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日本男子、異世界に立つ  作者: 忠柚木烈
日本男子の探求
108/154

日本男子、覚醒する

 俺は今、町の人達を殺していた。


 ………。

 うん、またなんだ。

 俺はまた町の人達を殺していた。

 なんでかって?

 アイツら毛唐共にわざわざ、救いの手を差し伸べようとしたのが間違いだった、ただそれだけだ。


 事の起こりを語ろうか。

 ()()が聞いていてもいなくとも関係はない。

 自己正当化という面でも必要な事だからな。


 ”分身!ヤマトー”。

 俺の分身体を生成する魔法だ。

 分身体は俺の持つ能力を限定的に再現している。


 俺を元にしている為、背嚢から無限に食事を供給できる。

 まず俺はこの分身体を大量に作り出した。

 これも街の復興の第一歩を目指した筈だった。


 古今東西。

 何らかの計画(プロジェクト)焦げ付い(遅延し)た時に有効とされる対処法は何か?

 速やかなマンパワーの投与である。


 1人でやって24時間かかるなら!

 2人でやれば12時間!

 3人でやれば8時間!

 4人でやれば6時間!

 ………という実に浅ましい発想で実行され、往々にして計画(プロジェクト)はそのまま大炎上を迎える。


 パレートの法則というのをご存知だろうか?

 2:8の法則などとも言ったりする。

 ある成果に対して貢献するのは、全体の僅か一握り、という法則だ。

 例えば働き蟻の内、巣に大きく貢献するのは、全体の僅か2割であり、残り8割は対した働きをしていない、というやつだ。


 現代社会に於いても、大きく適用される法則性であったりする。

 商品全体の売上だとか。

 所得税だとか。

 そういったものはなんか、全体の2割の人が大部分を担っているらしい。


 まぁ、詳しく知らない分野なのでこれ以上は語らないが。

 要は100人いれば百人力というのは、1人=一人力という訳ではないという事だ。

 パレートの法則風に言うと、100人いればその内の20人で、80人力の力を発揮する訳だ。

 残り80人は20人力の力を発揮するだけ。


 つまり投入する人数に比例して、1人前の力を発揮しない人が、どんどんどんどん増えていく事になる。

 結果思う様に能率は上がらず、人件費だけが爆発的に増えて、改善されることなく計画(プロジェクト)は火を噴く訳だ。

 個人的になんか皮肉げな感じがして好きだ。

 そういう計画(プロジェクト)に参加したいとは、到底思えないが。


 なんせ参加する身となれば、忙しい上に成果は出ない。

 現場はピリピリしてて、空気は悪い。

 実に非生産的だ。

 無関係な立場から指を指して笑っていたいものだ。


 まぁそういう訳で本来、問題が起こった時に、マンパワーの集中投入で、解決しようとするのは悪手だ。

 人同士は集団になると、派閥が別れる。

 派閥が別れると、主導権争いが発生する。

 そうなると、本来の目標に向かう力のベクトルは分散し、あろうことか互い同士を攻撃し、より能率を下げる。

 そこまで激しくなくとも、牽制等の無駄な行動にリソースをとられる。


 しかし分身体達は違う。

 彼等は決していがみ合わない。

 ただ目標に向かって邁進する。

 全く理想的な労働力だ。


 という訳で、いくらあっても困らないどころか、あればあるほどいい。

 それだけスムーズに食事が行き届く。

 俺は全くの善意で、無償で分身体を配置した。


 ところで、この分身体の作成にあたって、1つだけ気を付けた事がある。

 それは分身体のルールだ。

 分身体は上位モデルである、疑似神格の神通達とは違い、個性を持たない。

 ロボットの様に決められたルールに従って行動する。


 例えばお金を差し出されたら、代わりに背嚢から取り出した食事を渡す、という行動を取る。

 公共事業に従事した者に対して、労働内容を評価し、十分な日給を支払う、という行動も取れる。


 本当にプログラミングされたロボットになら、そもそも”公共事業に従事した”とはどういう事なのか、1から厳密に定義する必要がある。

 それを決めなければ”公共事業に従事した”を認定できなくなるからだ。

 その上で、労働を賃金に換算するルールも策定しなければならない。

 何をどれだけすればいくらになる、というルールがなければ報酬を算出できないからだ。


 が、俺はそんなもの取り決めていない。

 疑似神格の言動を見れば分かる通り、彼等は曖昧な指示でもきちんと理解して行動するのだ。

 だから”公共事業に従事した者に日給を支払う”と定義すれば、いい具合に、ファジーに、適当に、処理する。


 まぁそんなこんなで町を復興するツールとして、分身体に必要なルールを決定した。

 その中で取り分け気を付けたルールが有る。

 安全性についてだ。


 俺は元プログラマーだ。

 いまいち世間一般の人からしたら、具体的に何をする人なのかわからないかもしれないが。

 まぁ今さっき分身体にやったのと、同じ事を日常的にしている。

 即ち自分が作る物の、ルールを決めている。

 例えばエレベーターを制御するプログラムを作成するとしよう。


 各階でボタンが押されたらどうする?

