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日本男子、異世界に立つ  作者: 忠柚木烈
日本男子の邂逅
23/154

日本男子、世界を知る

 俺は今、この世界について調べていた。


 ロールプレイングゲームとかファンタジー小説といえば、その世界は様々な要素から構成される。


 例えば文化。

 例えばお店。

 例えば種族。

 例えば魔法。

 例えば勇者。


 例えばモンスター。

 例えばダンジョン。

 例えば魔王。

 例えば神様。


 そういう要素があるのか確かめてみた。




 例えば文化。

 正に中世ファンタジーと言った感じだ。何を以ってして中世と定義するのか知らないが。

 道行く人々の服装はチュニックの重ね着が一般的で、男女を問わずによく着られている。

 偶に貫頭衣を腰帯で留めているだけの人も見掛ける。

 靴は形は様々だがサンダルが多い。


 ズボンを履いている人はかなり稀。

 ところでブランコが古くから存在していたのをご存知だろうか。

 なんでブランコかといえば、のぞき魔もその時からいるというお話。

 ズボンも下着もなかった時代、桃源郷はモロ見えだったらしい。


 話を戻してズボンを履いているのは、森林地帯出身者に多い様だ。

 生い茂った枝の間を分け入ったり、野生生物に噛まれたりする事もある。

 肌を露出させていると生傷が絶えないので、ズボンが生まれたのだろう。


 可愛いミミカカちゃんもズボンを履いている。

 ただし膝丈。

 思いっ切り足が出ている。

 まぁ可愛いので仕方ない。


 娯楽は乏しく喧嘩の勝敗を賭博にする、噂話、食堂で1杯の麦酒を飲む。それが娯楽。

 シャーシャちゃんは街の人気者だ。なにせ喧嘩賭博でいい目を見れる。

 見た目は色白な只の可愛い子供だが、その辺の大人を簡単に倒せる程に強い。

 絡んできた命知らずは、宿屋の利用客にタダ酒を飲ませてくれる上客となる。

 武名を高めれば安全が確保されるので、俺はシャーシャちゃんの戦闘を推奨している。


 衛生概念については覚悟した。中世ヨーロッパでは糞尿がその辺に撒き散らされ、深刻な問題となっていたのが有名だから。

 だが下水処理が江戸時代の日本ぐらい発展していた。

 町外れに集積所があってそこで用を足す。それを肥料として畑に撒くという無駄のないシステムだ。

 ちなみに衝立はなく、衆人環視で()()


 周辺では出歯亀が若い女性の痴態を覗こうとする………だけに留まらない!

 なんと排泄模様なら老若男女を問わず注目する人間が常にいる!ドン引き!

 まぁ荷物の置き引きを狙っている為だが。その上で勿論純粋な出歯亀目的の奴もいる。

 注目度抜群だ。


 俺は雉撃ちの腕前を披露する気にならないので、宿屋の部屋で背嚢の機能で()()()()

 シャーシャちゃんとミミカカちゃん?

 2人はそんな事しません。


 俺が背嚢を置いて部屋の外に出ると、暫くしてから呼びに来る事ならあるが。

 多分それは隠れて絹でも織ってくれてるんだろう。

 まぁ2人には最初にガッツリ説明したから建前の話だ。


 未だに終わった後に背嚢を受け取るのが恥ずかしい。

 彼女いない俺でもトイレに行くぐらいなんとも思わない。

 が、背嚢の受け渡しが行為に必要なのが問題だ。

 渡せば「いっきまーす」、渡されれば「バッチリ」と宣言してる様なものだと思う。




 例えばお店。

 平和な町でも武器や防具を売っているのがお約束だ。

 しかし大量の在庫を抱えた店なんて、この文化レベルでできるものだろうか?

