通感情的になれば声が大きくなりそうだが、シャーシャちゃんの存在がそれをさせない。
一番頭が回る彼女が静かに、しかし確実に論破する為に感情的に喚くという真似が通じない。
というかシャーシャちゃんが、2人を相手に1歩も引かないのが新鮮だ。
まぁ他人が嫌いなシャーシャちゃんの感性は俺に近いのか?
共同生活を送るかもしれないというのが耐えられないのかもしれない。
そうなれば必死にもなるか?
かくして旅の目的の説明は僅か1つ目の時点で中断した。
まだ目的はあるんだけどなぁ。
一応語っておくと2つ目は、戦闘経験を積む事。
この荒っぽい世界で生きていく彼女達の為にもなるし。
多かれ少なかれ、暴力に関わりになる以上強い方がいい。
そして3つ目は、この異世界でハーピー、アラクネ、ナーガ、マーメイド等を目撃する事。
魔人っていう種族も見ておきたいな。やっぱ魔人の女性はサキュバスチックなんだろうか?
………む、女性型モンスターばかりが思い浮かんだな。
別にドラゴンやケンタウロスでもいいんだが。ドラコケンタウロスでもいい。
あ、一応言っておくと、モンスター娘萌えとかそういう属性は持ってない。あしからず。まぁ強く否定するところもないが。
さて最後の4つ目。
後は単純な観光だ。
差し迫ったものもないので、純粋に楽しもうと思う。
肩透かしかも知れないが、俺も人間だ。
気楽に行かせてもらいたい。
■以下の文章とこれまでの文章を読み、各問いに答えなさい。
問1.「日本製の刀剣を持った人間である事」が、「この事が持つ意味はあまりに大きすぎる」理由を答えなさい。(50点)
問2.ナーナちゃんの正体を答えなさい。
但し俺も全容を把握し切れていないので、満足いく理論立てが出来ていれば採点します。(100点)
問3.俺が日本に帰る手段の目処を立てた、きっかけを答えなさい。(100点)
問4.ミミカカ、シャーシャ、グララが「1人だけ」に拘った理由を答えなさい。
っていうかその理由、割と本気で教えて欲しい。なんでなん?(100点)
問5.「戦闘経験の蓄積」を旅の第2の目的とした理由を答えなさい。(100点)
問6.「旅の第3の目的」であげられた種族の共通点を答えなさい。
また同じ共通点を持つ種族を答えなさい。
そしてそれらを目撃する事で俺が何を確認しようとしているか答えなさい。(完全回答100点)
問7.何故シャーシャだけが魔法少女で、ミミカカは該当しないのか答えなさい。(100点)
問8.出題者である「俺」とは誰か答えなさい。
また「俺」が想定しているこの旅の終わりは、
各人がどの様になっている状態か答えなさい。(完全回答100点)
問9.「俺」が何故この異世界に来たのか。
その原因・理由を答えなさい。(100点)
さぁ、答え合わせといこう。
俺の事を見てる奴と一緒にな。
17/01/14 投稿・誤字の修正