 その階まで移動する。


 その階についたらどうする?

 ドアを開ける。


 エレベーターに想定以上の人数が、乗り込んだらどうする?

 ブザーを鳴らして、最後に乗った人が降りる様にアナウンスする。


 想定以内の重量に収まる人が、無事乗り込んだらどうする?

 目的の階に乗り込んだ人達を運ぶ。


 まぁそんな感じでエレベーターの動作を、ケースバイケースで1つ1つ決定して、それを機械が実際に実行できる様に、プログラムで実装する。

 それが俺達プログラマーの仕事だ。

 そんな俺達の仕事に、もしもミスがあったらどうなるか?

 様々な大変な事が起こる。


 例えば押されたボタンと、違う階に移動してしまったらどうする?

 例えば目的の階についても、ドアが開かなかったらどうする?

 これがいわゆるバグというものだ。

 プログラムの実装方法が誤っており、仕様通りに動かない事を言う。


 しかし、それ以外にも怖い事がある。

 そもそも想定するケースが漏れていた場合だ。


 例えば、人を載せ終わり、ドアを閉めている最中に。

 閉まるドアに滑り込もうとした人を、誤って挟んでしまったら?

 そして、そのケースが想定されていなかったら?

 ………それが実際に起こったのが、一昔前に世間を騒がせた殺人エレベーターだ。

 人を挟み込んだケースを想定せず、正常なケースと同じ動作をした為、大変な事故を起こした。


 これは仕様の考慮漏れとか、単に仕様漏れとかいう。

 まぁそれら言葉の定義は置いておいていい。

 大事なのは事態の想定と、その対処を誤れば、最悪の場合には人命に関わるという事だ。


 プログラマーというのは職人だ。

 ものづくりを行う職業の1つなのだ。

 そうである以上、制作物に誇りと、責任を持っている。

 いい物を作る事を心がける職人なのだ。

 そういう職業倫理を持っている。


 ここで分身体の話に戻ろう。

 彼等は俺の制作物だ。

 それも多数の人間と関わる事が想定される。

 そうである以上、安全性の追求は第一義なのだ。

 自分が作った物が原因で、事故が発生したりしてはいけない。


 そこで俺はかの有名な、ロボット三原則を採用した。

 ご存知だろうか?

 今や古典と言える領域に足を踏み入れつつある、古いSF小説に出てきた設定の話だ。

 極稀に勘違いされている方もいるが、実際にそういう原則が存在している訳ではない。


 1つ、ロボットは人間を傷付けてはならない。

 2つ、ロボットは1項に反しない限り、人の命令に服従しなければならない。

 3つ、ロボットは1項と2項に反しない範囲で、自己を保全しなければならない。


 この原則は、先程の職業倫理の話の観点からも、よく出来ていると思う。

 実際にロボットというものが、社会に出たとしたらどうなるか?

 それを突き詰めて、簡略化すれば、こうなるだろう。

 現実的な思考の帰結する先とも言えよう。


 そんなロボット三原則を分身体達は遵守した。

 ………なんでそれで人死にが出る話になったかって?

 想定外の事故(バグ)によって、死傷者が出たか?

 そんな事はない。


 分身体達はきちんと命令を守り、町の奴らには何の被害もなかった。

 町の奴らには。

 他には被害が出た。

 他ならぬ分身体達だ。


 分身体達が街の復興作業に従事して、僅か数分の事だった。

 食事を配給中に、武器を持った人間に襲われた。

 剣や斧は疎か、大きな石や廃材といった思い思いの獲物で、後頭部を叩き割られた。


 最初は散発的な事件だった。

 しかしそれはすぐ全体に波及した。

 町の至る所で分身体達は襲撃された。


 殺害された分身体は身ぐるみを剥がされた。

 背嚢を奪われた。

 複製とはいえ神刀を奪われた。

 そして、衣服すら奪われた。

 後に残されたのは、頭をかち割られて、全裸で倒れ伏す分身体だけだった。


 潤沢な食糧を持ち。

 潤沢な金銭を持ち。

 装備を含めて俺の姿を、そのままコピーしている為、輝く刀身を持つ逸品、神刀の複製を持つ。

 そして、決して人を傷つける事がない。

 分身体達は………町の人間というハイエナにとって、ノーリスクで腹を満たせる宝の山だったのだ。


 ………俺の悔しさがわかるか?