 なにせ在庫として抱えても、売れるかどうかわからない、窃盗等に備えなければならない、とリスクが大きい。

 そんな事ができるのは豪商とか言われる人達ぐらいだろう。


 やはり在庫を抱えて、その場で商売するところは少なかった。

 日用雑貨を売ってる店や、保存の効く食料を売ってる店があった程度。

 大抵の事は光輝溢れる日本の誇る信頼と実績の工業製品の力でどうにかできる為、そういう店には用がない。


 用があったのは大通りで連日開かれている青空市。

 地方から来た旅人や行商人が中心となって、交易品を捌いている。

 町人も自ら作った服や、麻紐を編んだサンダル等を売っていたりする。


 大抵の商品は一品物となので、「お客様そちら最後の一品です」とか「限定」の一言に弱い人は注意。

 尚、市で商品を販売するのに、許可や場所代が必要なのかは不明。

 門番は説明を聞ける状態ではなかったし、販売には興味もないからだ。


 後は依頼を受けてから商品を用意するお店が多い。

 例えば鍛冶屋だが、俺には不要でしかない。

 大和魂満ち充ちる日本製の刃物がある以上、他のなまくら如きは不要だからだ。

 それに刃が欠けたりしても背嚢で復元できるし。


 他に例外的な店の代表は水商売だろうか?

 店というか、貫頭衣を纏っただけの女の子達が寄って来て、貧困街の家にまで引きずり込まれそうになる。

 お値段の方は下は銅貨2枚、上は大銅貨2枚。

 家まで来る様に誘ってきた中には、シャーシャちゃんぐらいの歳に見える子も普通にいた。

 家に連れて行かれるとどうなるのかは知らない。


 これはおそらくだが、一緒におままごとしたりして遊ぶんだと思う。

 ごっこ遊びができないシャイな俺はついて行かない。

 代わりに宿まで連れて行ってご飯を食べさせた。

 帰る時には粗品をプレゼント。

 いくつかの硬貨と飴玉を好きな色柄のバンダナにくるんで渡す。


 この時、バンダナを全種類あげたりはしない。

 どうせ渡す前に複製してるので、勿体無いからではない。

 最高の1枚を選ぶのが、女の子達にとって楽しい時間だからだ。


 正直、ままごとをしているとは俺も思ってない。

 だが花売りを辞めろと言ってどうなる?辞めたとしても女の子達はそれからどうやって生きる?

 俺にはご飯を食べさせて、多少のお金を渡すぐらいしかできない。

 金貨なんて渡したらこの子達は疎か、俺までトラブルに巻き込まれ兼ねないから大銅貨2枚。


 そういえば在庫を抱えた店といえば奴隷商があった。

 ()()を満たす目的で購入する客の為に、奴隷は身奇麗に保たれている………という話をフィクションでは見かけた。

 が、少なくともここではそうではなかった。


 男も女もボロ布を纏っていて、一様に汚いし酸っぱい臭いがした。

 おそらくアウトレット品や、ジャンク品を漁る様な感じなんだろう。

 目利きをできる人間が、自分の目的にあった者を適当に買っていけばいい、と。

 格の高い店ならその()()の扱いも上がるのかもしれないが、この店は薄利多売が方針の様だ。


 俺なら奴隷を買って解放する事だってできるが………生活基盤がない以上また奴隷に戻るだけだろう。

 面倒が見られないのにペットを拾うのは、間接的に殺すのと同じだと思う。

 見殺しにするか、間接的にでも俺が殺すか。

 最悪の選択だが、できれば関わり合いになりたくないと思うのはおかしいだろうか?


