試作戦闘素体紹介
イラスト有り
人智を超えた存在に対抗する為に、ヤマトーが開発した戦闘用魔法。
球体を人型に並べて連結し、数カ所を釘で貫いた様な姿をしている。
モチーフは『呪いの藁人形』で、曰く『全身全て呪殺兵器』。
魔法が完成すれば術者の体は、決して傷つかない架空の鉱石、『ヤマタイト』の集合体へと置き換わる。
体の各部は独立しており、いくら切り離されてもダメージにならない。
また『人体』は消滅している為、超高速での戦闘に突入しても、失神等の恐れがない。
その特性上、各部を切り離して、任意に動かすという運用も可能である。
しかし実際は『自分の手足をバラバラに切り離して、それぞれ動かす』という想像が困難な為、『各部を直線的に射出して攻撃する』程度に留まる。
また『自然界第5の力、呪力』を使用できる。
これは物理攻撃無効や未来予測等の、防御能力への対策である。
曰く『無茶苦茶』で『説明がつかない』。
その全てが徹底して、人智を超えた存在への、対抗手段となっている。
ただし車の運転に例えるならば、
『ハンドルをほんの僅かにでも動かせば急ハンドル
アクセルをほんの少しでも踏み込めばフルアクセル
ブレーキをほんの少しでも踏み込めばフルブレーキ』
であると術者も言及する程に扱い辛い。
ヤマトーは結局どうやっても、素体の持つピーキーさを克服できなかった経緯を持つ。
他に手段がなくなり、本当に追い詰められるまで、この魔法を使わなかったのはこの為。
圧倒的に強力でありながらも、『試作』の名を冠したままである所以がそこにある。
更には強力な魔法である代わりに、その発現と行使に代償を必要とする。
魔法を発動するのに『死を追体験』しなければならないのもその1つ。
鍵は『コギト・エルゴ・スム(我思う故に我あり)』。
ちなみに銘である『凶』であるが、本来の日本語に『マガキ』という読みはない。
これはヤマトーがゲームをしていて、固有名詞と知らずに『そういう読み方もある』と覚えた為である。
ナーナも言葉からは漢字が連想できなかった為か、その事を指摘する者は誰もいない。
18/4/21 投稿