 町が荒れた原因として、その復興を担おうと意気込んだ。

 正直俺に利点なんてものは1つもない。

 全くの善意から尽力したのだ。


 だというのに。

 その善意は踏み躙られた。

 ()()に、頭をかち割られて、衣服すら奪われた、無残な自分の姿を目の当たりにした、俺の気持ちがわかるか?


 俺は自分が日本人である事を痛感した。

 和をもって尊しとなす。

 協調性を重んじる。

 天皇陛下を光と永久に頂き、誇り高く生きる世界有数の偉大な民族。


 しかし、日本の普通は、世界の普通ではないのだ。

 夜のコンビニに、ラフな姿で1人で出かける。

 そんな日本で当たり前の光景は、日本だけの光景なのだ。

 犯罪大国(アメリカ)でそんな事をすれば、命の危険という話になる。


 年若い女がスカートを履いて出歩く。

 そんな事ですら、日本以外では当たり前ではないのだ。

 よくて男から「誘ってるのか」とからかわれる。

 悪くて男に………まぁ尊厳を散らされる。


 大げさだと思うだろうか?

 もしも()()が年若い女なら、インドにでも行って、1人で出歩けばいい。

 まず1週間と経たずに、性犯罪に巻き込まれるに違いない。

 ………軽く体を触られる程度の事だと思うなよ?

 女でなくとも不用心にしていれば、同じく犯罪に巻き込まれる。

 道端であっという間に男たちに取り囲まれて、金銭を要求される事になる。


 日本は奇跡の国だ。

 地政学的な理由から、大和民族という世界有数の優れた民族が住んでいる。

 それがどれほど恵まれた、尊い事なのか。

 改めて痛感した。


 しかし、簒奪者共は、直ちに報いを受ける事となった。

 複製とはいえ神刀は神刀、つまり疑似神格を宿している。

 意図されない、所有者の変更に反応して、自動的に発現し反撃を試みたのだ。

 軍艦をモチーフにした彼女達は、どうやら艦砲射撃の様な攻撃を、魔法で再現できるらしい。

 簒奪者共は衝撃波を伴う凄まじい攻撃で、地形ごと原型を留めずに粉砕された。


 自分の制作物たる分身体の、運用結果を知る為、空間把握(メアリーミアリー)でモニターしていた。

 その為に一部始終を目撃する羽目になった。

 心機一転した俺は、分身体を再作成した。

 ロボット三原則など必要ない。

 

 分身体の周囲一定距離以内で、規定以上の速度で動いた場合。

 分身体の手の平以外に触れた場合。

 分身体の持ち物を、分身体以外が手にした場合。

 攻撃を受けたと見做して反撃を開始する。

 更にはその時点で、周囲の分身体が集合する。


 そして対象者を袋叩きにする。

 私刑(リンチ)だ。

 ひたすらに蹴り砕く。

 四方八方からひたすらに蹴り続ける。


 骨が折れ。

 内臓が破裂し。

 その生命が潰えるまで。

 いたぶり抜いて殺す。


 最後に首を刈り取り、晒して放置する。

 只の見せしめだ。

 蛆が湧き、腐乱し、悪臭を放つ様になる、その時まで晒し続ける。


 疫病が発生しようと知った事か。

 自業自得だ。

 救いの手をお前らは跳ね除けた。

 報いを受けろ、屑共が。


 ………。

 一応、食事の配給機能、労働の評価機能は据え置きだ。

 また、本来より遥かに過剰だが、治安維持も担っている。

 それで俺の義理は十分果たせているだろう。


 最低の(アメリカ)共が。

 せめて恭順を示せ。

 ()()()()()()()()()()()()()()


 ほとほと愛想の尽きた俺は、町から出る事を決めた。




 俺は基本的に人が嫌いだ。

 嫌いだというか………何を話していいのかわからない。

 友達というのがいなかったお陰で、対人スキルが壊滅している。


 例えばあまり会話をした事のない人と2人きりになったら、()()ならどうする?

 多分共通の話題とかを探るべきなんだろう。

 が、俺はそういう時に、考え事をする。

 その時差し迫っている事がなくとも、相手を無視して考え事を始める。

 会話をする迫った理由がない限り、まず相手を気にする事はない。


 俺は友達がいなかった。

 その為趣味も1人でできる、内向的なものとなった。

 概ねオタク趣味と言われるものだな。

 それも昨今流行りのものというのには、あまり魅力を感じない。

 日常系とか、人が死にもしない話の何が面白いんだ?


 いわゆるレトロ系というのだろうか。

 少し古いアニメ・ゲームに明るい。

 唯一の友達が一回り年上だからな。


 という訳で同年代でも話は合わない。

 それに年上でも、趣味の話はしにくい。

 俺は内向的で、興味が狭いところに集中している分、細かいのだ。


 世代を超えて知られる有名ロボットアニメも結構詳しい。

 この場合詳しいというのは全話見たとかそういうレベルではない。

 設定上このロボットは、このロボットの系譜で、この意匠にその名残があると思うとか。

 そういう細かい考察を考えるレベルで詳しい。

 考察厨というのだろうか?