 ちなみに奴隷を隷属させる様な、便利な魔法は存在してないらしい。

 つまり社会的な身分が奴隷である、只の人間でしかない。

 違いは目に付く所に、奴隷の焼き印があるぐらいだ。

 なので叛意を覚えられれば、殺される危険性もある。


 金なら文字通りいくらでもあるが、奴隷を買おうとは思えない。

 まず使い途が無い。

 何より信頼が置けない。

 一緒に旅するのに最も必要なのは信頼だ。同じものを見て、聞くことのできる人間だ。


 基本的に他者に対して冷たい俺は、その人間性通りに冷やかしただけで店を後にした。

 ………何様なんだ俺は。大上段から偉そうに他人を評価して。一体何の権利があって。

 興味本位の代償に、酷い自己嫌悪に陥った。




 例えば種族。

 ファンタジーと言えば亜人種。少なくともメジャーな種族は一通り存在する様だ。


 エルフは総じて長身痩躯の美形。金髪碧眼のエルフと銀髪褐色のダークエルフもいる。

 イメージと違って老化しない訳ではないが、今際の際でもヒト種の中年ぐらいにしかならず、老化が極端に遅い様だ。


 ドワーフは正に樽の様な体型で、立派なヒゲが生えている。この特徴は男女を問わず見られる。

 失礼な話だが男女を見分ける事は疎か、若いのか年をとっているのかですらわからない。


 獣人は特徴的な耳や尻尾が生えてる他、個人差はあるが体毛が濃い部位も見られる。

 実に多種多様・千差万別な姿をしている。


 爬虫類の特性を持った、つまりドラゴニュートかリザードマンらしき亜人も見かけた。

 瞼が下から上に閉じるので、目を細めた時の表情が独特だ。

 具体的に言うと、にやけたような細めた目が、なんかエロい事考えてそう。

 また髪の毛以外の体毛が見られない。服に隠れている部分がどうなっているのかは謎だ。


 フェアリーはヒト種の子供と同じ様な容姿だが、目と髪がパステルカラー。

 背中には昆虫の様な羽が生えている。蜻蛉の様だったり蝶々の様だったりと、色んな種類があるが甲虫の様な物は見られなかった。


 成人した人間が、そのまま100センチぐらいになった縮尺の、小人も見かけたが、彼等がどういう種族なのかは知らない。

 ブラウニーなのか、レプラコーンなのか、グラスランナーなのか、ノームなのか。判別する術を俺は持たない。


 彼等は各地で、それぞれの集落を持ち生活している。

 だが、交易等の目的で、他種族の生活圏まで旅をしてくる事があるらしい。

 ヒト種に比べて、圧倒的に数が少ないとか、そういう背景はないようだ。

 亜人種同士がだいたい同数で、ヒト種はそれよりちょっと多いらしい。


 多種族同士の友好度は、一概に言えないところがある。

 他種族同士で仲良くしてる場面も見かけるし、他種族を激しく攻撃してる場面も見られる。

 当人同士の考え方や立場次第だろう。


 あと別に彼等の寿命は、ヒト種と比べて特別に長いとか、そういった特徴はないらしい。

 そして他種族間であっても、普通に交配して、子供を作れるらしい。

 フェアリーと他種族の子作りは、さぞ犯罪的な光景だろうと思う。




 例えば魔法。

 この世界にはなんと魔法が存在していた!