 同じ傾向にある人と、意見交換できたりすると、考察を深められたりして楽しいんだが。

 まぁただアニメを見ただけの人は、俺の考察を語られたりしても、まずまともな返事等できない。

 という訳で共通の趣味が、共通の趣味として殆ど機能しないのだ。

 これもクオリアの一種だろうか?違うか?


 もしも「アニメなんて見て何の役に立つの?」とかいう短絡的な奴がいれば、俺が言ってやろう。

 社会に出てから、共通の話題として役立つ事がそれなりにある。

 まぁ俺は細かくて、共通の話題として使えなくなってしまったが、結構世代を超えて話にできたりする。

 学校の成績という通り一辺倒なものより、趣味や話題が広い事の方が余程に役立つ。

 むしろ学校の勉強しかしなかった、という奴でまともな奴を見た事がない。


 そういう奴は人から注意されると、直ぐに「俺は高学歴なんだぞ」と逆ギレするというのが常だ。

 お前が高学歴な事と、注意を受ける事になんか関連性があるのか?

 高学歴だったら許されると、免罪されると?

 経営の神様とも称される、かの松下幸之助はいわゆる低学歴だ。

 この事からも学歴というのが、何の指標にもなってないのがわかる。

 人として聡い事と、学歴が優秀な事は全く別物なのだ。


 あ。

 一応言っておこう。

 別に、だから俺自身が聡いんだ、という話ではない。

 むしろ俺は概ねアホだ。


 ん?

 なんかすげぇ悲しい結論に達したが、何の話だ?

 ………あぁー、人との接し方か。


 まぁ、今回の件でわかった通り、俺は多少、潔癖なところがある。

 対人関係を円満に築けたという経験に乏しい為、他者を許容するキャパシティにも乏しいのだ。

 おそらく、学校生活というのは、そういうものを学ばせるところなのだろう。

 多様な人間の中に放り込んで、それぞれの立場だったり、関係性を学ぶという。

 振り返ってみれば納得できるが、当時の俺にはひたすら苦痛だったなぁ………。


 まぁ学校生活をスクールカースト最下層の、いわゆる陰キャラというのか?

 そういうものとして灰色の青春を過ごした。

 とはいえ。

 そんな1人をこよなく愛する羽目になった俺だが、人と話せるというのはそれなりに嬉しいのだ。


 かけがえのない友達とだったり。

 彼は俺と話が合う、希少な人間だ。

 あとはナーナちゃんだったり。

 そう、ナーナちゃんだ。

 俺にとって彼女の存在は相当に貴重といえる。


 例えば俺、しりとりすらできないのだ。

 ………俺の脳がそこまでヤバいのかとか、心外な事を考えてないだろうな、()()

 ()()が俺を見てる事ぐらいわかってるんだからな?

 フン………。


 リンゴ、ゴリラ、ラッパ………ほら、しりとりぐらいできるさ。

 問題は、ここが異世界なことだ。

 例えば今のしりとりを、英語にしてみるか。

 Apple、Gorilla、Trumpet………うん、しりとりとして全く破綻してるな。


 俺の異世界語翻訳機能は、自動で発動する。

 で、ある以上、さっきの全く繋がってない、珍妙なしりとりが完成する。

 脳内では日本語で単語を思い浮かべている為、異世界語としてしりとりが成り立たない為だ。

 日本語で思考し、外部への出力が自動で異世界語に変換されるのだ。

 普段は気にしなくていいが、やっぱり細かく困るところはある。


 俺は対話スキルが致命的に低く、自己完結的な人間だ。

 軽薄な性格である為、結構浮ついて茶化した冗談も多い。

 そういう独りよがりな人間である為、漏れ出る言葉も人に理解されにくい傾向にある。

 シャーシャちゃん達は時々、俺が何故そのタイミングでその発言をしたのか、理解できなくて困る事があるのだ。


 例えばこの間あったやりとりを振り返ろう。

「清貧を旨とする」

「ぶふ、清貧を胸とするって」


 俺は日本の同音異義語の洒落に、意表を突かれて笑っていた訳だ。

 だが日本語以外に訳した時、モットーと聞いてバストと返して笑ったのでは、意味が全く通じまい。

 シャーシャちゃん達にも、俺が突然笑いだした理由がわからなかった事だろう。

 突然胸と言い出した関連性は誰にも理解されなかったのだ。

 ………只1人、ナーナちゃんを除き。


 彼女は俺にとって、唯一話の通じる、気の置けない人間という事だ。

17/8/26 投稿・文章の修正

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