 魔法とは精霊の力を借りて行使するもので、精霊とは………自然界の色んな事象を司る存在、だと思う。

 説明してくれた人が、あまりに概念的で抽象的な事を言うので、いまいち自信がない。

 要約すれば「火の魔法を使いたければ火の精霊の力を借りる」というだけの様だ。

 精霊の力を上手く借りられる者が、魔法使いと呼ばれる。


 魔法使いを始めとした報酬次第で様々な荒事をこなす職業を冒険者という。

 ファンタジーモノでよく聞く、同業者組合(ギルド)等の組織は存在しない。

 冒険者の明確な定義はなく、各自が勝手に冒険者を名乗っている。

 明確な制度もないので、各自が己の裁量で仕事をする様だ。


 しかし在野の冒険者でも活躍すれば、貴族のお抱えとなって、立身出世できる事もあるそうだ。

 特に戦闘で役立つレベルの魔法使いは希少で、存在が知られれば直ぐに貴族に取り込まれる程であるらしい。


 逆に、在野にいる魔法使いの実力はお察しだ。

 宿屋の利用客に冒険者の魔法使いが居たので、魔法の事を教えてもらうついでに、実際に魔法を見せてもらった事がある。

 魔法使いの手から放たれた風は、そよ風とも言えない強さ。

 他にも小さな火花を散らしたり、汗の様に水がじわりと滴ったり。


 戦闘どころか日常生活でも使い途を見つけるのが難しい。

 せいぜい暖炉や窯に火をつけ………いや、それすら厳しいな。

 しかも実力の割には妙に態度が………冒険者だしハッタリが必要なのかもしれん。

「今後の活躍に期待してる」

 一応魔法の参考にはなったので、お礼に金貨を1枚渡しておいた。




 例えば勇者。

 ファンタジーと言えば勇者だが、この世界には実にたくさんの勇者がいる。

 というのも勇者は特別な言葉ではなく、言葉通りに勇気ある者へ送られるからだ。

 自称勇者も相当いるようだ。

 シャーシャちゃんもこのまま、巨人殺しの勇者とか呼ばれる様になるかもしれない。




 例えばモンスター。

 この世界で生物と認識されてるのは、人、鳥、獣、魚、虫、化け物だそうだ。植物は生物と思われていないらしい。

 化け物=生き物。灰色の猟犬(グレイハウンド)=化け物。

 よって灰色の猟犬(グレイハウンド)=生物という三段論法が成り立つ。


 あの石の塊が生物?粉砕した破片は只の石塊にしか見えなかったが?

 子供を産んだり成長したりするんだろうか?

 生きてる間は皮膚が極端に硬いだけで、死ぬと体が石のように硬化するとか?

 いや、血の一滴すら出なかったし、只の石だよな?


 化け物と他の生物の違いはどこにあるのかと思った。

 灰色の猟犬(グレイハウンド)も不思議だが、只の凶暴な生き物と化け物の差はどこにあるのか?

 分け方は単純で、化け物なら倒した後に化身石というものが出てくるらしい。

 この石は魔法使いと精霊の媒介になるので、売買の対象になるとか。


 灰色の猟犬(グレイハウンド)を倒した時は、そんなものがあるとは思わなかった。

 粉砕した時に一緒に砕いたか、あるいは体に埋まっていて気付かなかったか。

 なんにせよ後の祭りだ。

 しかし生き物から石が出てくるなんて………尿道結石かな?胆石かな?




 例えばダンジョン。

 様々なダンジョンがこの世界には存在していて、この町の近くにも実際あるらしい。

 なんでそんなものがあるのか、と聞いたら不可解な顔をされた。

 辛抱強く聴き出した結果、只の地形の一種と認識されているという事がわかった。


 山がそこにある様に、海がそこにある様に、ダンジョンは存在しているんだとか。

 意味はさっぱり理解できないがそういうものらしい。

 ちなみに普通の地形・建造物とダンジョンの違いは化け物の有無。

 化け物が巣食っているのはダンジョン。それ以外は只の地形。


 また当然の様に、ダンジョンには宝箱が存在しているらしい。

 木に果実が実るように、ダンジョンには宝箱がポコポコ出てくるそうで、誰も疑問に思わない常識なんだとか。

 やはりさっぱり意味がわからないがそういうものらしい。

 常識というのは他者と共感できるものじゃないもんなぁ、うん。




 例えば魔王。

 この世界には魔王もいた。ただし種族間闘争を繰り広げているという訳でもないらしい。

 魔人という、いかにもな感じの角と羽と尻尾を生やした種族を統べる王が魔王。

 魔王は国境が隣接する、ロガメウキョ国王と戦っているが、全面戦争ではなく小規模な紛争が続いているのだそうだ。

 紛争状態という事もあって、王国との国交は盛んではないが遣り取りはあるらしい。

 魔人もごく普通の亜人種の一種で、別に邪悪な存在という訳ではない。

 その死体から化身石が出てきたりはしない。




 例えば神様。

 宗教関係者は存在すると声高に言っているが、それを確かめて客観的に知る方法はない様だ。

 神の恩恵とされるものに回復魔法が存在するが、本当に神の力を行使してるかはやはりわからない。


 だが見た事が無いというだけで、その存在が疑わしいと言うつもりはない。

 その論調では「花粉や菌が存在するかは疑わしい」と言わなければならなくなる。

 更に言えば俺は海外に行った事がないので外国が存在するかも疑わしいな。


 それでも教会は実際に存在する。

 パイオツがカイデーなパツキンのチャンネーのシスターを拝める、と思って教会の門を叩いてみた。

 しかし残念ながら教会内にはご年配の………いや、妙齢のご婦人のシスターしか見当たらなかった。

 この世界に神はいないと確信した瞬間だ。


 やはり胡乱な神等より、確固たる天皇陛下と日本だ。

 片や神に仕えると言うよりは、神に召されかねない様なシスター。

 片や大晦日に神社に行けば拝める、たくさんのうら若き巫女さん。

 目の保養という観点でも、明らかに日本の方が上だろう。

 境内に佇む姿を見るだけでもご利益がありそうだ。


 何よりも試練と言って、理不尽を強要しない、天皇陛下の方が遥かにありがたい。

 俺は改めて天皇陛下の偉大さに敬服した。


「飛行機に乗ってうまい飯食って帰ってくるだけなら天皇陛下なんて不要だ。俺でも代わりができる」

等とほざく冷笑ものの莫迦がいるのには信じられない。

 そいつはイメージアップの大事さが理解できない、頭が可哀想な奴か。

 自分が只そこにいるだけで、皆から好かれると思う様な、頭が幸せな奴か。

 或いは頭が可哀想で幸せな奴かに違いない。


 そもそも外国に行ってうまい飯食うと言っても、遊びに行く訳ではない。

 一系の大君であらせられる天皇陛下が、わざわざ諸外国にお行きあそばれるのは親善目的だ。

 卑劣なアメリカに破れた敗戦国である筈なのに、見事世界を代表する先進国となった日本。

 その象徴たる万世一系の大君の天皇陛下が、わざわざ後進国までご訪問あそばれるのだ。

 日本の復興支援・自立支援と合わせて、日本に対するイメージは高まる。

 そしてそのイメージも絶大な効果を持つ。


 なにせイメージが良ければ、勝手に評価されるからだ。

 名前を聞いた事もない企業と有名企業。

 条件が同じなら、どちらを消費者が選ぶかと言えば無論後者だ。

 イメージが全てでなくとも、大事なのは確実だ。


 また、どこの生まれかも知れない様な庶流の人間を、諸外国のトップが相手にする訳等ない。

 天皇陛下はそのご存在が尊いからこそ、諸外国の人間ですら丁重に扱うのだ。

 何の背景もない分際で、全く同じ事ができる、と思っている奴がいるのなら、正直に言って強迫観念の類を疑う。


 諸外国や全国の式典の他には、旅行は疎かちょっと外に出る事すら叶わない。

 常に質素倹約を旨とされ、決して無駄遣いをなさらない。

 並大抵の決意で務まる訳がないに決っている。


 まぁどうせ、体制や権威を否定する種類の人間に、立派な奴はいない。

 立派な奴は、上にあるものを貶したりせず、自分で同じ高みにまで上り詰める。




 こうして魔法やダンジョン、天皇陛下の素晴らしさについてよくわかった。

 もしかしたらこれらについて調べれば、俺が日本に帰還する手掛かりが掴めるかもしれない。

 なんせ今は手掛かりが全くない状態なのだ。藁にもすがる思いで調べてみようと思う。

16/08/13 投稿

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